奇妙な冒険物語

奇妙な冒険物語

第十話 成金少女姫子

奇妙な悪魔物語 第十話 成金少女姫子


その頃、姫子たちは双眼鏡で覗いていた男のいた、つき出した岩場についていた。だが、そこには男の姿がない

[サタナキア、双眼鏡で辺りを見渡してみろ。黒い服を着た男だ。まだそう遠くにはいってないはずだ。]

[はいっ]
サタナキアは双眼鏡で辺りを見渡す。だが、どこにもそれらしき男は見当たらない。
ベルゼブブもハエの目を使い辺りを見渡す。だが、やはりそれらしき男は見当たらない。
完全に見失ったのだ。
[ダメだ....見失った....だが、私は確かに奴の姿を見た。次は逃さない....それにライフルと言う男から聞き出せば良いだけの話だ。]

[ええ、きっとあいつなら問題ありません。きっとピンピンして任務完了ですよ]


そして5分後に一行は悪石島に到着する。その20分後島を探し回り、人気の無い森で気を失っているルキフグスを見つける。最初はあまりのきずだらけに一同は死んでいると勘違いをする。が、サタナキアが三回ビンタすると目を覚ました。
そしてその寝ぼけた顔を見てサタナキアが

[ボロボロかよ]

[うるせー........]
と言いルキフグスは立ち上がる。ゆっくり立ち上がる。だが"くらっ"と体の力が抜け倒れそうになる。ところを姫子が支えた。が重さに耐えられず一緒に倒れた。逆に姫子がルキフグスの下敷きになった。

[いってぇなー....ちゃんと支えやがれ貧弱娘]

[重いんだけど、早くどけてよ]

と言うとルキフグスの顔色が悪い
[うるせー....動かねん....だよ....]
と言いそのまま眠りに落ちたように気を失ってしまった。

[ちょっと!何寝てんのよ!重いー!]
ルキフグスをどかそうとするが85キロあるため姫子にはどかせない。必死になってる姫子の耳に"パシャッ"とシャッター音が聞こえる。そして横を振り向くとサタナキアがニヤケタ顔でこちらを見ている左手にはカメラを持っている
そして口に手をやり
[ぷっ、何々?レイプ?姫ちゃんから押し倒した様に見えたけど?逆レイプ?場所は最適だろうけどせめて僕たちがいない時にやってよねーー........ぷっ]
とバカにしているのがわかる。

それに顔を赤くしてどうようしたように
[はっはぁ?何でそうなるのよ!?てか何写真撮ってんのよ!助けなさいよ!?]

するとサタナキアが無の表情で
[何って思い出だよ....ぷっ]
そして吹く

[ギャーー本当やめてー!てか重いーー!べるくーん!]

ベルゼブブにより救出。
それをみてサタナキアが"チッ"と舌打ちをする。

そしてサタナキアがベルゼブブに問う
[どうします?こいつ。どう考えてもつれては行けませんよ?]

するとベルゼブブは少し考えた後、目を閉じた。それにすぐ"ハエの目"だときずき黙る二人。
そしてこの島と回りには悪魔がいないことを確認する。
[この島はもう安全だ。よし、私はルキフグスを、お前はライフルをかつげ。そのままビロウ山を目指す

[はい]

そしてサタナキアが氷ったライフルをコンコンとノックするように軽く叩く。
[こいつがライフルねー.......]
内心驚いている。まさかルキフグスがここまで追い詰められるとは。こいつらを餌に使うくらいだから情報をもらした奴はもっと強いと考えるべきであろうと。

その1時間後、ビロウ山、山頂に到着。何故か3キロほどのリュックしか持っていない姫子が一番疲れていた。
二人は涼しい表情をしている。気温は既に27℃もある。日差しが暑い。
[あ~つ~い~........]と姫子がうなだれる 

[あれ?姫ちゃんもう疲れたのそんなに暑いの?うわー何故だか涼しいわ~♪]

[あなたはデカイ氷をかついでるから暑く無いんでしょ]と呆れた様に言う

[あっそっか!さすが姫ちゃん♪]
とわざとらしく、どや顔で言う

[うざ]
と呟く

そこでベルゼブブが二人を呼び掛ける
[二人とも、あれだ]
と指差した先には変に人気の無いところにぽつんと帽子をかぶった二人組が立っている。二人の立っているすぐ後ろには
少し土が盛り上がっているように見える
[あれが私の父が用意した我々の"生活費"だ。あの二人から受け取る]

三人が近づくと二人組はこちらにきずき一礼する。そして
[お待ちしておりました。ベルゼブブ様。この下に魔王様よりお預かりした"こちら"のお金が入っております]

[あぁ、ご苦労だった。よし、サタナキア、姫子、掘るぞ]

姫子は疲れと暑さのため岩に腰を下ろそうとしたまさにその瞬間に言われた。
[え~~~~~私も~?暑い~タンマ~]
とうなだれる姫子に
[きめんだよ、いいから掘れ]とルキフグスが横から口を挟む

[怪我人だからっていい気にならないでよね]と軽く忠告をする。

そして管理人二人、サタナキア、姫子で坦々と地面を掘る。すると5メートル近く掘った辺りでスコップに固い何かが当たる。サタナキアのスコップだ。そして掘り返すと黒と銀色のケースが表れる。しかもそれだけじゃない。次から次にと表れる。全て掘り返すと6個ものケースが表れる。
それに姫子は胸のドキドキを隠せないでいた。
(確か生活費の1/10は私がもらっていいのよね?だとしてこんなにケースが出てきたら一体いくら入ってるものなの!?100万!?1000万!?)

