ドタバタ!Carディガン≪第一巻≫「恋は突然に!」【リメイク版】

俺の名前は藤本集。ある日、部屋から突然現れた少女・水橋花は異星人だった!住んでいるのは今から20年後のフラワーカーディガン星の第一王女だという。
その星はファッション宇宙一のファッション最先端だったのだ。そしてここから俺のドタバタな毎日が始まるのであった。

第0話 プロローグ

20XX年 3月

ある女とスーツ姿の男四人と言い争っていた。
「どうしてあなたはすぐ逃げるのでしょう、こんな技術も発達していない途上国に…我々の星とは大違いだと言いたい。もう、お遊びに付き合っている暇はないのです…さぁ、帰りましょう。」
ある女も抵抗した素振りを見せて言った。
「嫌よ、何で私がそんなことをされるのよ。」
「言ったはずです、帰りましょうと。我々にも時間がないのです。」

第1話 君への思い

2014年 4月 聖南町

「俺、理沙ちゃん好きだな、ずっと見ていても飽きないかも…誰にでも優しくできるし、何と言っても友だち思いな所も素敵だぜ…」
ここは聖南町そして俺の名前は藤本集、ここ聖南高等学校の1年A組の生徒である。
「おーい、しゅーくん、またのぞきですかぁ?」
誰かが俺をのぞき扱いしている。本来ならば否定することでもないのだが後々厄介なことになると悟ったので
ここは否定しておこう。
「だ、誰がのぞきだぁぁぁぁぁ。」
もう一度言う、俺をのぞき扱いしているこいつが俺の唯一の親友・瀧本龍である。小学の時からの腐れ縁つうかなんつうか、まぁ、俺の事を第一によく知る奴だ。
親友の自己紹介はだいたいしておいて、俺は一大決心したのである。
「俺は今日理沙ちゃんに思いを伝える!」
理沙ちゃん、本名 渡辺理沙。中学校時代から憧れを通り越して恋にまで発展した。(一般的には初恋の相手)
俺はしつこいようだが今日‘告白‘する!
「またまた、いつも言うっていうけど最後には俺にはまだ早いとか言っちゃってさ、言わないじゃん。」
龍が俺に呆れた顔で言う。前まではいってなかったけど今日は言う。そのことを龍に説明した。
「今日こそは絶対言う!決めたんだ!早速放課後告白するぜ!」
「よ!さすが親友。告白すると思ったよ、頑張りな。」

――――放課後

今日こそ告白するんだ!けど、いざ告白になると緊張するもんだな。
けど今日の俺は一味違うところを見せてやる!!
「実は、理沙ちゃんのことがす…」
あれ?理沙ちゃんがいない…ってか俺草むらで告白練習している最中だった。あぁ、せっかく言えたのになぁ。
もう言える勇気がない。
哀れな男・藤本集はあきらめて帰るのであった。ってなにこの「哀れな男」ていうのはそんな変な肩書きつけてほしくない。
訂正する、純粋な男・藤本集は言おうとしたが理沙ちゃんがいなかったので言えなかった
のであった。(ここからは中二病が言う言い訳です。ご注意を)
悪の組織がマシンガンを発砲してそれをファイヤートルネード(必殺技)で解決していたからだ。決して純粋な男だが哀れではないぞ。中二病でもない!

