思いの方向

ほんまのことゆっちゃうと

ほんまのことをゆっちゃうと、
働きたくないんですわ。

でも、働かないと食べていけないからね。

まぁ、実家住まいの私ですが、
働かないとだめってことを体で実感するほど、飢えたこと事もない私ですが、
そんな私ですが、
毎日毎日電車に乗り、朝のラッシュ時には化粧をする女をまじまじと見つめ、
夜のラッシュには、くたくたに眠る私ですが、

働きたくないというよりも、
働くことに一生懸命になれない自分がいやだったりするわけです。

周りを見渡せば、
営業の女の人が営業の電話を毎日毎日かけていて、
ふと隣を見れば、取引先と一生懸命電話をして、取材へと出かけている人がいて、
一生懸命なんです、みなさん。
働いていているんです。ファイティングマンなんですわな、エレファントカシマシでゆう。

一方の私は、一生懸命やっているけれども、
私が目指すのは今日が無事に終わることで、
働く事ではない気がするんです。
どこかいつも上の空で、
まだ全然仕事も始まったばかりなのに、
このまま、永遠に、仕事をして、仕事をするのがいやだなぁと考えて自分の人生が終わってしまうような気がして、

一生寝ていたいなんて思ってはいません。
でも、なんというか、働く事が全然体に張り付いてこないんですわ。
まったく、もう、ふわふわしちゃって。

お昼ご飯を食べても、まずいまずい。
これからのことを考えると気が重い、重い。
金曜日の夜には月曜日のこと考えちゃって、
他のことが何も手につかないんですわ、

オフィスカジュアルも全く体に馴染まない。
はりぼてというか、スーツをパリッと着こなす営業の方や他の人と歩くと恥ずかしくて、恥ずかしくて、
死にたくなっちゃうんだ、ほんとに

おべんちゃらもうまく言えない、
おべんちゃらでなくても、なんかそういう風に見えちゃった時点で
普通に話すことができなくなってしまう、


敬語も、うまく話そうと思った時に、
うまく話せなくなるんよね。

働くことは大変だなぁと思うばかりで、
前に進んでいるのか進んでないのか、
金はないし、落ち着かないし、

頑張れってゆうてくれる人がおるから
頑張るけども、

自分の不真面目な性格というか、おかしなちぐはぐの心が
コントロールできなくて、しんどいんだな

右に行きたいのに、左に行きたくなるというか、
頑張れってゆわれると全然、頑張りたくなくなる。

わかってる、わかってることをゆわれると、
全然わかりたくなくなる。

自信がない。自分に自信がない、
だから営業のきれいな人をみるともういやになっちゃう
自信まんまんで、かっこよくこなす人を見るとやられる。

その人だっていろいろと考えているかもしれない。
そんなん知ってる、知ってるけど、
いちいちへこたれないと、落ち着かない。

そわそわしてる、なにをしててもそわそわしてる

もっとやさしく、自信のある人になりたい、
些細なことで動じない、どっしりした人になりたい。

でもそれはまだまだ遠い気がする、落ち着かなく、私も私自身が分からない。

子供も怖い、子供が好きになれない自分も怖い、
でも、そんなに簡単に人を好きになんてなれないよ
そうやろ、なぁ

答えも見つかることないのは知ってる

落ち着かない、



ドラムをたたきたい

ただ、ドラムをたたきたい夜

思いの方向

思いの方向

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2014-05-24

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