遺詩〔仮題〕

遺詩〔仮題〕

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傷を負うモノ

心が傷ついたら
一つ腕に傷をつける。

また一つ心が傷ついたら
また一つ腕に傷をつける。

そうやって心の傷を
体の傷にかえて
体の傷は心の傷になって

狂ってる?
そんなの、分かってる。

見えるモノ

何か見えれば、世界は広がる?
世界が広がれば、何かみえる?

何が?

どう広がる?
空はもっと蒼く見える?
星はもっと深く輝く?

世界は私に何を見せてくれる?

絶望?
それとも希望?
それとも…

恋雨

初めて巡った春の季節。
気付けば桜の花は
ピンク色の雨を降らせてる。

空からこぼれ落ちる
ピンク色の雨は
私の恋心。

愛おしい気持ちが溢れて、
行き場をなくして地に還ってゆく。

逢いたい、寂しい。
飲み込んだ気持ちがまた
空から舞い降りる。

ハニートラップ

甘い甘いハチミツで
誘われてみなよ。
一度触れたら引き返せない。
それでも堕ちてみる?ハニートラップ。

私だけ見てよ!ってワガママゆっても
大好きだよって甘く囁いても
あの誘惑には負けちゃうって?

そんな人は嫌い、なんて言わない。
とっておきのお仕置き準備して待ってる。
優しいでしょ?
だから堕ちてみる?ハニートラップ。

甘い甘い毒入りのハチミツで
誘ってあげる。
愛情をたっぷり込めて、
1度口にしたら逃げられない。
だから堕ちてよ
私のハニートラップ。

想い

わたしがあなたに恋する事は
許されないことなのかもしれない。
そんなこと、とっくに気付いてて。
それでも恋さずにはいられないわたしを
バカだなぁって笑い飛ばしてくれるかな?

わたしがあなたを追い求める事は
あなたを苦しめてしまうことなのかもしれない。
そんなこと、薄々気付いてて。
それでも追い求めてしまうわたしを
もういいんだってよって優しく突き放してくれるかな?

息もできなくなりそうなほど
あなたに依存して
好きで、好きで、好きで
どうしようもなくて。

逢えない時間が増えれば増えるほど
わたしの心はあなたへの想いで溢れて
あてもなく流れゆくのです。

その想いを一雫でもいいからすくってくれるのなら
わたしは救われるのかもしれません。

願わくばこの想いが届きますようにと。
自分勝手に願って涙することくらいは
許される事であってほしいと
願わずにいられないのです。

願わくばあなたに抱きしめられたいと。
想い焦がれることくらいは
許される事であってほしいと
祈らずにいられないのです。

遺詩〔仮題〕

遺詩〔仮題〕

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2014-05-15

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  1. 傷を負うモノ
  2. 見えるモノ
  3. 恋雨
  4. ハニートラップ
  5. 想い