女子高生Xの日記(未)

短い間の女子高生期間でしたが、酸いも甘いも教えてくれた皆様に、感謝の意を込めて。

2013年 4月 9日(月)~16日(日)

4月9日(月)
今日から日記、というものを始めようと思う。
日記を始めるにあたって、キミに名前をつけよう。私はただ一人で淡々と話すことは嫌いだ。
したがって、キミという聞き相手が欲しいわけだ。
暗記モノの教科のテスト中 、折角覚えた単語を忘れてしまったが急に思い出して背筋がピンと伸びる思いをしたことがあるだろうか。私はその時のように、ハッとキミの名前を思いついた。
名前はカナ。平凡な名前、と言いたいところだろうが、私はこの名前が好きだ。何となくだが。
カナ、明日からよろしく頼む。どうか、私の聞き相手を、して下さい。
そして明日は、ずっと憧れていた高校の、入学式だ。

4月10日(火)
入学試験の時以来、初めて通った通った門に近親感を覚えた。初めて入る校舎に親近感を覚えた。初めて会う未来の友人たちに親近感を覚えた。
私は、高校にある、すべてのものに親近感を覚えた。
入学試験や学校見学の時には、手が届かなかったものにやっと手が届いたのだ。私は幼い子供が、欲しい玩具を買い与えてもらった時のような気持ちだ。
私はこれからの学校生活が楽しみで仕方ない。
さて、私は期待を胸にそろそろ寝ようと思う。もう深夜12時だ。
おやすみ、カナ。また明日。

4月11日(水)
クラスメイトと初めて話した。感じのいい子達だった。このクラスに馴染めると思う。残念ながらイケメンはいなかったけれども。
お弁当を食べるときも、無事に派手そうなグループに入り込めた。人数が多かった。大人数は怖い。しかしそれが楽しみでもある。中学生の時は、仲のいい子と2人で顔を突き合わせて食べていたからだ。それ故だろうか。私は食べるのがグループ内でダントツで遅かった。今後、気を付けなければならない。のんびりとしているうちに、おいていかれるかもしれないから。
カナにも新しい友人を見せてあげたいな。
「夕飯だから早く来なさい。」
ってお母さんが読んでるから行くことにする。学校の話を、一番にカナにしたくって、家に着いた瞬間、自室に閉じこもって机に向かったのは、カナと私だけの秘密。

4月12日(木)
担任の先生、おもしろいかもしれない。顔がすごく兎に似ている。あだ名は兎。同級生からはそう呼ばれ始めている。
七時間目、HRだった。再来週にある校外学習について、そろそろ色んな事を決め始めるそうだ。ちなみに校外学習で行くのは、バーベキューだ。毎年、一年と二年はバーベキューで、三年が自由に場所が決められると友人に聞いた。
私にそのことを教えてくれた子はゆきっていう名前だ。この高校を卒業したお姉さんを持っている。主に、休憩時間は、ゆきともう一人の友人のさらと過ごしている。グループの人数が五人で奇数のため、二人と三人に別れて過ごすことが、多くなっているのだ。お昼ご飯は一緒に食べていても、そこまで仲がいいか、と言われると微妙なのだ。少なくとも、彼氏ができても周りに言いふらさない主義な私が予想するに、きっと彼氏ができたとしても、仲良くない方の二人には言わないだろうな、というレベルだ。
それ以上言うと愚痴が出てきそうだから、やめておく事にしよう。
お風呂の湯沸かし器が、私に語りかけている。少しうるさい。気が散ったからお風呂に入って、寝ることに決めた。おやすみ。

女子高生Xの日記(未)

女子高生Xの日記(未)

とある所に住む、ただの女子高生の、おはなし。 主人公の日記のような感じで書くので、エッセイではありません。

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更新日
登録日
2014-05-25

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