そして管理人が全てのケースの中を確認する。そしてうなずいた。
[はい、確かにあります。間違いありません。魔王様よりお預かりしたこちらの6億円を確かにお渡しします]

[ろろろろろろろろろろろ6億!?6000万........円?]と辺りを無駄にキョロキョロする。
[これって....私、成金?夢じゃない?]
と言い自分のほっぺたをつねる。痛い=夢じゃない。
[夢じゃ........ない]
そしてついばんざいをして喜ぶ。
[やったー夢じゃ無いんだ~~]
と言いながら子供のように辺りを走り回る。
[ねぇねぇこうゆうの何て言うんだっけ?成金?そうだ成金だ!成金少女姫子!なんちゃって!]

と嬉しさのあまり変なテンションになっている
そんな姫子の方に軽く手を置くサタナキア。そして顔を横にふり"チッチッチ"と舌をならす
[違う違う....君は]
[ヤリマン処女姫子だ!!なんつっ....]

"て"と言う瞬間サタナキアはベルゼブブのパンチを受け、空に舞っていた。

そしてベルゼブブは呆れた表情で
[やれやれ....]と呟く
そして姫子は"むっ"とした表情で
[全く、学ばないんだから!それに全然うまくないし!あーもう、おかげで落ち着いたわ!]


そしてベルゼブブが安心した顔で"はぁ"と息をつく
[無事任務完了だな。二人ともご苦労だったこれより帰艦する]


................................ベルゼブブ達の財産【540,000,000 】円

姫子【60,000,000】円

そして三人はボートに付く。
生暖かい風を浴びながらボートはシナ海を宮崎目指して走っている。ルキフグスはライフルの腕と両足以外の氷を全て溶かした。するとライフルはゆっくりと目を開く。
[................はっ]
と我に帰り辺りをキョロキョロする。そして腕と両足が拘束されているのにきずく。
[なんのつもりだ....なんで俺が生きているんだ?]
と、その表情には諦めが見える。それにルキフグスが答える
[お前にはいくつか聞きたいことがあるんだよ....全て吐いてもらうぞ?]

[俺に聞きたいことだと?ただの盗賊の俺にか?冗談はよしてくれよ。]と少し驚いた表情を浮かべる
[それに俺にはまだあんたらを殺したい気持ちがあるんだ。どんなちっぽけな情報でも話すつもりはない........そればかりかお前らは今すぐに俺を殺すことをお進めする。]

[お前が我々を恨んでいる訳はだいたいわかる....けど、お前は今から絶対に情報をはきたくなる]
とルキフグスが言うとサタナキアが、口と腕と両足を凍らされたムーロロをつれてきた。その首もとにはナイフが向けられている。
[君がね、言わなければお友だちは死んじゃうよ♪]

ムーロロを見てライフルは驚いた
[ムーロロ!無事だったのか!!]

[そうだ、始めから殺しちゃいねぇ]と言いルキフグスはライフルを睨み付ける。するとライフルはばつが悪そうな顔をして目をそらす。
[............で、何が知りたいんだ....?ただお前らの知りたい事をこの俺が知ってるとは思わんがな]

[簡単だ....誰からこの金の情報をへた....?それだけが知りた。そうすればムーロロは愚かお前も逃がしてやる]


[............... すまん、力になれそうに無い。俺らもそいつの事をよく知らないんだ]

するとルキフグスが"ぐっ"とライフルの髪の毛を引っ張る
[この期におよんでなんだそりゃ?ふざけてんのか?あ?]

[チッ違う.... 本当だ....俺らは奴らとは無関係だ....本当に知らない]

[すると何だ?テメーらは知らねー奴からの情報をうのみにしたってのか?]

[そうじゃない、奴は偽名を使っていた。それに完全に奴を信用した訳でわ無い!遊び半分だ。あればいいな、程度に考えていた!無駄足でもかまわなかった!]

"ばっ"と髪の毛を放す
[つーか奴らって何だ?チームなのか?]

[いや、わからない....ただ俺の勘だ。奴に会ったとき他の悪魔の匂いがした。ただそれだけの事だ]

[テメーら....死ぬ覚悟はできてんだろうな?]

[待ってくれ!話した!嘘ではない!これが俺の知る全てだ!]