――――帰宅後

1階 藤本家
先ほどの中二病の妄想から数分後
「あぁ、やっぱ言えなかったな、理沙ちゃんに好きって…やっぱり俺には勇気がないよなフラレたらどうしようとかはあるけど必ず付き合ってくれるっていう保証もないしな。」
落ち込んでいた俺。さっきは中二病な言い訳したからましな精神でいられる。
「ふぅ、風呂入ってニセコイ【古味直志先生】を見ようかな。」
今日も失敗かと泣く泣く風呂場に行こうとしたときだった。そこから俺の人生が変わるなんて想像もしなかった。
「うーん、いい湯加減♪♪」
風のように現れた少女は(比喩表現ではない)勝手に俺の家で風呂入ってる。状況が把握できないんですけど…
まずは朱莉にどうかしてもらおう。
朱莉、藤本朱莉。俺の妹、聖南中等学校に通う2年生だ、俺とは違ってなにかと頼りになる…
「ねぇねぇ、君お風呂借りてるよ~」
(こ、こいつは礼儀とうものを知らんのか。どこかのお嬢様なのかよ、全く困るぜ…)
「あ、朱莉~何とかしてくれないか、茶髪の女の子。」
俺はだいたいの特徴をつたえておいた。
「なーに、集。今行くから待ってて。」
何とか朱莉が来てくれるからこれで安心っと。
「ねぇ、集。誰もいないよ」
「えぇ?そんなはずはないよ、さっきまでいたんだぜ。」
(おかしいぞ、なんでさっきまでいたのに!)
「全く今まで女の子と付き合ったことがないからってアニメの子を想像したんじゃないの?全く二次元オタクはこれだから困る…」
(な、なんだと!俺がアニオタ&中二病だと!)←朱莉は中二病とは言ってません。自分で認めてしまいました。(泣)
妹に二次元オタクと言われて心に棘がささった気分だ。けど、アニメ好きなのは分かる…けどそこまで勘違いするほどいかれていない。
「さ、さっきまで本当にいたんだよ。茶髪で身長165㎝くらいの女の子が…」
(な、なにぃ!女の特徴まで言っちまった。なんて誤解を解けばいいんだよ~絶対勘違いされてるし【泣×20】)
「えっとなそれはだな。」
俺悲しすぎる。言い訳が全く出てこない~
「身長まで推測できるとは、最近のオタクは進化したもんだね。」
(「やっぱそうだ、そう誤解されたに違いない…」)
呆れて部屋を出ていく朱莉(俺の妹)はこういうのは迷惑だなと思ってるだろう。てか本当に迷惑している
表情と顔で一目瞭然だ。
スタスタスタ(←朱莉が2階から1階に下りる音。)
「はぁ、今日俺理沙ちゃんに告白失敗して落ち込んでいるんだろうな…」
今まで中二病ぶってた俺がやっと正気に戻った。そして朱莉の言うとおり想像していたのだろう。

――――これは幻想だ、絶対そうだ…

「あれ?」風呂には誰もいない…やっぱり想像だったのか。もう10秒入ったら出ようっと。」
浴槽で10秒数えて出て着替えをする俺。(ごめんなさい、こんな中二病の着替えシーン必要ないですよね。)
「風呂も入ったし部屋でニセコイ【古味直志先生】を見ようっと。」
俺が部屋に入ったとき、今まで経験のない強烈な刺激を覚えた。
「君の部屋借りてるよ♪♪」
そこにいたのは上半身裸の少女が暑い暑いと言いながら勝手に人の家のテレビ見ていた。
「お、お前はだれだ!勝手に人の家に突然現れて。」
「ん?私は花、フラワーカーディガン星の王女の水橋花、き、君は?」
まぁ先に名を名乗るのはダークフレイムを発する俺の真の姿を見せずには済んだのだが…(何度も申し上げます。僕は中二病
なんかじゃありません!)
向こうも名乗ったことだし俺も適当に言っておくか。
「お、俺か…藤本集だけど。」
「しゅうね、よろしく~」
初対面(先ほど全裸で会ったばかり)でフレンドリーな感じがするのだがまぁそこは気にしないでおこう。また面倒な
ことになったら困るからな。
「フラワーカーディガン星って何だ?」
「フラワーカーディガン星っていうのはね、今から100年後、銀河系で発見されるの?誕生したのは何百年も前なんだけど、地球や他の惑星で発見されるのは100年後。
まぁ、ここの世界で言う‘次元を超えた瞬間移動 ‘かな?まぁ、100年たってもフラワーカーディガン星は資源豊富な危険な星として地球からの訪問者はいないよ♪♪」
サッサッサッサ(←男四人組が風のように現れた。【もちろん、比喩表現ではない。実際の事を擬態語に変換しているだけだ。】)

――――えぇ、何だこれは?

