ラブライフ【番外編】
ラブライフのちょっとした、続編です。
「おはよっ!浅野!」
「おはよー。吉岡」
そう。朝から、おれに声をかけてくるやつといえば、”吉岡 徹”こいつしかいない。のうてんきで、いつもうるさい、バカだ。あ、俺は、浅野 大地。みんなから、
”浅野”って呼ばれてる。べつに、いやではない。俺は、いままで、サッカー一筋でやってきた。だから、好きな人とかも、できたことない。告白されたのは、何回かあるが、
その理由は、「かっこいい」とか「サッカー上手だよね」とか表面的にしかいわれたことがない。だから、正直、あまり付き合いたいとか、そんな願望は、あまりないのだ。
・・・そして、俺は、昨日クラスの学級委員となった。女子は、「浅野 美穂」なんと、俺と同じみょうじのやつで、男子からひそかに人気であった。美穂は、あんまり、男子と
話すイメージがない。だから、昨日話しかけてみた。そしたら、以外にもフツーにはなしていて、正直、驚いた。そしてなぜだか、楽しかった。だが、俺は昨日人生で、
初めて感じたものがあった。他の女子と違って、俺を、正面からきちんと見て話してくれた美穂に、笑顔がこぼれたのだ。そしてその瞬間、美穂は、すごい・・・いや、なんと言ったらいいかわからないが、すごい、笑顔を、俺に見せてくれた。それで、おれは、なんだか、胸の奥底が、おちつかなくなった。たぶん、俺は美穂を好きになってしまったと思う。でも、きづかれずようにと、がんばった。
「浅野!学級委員のうーんと、美穂ちゃん?だっけ?どーなんだよ」
「は?関係ねーだろ!う・・・まぁ、いいんじゃね。」
おれは、必死に隠そうとした。なぜかというと、吉岡にいったら、学年じゅうにひろめるからだ。
「ふーん。まぁ、かわいいもんな。あ!そういえばさ、赤坂と昨日、掃除んとき仲良かったよな」
「そうだな!なんで、それを俺に言うんだよ!」
「なんか、男子とあんまりはなさない感じの美穂ちゃんが、めずらしいよねぇ」
「うん・・・・。ってかさ、美穂ちゃんってやめろよ。バカにしてんのか。」
「おいおい、おこんなって。ってか、なんで、浅野に呼び方を命令されなきゃなんねーんだよ」
「しらねーよ。人の話、ろくにきかないやつなんて!先行くぞ」
「おい。まってくれよぉ。そう、あつくなんなってぇ」
「なってねーし!」
はぁ!そのことについては、あまり触れてほしくなかった。そう。”赤坂 雄大”は、まぁ、悪い奴でもないけど、男子から見ても、すごい顔がいい。だけど、すごくまじめで、
俺とは、まったくかかわりがなかった。でも、なぜ、赤坂と仲良しそうにしてたんだろ?あ、そういえば、昨日俺と夏美、夏帆、吉岡で、しゃべってて、あんま、掃除してなかった。
でも、美穂と赤坂は、していた。やっぱり美穂は、まじめなやつがすきなのかな。あの笑顔、赤坂の前でもみせてたし。俺、こんなにまよった?って感じは、初めての経験だった。
そもそも、俺は、なんで、美穂に惚れてしまったんだろう。何気なく会話して、笑われたってだけの、話しなのに・・・。ひとめぼれ?なのか?まぁ、いーや。でも、俺は、
これだけは言える。美穂のことが、すきだ。だから、俺は、がんばる。男のくせして、がんばるとか、ありえないけど、おれは、学級委員の仕事とかで、いいとこ、たくさんみせてやる。 ”美穂は俺が守る。”このことばを深く胸のおくに刻んでおくことにした。
ラブライフ【番外編】
男子の片思いは、めずらしいことでも、ないですけど、現実的に言ったら、結構めずらしいことです。
もしかしたら、あなたの好きな人がこんなことをおもっていてくれているかも。