[死ね]

とその時、サタナキアがルキフグスの腕を掴んだ。
[待って....嘘じゃないよ........そもそもこいつらがその"奴ら"とは何の関係の無いことはわかっていることだろ?だとしたら仲間では無い悪魔に自分らの招待を明かすとは思えない。相手がチームであることがわかっただけでも上出来だよ]

[............................ ]
"チッ"と舌打ちをして物足りなそうに手を下ろす。
そしてベルゼブブに指示をくれと言う目を向ける。するとベルゼブブは
[うん......そうだな。こいつらの目を見る限り嘘はついていないと思う。それに私はそれらしき人物を見た........それで十分だ...]

それを聞いたあと、サタナキアがベルゼブブに
[それで.......こいつらの始末はどうします?]

ルキフグスとサタナキアは期待の眼差しでベルゼブブを見ている。
[いつも通り任せる]

それを聞き二人は小さくガッツポーズをする。そして二人は両手をタッチする。
[と、言うわけで、テメーらの命は今俺らに授けられた。王への反逆の罪は........かなり重いぞ?]

[生かすも殺すも僕らしだいだよ?]

瞬間、ライフルとムーロロに鳥肌が立つ。
嫌な予感がした。

[まっ待ってくれ!まさか殺すつもりじゃ無いだろうな!?辞めてくれ!別に魔王の命が狙いでは無かったんだ!本当だよ!もし狙っていたならムーロロが砂に変えた時にできていたはずだ!そうだろ?] 
そしてそれにたいしルキフグスはライフルの耳を引っ張った。
[違う。反逆は反逆だ。命だろうが金だろうが反逆には違いねぇ。それに見あった罰を俺たちがお前らに下すだけだ]

するとライフルは諦めたように言った
[わかった........なら俺だけ殺せよ....。実際にお前らを殺そうとしたのは俺だけだ。ムーロロの罪も俺が被り死んでやる]

その目には覚悟があった。
そのライフルの顔には迷いが無かった。その隣でムーロロは喋れないため、首を横に振り"やめてくれ"と言っているようだ。
その様子を見て姫子も心配そうに
[ちょっと....殺すのは良くないわよ....絶対に]

それにたいしライフルは不思議そうな顔を姫子に向ける
[わからんな....?おい娘....俺はお前も殺すつもりだったんだぞ?なのに何故情を掛けようとする?体験したことの無いことで頭がクソになってんのか?]

それにたいし軽く笑いかける
[別になんともなってないよ。これが私の常識だもん。あなた達は今後悔しているのよね?だったらもう許してもいいと思うの。それにあなた達は互いを思いあっている。そんな人たちが悪い人とは思えないの。悪くない人に罰なんておかしいでしょ?]

[....................]
その言葉に二人は黙る。今まで回りの人間をバカにした目で見ていた自分たち。姫子のその言葉に自分たちの小ささに築かされた。
"ペッ!"とその後ろでサタナキア、ルキフグスが唾を吐き捨てる

[唾を吐くなー!]

ルキフグスが姫子を後ろに追いやる。
[チビはすっこんでろ。さみーんだよ、そんなセリフ]
続けざまにサタナキアが
[そうそう、チビで貧乳なんだから下がってて]

[あ....あんた達は....一言多いいのよ!]
と"ムッ"となる

そしてルキフグスがライフルの目の前に腰を下ろすそして口に手をおいた。そしてライフルの口から下を瞬時に氷らせた。
そして隣にいるムーロロも同じように氷らせる。
[よし、これで完全に喋れねーし動けねーよな?二人とも]
そしてルキフグスがライフルを、サタナキアがムーロロを担いだ。そして緊急用のボートの上に乗せた。二人の顔はこれから何をされるかわからないと言う恐怖に歪んでいた。
[いいか?お前らの刑は島流しだ。だがただの島流しじゃねぇ。体が完全に動かねーし。喋れねーんだ。助けが呼べないんだ。普通なら餓死するかもな....。が、運が良ければ助かる。餓死するよりも前に日差しで氷が溶けるか、たまたま通りかかった人間に助けてもらうかだ。どれも運しだいだがな....。だが、運とは神からの助けだ。俺ら悪魔からしたらそれほど屈辱的なことはねーよな?ま、せいぜい楽しめや]
といい二人の乗った小さなボートを船から放した。二人の顔はかなり青ざめていた 

そしてルキフグスはニヤリと笑い呟く
[まっここら一体は波が強いから餓死より早くボートが沈んで溺れ死ぬだろうがな]

[そうだねー♪しかしいいストレス発散になったよー♪]

その光景を聞いて姫子は思い出す
"そういえばコイツら悪魔だった"と

【←To BeCont`onued】

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激戦の末、ライフルを見事倒したルキフグス。そして任務遂行。

  • 小説
  • 短編
  • ファンタジー
  • アクション
  • コメディ
  • 青年向け
更新日
登録日
2014-05-11

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