「見つけましたよ、早くいきましょう。」
なんか怖そうな男四人がさらおうとしている。(後に連れ戻す)。
「や、やめてよ~」
早速俺の部屋が男四人と水橋花という女合わせて五人の修羅場的な展開になっている。
(な、なんだこれは…助けた方がいいのかな?まぁ、いいやどうにでもなれ~)
「や、やめろよ嫌がってるじゃないか。離してやれよ。」
えぇ、つい心に閉じ込めていた言葉がポロっと出てしまった。ど、どう説明すれば…こ、こ、殺される。
「な、何が分かるのですか、地球人に。我々フラワーカーディガンの王女の家出に…」
「いえで?」
「えぇ、勉強が嫌いだから逃げるぅ、とか言ってこんな辺境まで来るとは予想もしてませんでしたよ、100年たっても辺境な地球など。」
「じゃ、精神ぐーるぐるマシーン」
「な、花様のマシーンだと!」
男四人は固まってしまった。男四人も精神も尽きたんだろう。急にせいしんぐーるぐるマシーンだっけな?
「も、帰ろうかな?かえろーう。」
何で男男四人がこんな状態になっているか説明しよう。精神ぐーるぐるマシーンは精神が正常に保てずに正反対の事を言ってしまう恐ろしい
機械(メカ)だ。
(この女は一体何者なんだ?俺が助けなくても良かったんじゃ。)
そんな事を考えていることも知らずにこの女は何呑気にしているのやら…全く世話が焼けるぜ。
別に助けたら俺のダークホールが崩壊して地球が滅亡する所だったじゃないか。(注意:中二病ではありません。)
「バーイバーイ、もう帰ってこないでね。」
余裕に男四人に勝ってしまった花…この女見た目は地球人と同じでしかも可愛いけど外見より恐ろしいじゃないか。
「集、ありがとう。辺境の地球人が私を助けるどころか男4人に立ち向かうなんてかっこいいんだね。」
花は俺にそう告げた。「辺境」は余計だが。一瞬ドキっとしたがそれもつかの間。俺は本音をぶつけた。
「もう、関わるのは勘弁してくれぇぇぇ~。」

――――だが、この出会いこそがこれからの俺の高校生活に影響するとはまだ分からなかったのである。

第2話 大胆な告白

――――翌日

「昨日は大変だったぜ。フラワーカーディガン星?意味分からねえ。」
そんなことを考えながら俺は学校に来たのである。
「おっはよー。」
返事した奴はいない。だって今は…
俺の机の前で朝早くから喧嘩しているのは、瀧本龍と五野上彩月。
ちなみに、これはいつもの風景である為、誰一人騒いだり、注意する奴もいない。
そんな事気にしてたらこっちまで精神的におかしくなるためである。
俺が止めようとすると女子学級委員の新堂真理が割って入ってきた。
「瀧本くんと五野上さんはいっつも喧嘩ばかり…」
もう一人、男子学級委員の萩本達也も同じく
「龍も彩月さんも喧嘩してはいけませよ。全く困るんだから…」
彩月と龍が同時に言った。
「だーれが、こんな男(女)と仲良くするもんですか、龍(彩月)が精神年齢低いからこうなるんだよ。」
「あーらあーら、同時に言うなんてね、なんかいいですね。」
女子学級委員の新堂真理が言う。
「ふーんだ、おい龍。HR始まるぞ~座れよ。」
五野上彩月が挑発気に言う。
「お前こそ座った方がいいんじゃないのーだ。」
瀧本龍もそれに負けず負けずという。
「クッソー、ばーか、アーホ、ベーだ。」
こいつらは仲が良くて喧嘩しているのか、悪くて喧嘩しているのか、判断付けようにない。クラス全員が思っているに違いない。
今の会話で主人公である俺は全く登場していない。どうやら周りの奴らが影が濃すぎて俺に気付かないのである。気付いてほしいわけ
でない。そんなかんだで自分で言い訳をしているとチャイムが鳴った。

――――キーンコーンカーンコーン

「よーし、みんな席に座ったな。では、転校生を紹介するぞ。じゃ入って水橋さん。」
俺は一瞬声を失いそうだった。宇宙人がどうしてここに編入するのか。
「初めまして、水橋花です。よろしくお願いします。」
俺は一瞬声を失った。だって唯一の楽園がこいつのせいで無駄になると思うと先がおもいやられる。
「か、可愛い~」
クラスの男子どもが次々と花の可愛さにノックアウトされた。(これは比喩表現)
「しゅうー、学校来たよ、よろっしくね❤」
花は俺の顔を見るなりそう言った。
クラス男子全員が俺を見る。
何か嫌な予感がする…

