月
少し寝不足の疲れたカラダを
ゆっくりベッドに沈める
暗闇はコワイから と
ほんのり薄灯りを灯そうとした時
カーテンの隙間から 真ん丸の大きな月が
やさしい光を湛えながら、見つめてくれていた
窓からそよぐ風が そっと頬を、髪を撫でる
昼間の喧騒が嘘のような 静寂の夜
目を閉じて 軽やかな虫の音を聴いている
どこにいても 何をしていても
月はその姿を すべての人に魅せる
あの人も この月を見上げ
この虫の音を 聴いているだろうか
月は ひとつ
想いも ひとつ
※薄灯りを灯そうと・・・うすあかりを ともそうと
湛え・・・たたえ
喧騒・・・けんそう
静寂・・・せいじゃく
魅せる・・・みせる
月