彼らの突飛な事情
はじまり
序幕。
「ディベート部…?」
部活なんてやりたくなかった。
私は暇なのが大好きだから、わざわざ忙しいことに首を突っ込む理由などない。
中学のころと同じように、選ぶ部活は当然帰宅部だ、当たり前だ。
しかし。
立ち止まった扉の前。
大きく掲げられたディベート部の文字。
なんでか、気になる。気になった。
いや、待てよ。
…………ディベートって、なに…?
まず…なんでここにきたのか
いや…そうですね、特にたいした意味はないんですよ…と私は自分に言い訳をしてみた。
彼らの突飛な事情