――――キーンコーンカーンコーン

HRが終わりクラスの男子どもが言ってきた。もちろん龍もいる。
「おい、藤本。水橋さんとはどんな関係だ?」
案の定、嫌な予感がするとは思ったのだが…
「べ、別に知り合いなんかじゃな…」
花、水橋花は俺に抱き着きながら言った。
「しゅーくんはね、私のか・れ・しっ。」
彼女の口からとんでもない事を言った。
「おい、てめぇ、理沙ちゃん一筋で行くっていったじゃねーか、この二股野郎が!」
「ち、違うって誤解だって。」
「違うくないでしょ、お前は俺の彼女だっていったくせに。」
そんなことは言っていない。時は昨日の夜にさかのぼる。
「お前なんでここにいるんだ?」
俺は花に問い詰めた。
「だって、集が好きなんだもん。」
ドッッキンドッッキン(心臓の音・これは擬声語である。)
「誤解されるだろうが特に朱莉には。」
俺は必死に言い訳した。だが、こいつには効果なしだった。
「朱莉?さっき私フラワーカーディガン星の水橋花です。集の彼女で
ここで住んでもいいって聞いたらOKしてくれたよ♪♪」
な、なんだと朱莉が!朱莉に聞いてみる。
「花さん?私がいいっていったよ。可愛いし、集の彼女っていうからつい…」
「おい、てめえ!俺が許可してないだろぉぉぉぉぉ…」
俺は怒りを露わにした。それも無駄だったらしく真っ先に朱莉に否定された。
「今まで二人暮らしだったんだしさ、花さんがいて家が明るくなったよありがとね花さん。」
「ありがと、あかりん」
「別にいいって、花さん♪」
なんだこの和気藹々な感じは、全く花が王女だってことに全く違和感ないのかよ。
そんなかんだで花が俺の事を彼氏と呼んでいるわけです。
(やべっ、現実に引き戻された。またまたクラスの男子どもから痛い視線を浴びることに…)
「てめぇ、同棲までしてんのか?」
クラス男子全員が俺をにらみつけてる。
「これには、わけがあって。」
「訳なんてないでしょ、あかりんまでいいって言ったんだから。」
あかりん?なんじゃそりゃそうだそうだ、朱莉のあだ名だ(花がつけた。花だけしか呼んでない。)
「朱莉ちゃんがいいって言ってることは正式に彼氏に認定したからだろぉぉ。」
男子生徒A~Cが同時に言う。
(な、なんでそうなる。朱莉が許可したら彼氏・彼女になるのかよ。)
理沙ちゃんは俺を見て言ったように聞こえた。
「ふ、藤本くんってそんな性格だったんだ。別に女の子には興味があるよね」って。
寂しすぎるぅぅ。嫌われた?それより男として。
俺のダークホールを破壊された今それより天使の理沙ちゃんに俺のマイスイートラブが消えたように思えた。
(現実逃避気味・本当に中二病だった。)
おれは完全誤解されてしまったのか。この水橋花と共におれのドタバタな生活は始まったばかりであった。

ドタバタ!Carディガン≪第一巻≫「恋は突然に!」【リメイク版】

ドタバタ!Carディガン【リメイク版】第一巻「恋は突然に!」をご覧頂きありがとうございます。原作は2014/5/18に公開したのですがあまりにも内容が薄すぎたので、主人公・藤本集の中二病&現実逃避気味な
所も新たに加えました。第五巻・リメイク版第二巻も宜しくお願いします。
【なお、本日より原作の公開は終了しました。リメイク版を読んでも原作第二巻に続きますのでご心配なく。
皆様ご付き合いありがとうございました。また次回の作品でお会いしましょう。

ドタバタ!Carディガン≪第一巻≫「恋は突然に!」【リメイク版】

このお話は、題名の通りドタバタな毎日を送ることになった少年・藤本集と突然現れたフラワーファッション星の水橋花この二人目線でどのような世界観が生まれるのかを試したお話です。 私は原稿を第五巻まで作ってあるのですが週刊的に送信していく予定です。第二巻ではおまけ小説として藤本集の妹・藤本朱莉目線で描いた兄の優しさなどを表現しました。

  • 小説
  • 短編
  • 恋愛
  • アクション
  • コメディ
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2014-05-18

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  1. 第0話 プロローグ
  2. 第1話 君への思い
  3. 第2話 大胆な告白