俺のトモダチ「テロリスト!?」

俺のトモダチ「テロリスト!?」

以前は違うサイトで投稿していましたが、綺麗サッパリとちゃんとしたものを書きたいと思います。

ギャグですけど。

某県
太陽町
ここは日本で最も治安の悪い地域として有名である。
暴走族やヤクザは勿論、()()の果てにはテロリストまで拠点を置いている。
最早警察では手も足も出ない危険な状態が続いているのだ。
政府はこの町を牛耳(ぎゅうじ)っている二大組織に多額の報酬金を払い、この町の「仮の」安全を守っていた。
皮肉にもこの町は、裏組織によって維持されていたのだ。




いかにも田舎の唯一のコンビニです!みたいなボロっちい店の前で俺は親父臭いだろうが新聞を広げて読んでいた。
新聞には最新のニュースが載っているが俺には訳がわからないのですよ。
やっぱりこれは大人が読むものですね。
そんなことより通行人の迷惑になるって?安心してくれ、このコンビニ付近は今のところ誰もいないというより誰も来ない。
そりゃそうだ。こんなボロボロのコンビニより(実際似たようなコンビニがそこら中にある)ここから徒歩10分で着くデパートで買い物したほうが有意義に決まってる。
てな訳で、俺ともう一人の連れは放課後の帰宅路を満喫していた訳ですはい。
自己紹介しときましょかね。
俺の名前は斎藤信一郎(さいとうしんいちろう)(信と郎を消せば新撰組の斎藤一になるんだせ?ここ俺のアイデンティティ)。太陽学園1年B組のごく普通な高校生だ。
常にハチマキをしているのもアイデンティティ《使い回し》だ。
一番の悩みはモテないこと、解消するために非リア代表として「リア充爆発しろ」と唱えてるのは日課である。
そんな一人で盛り上がっている俺を冷たく見てる連れの名前は暁白目(あかつきはくめ)(白目の話題にするとガチでキレる)。サラサラの白髪に暗い赤色の目(アルビノってやつらしい。生まれつき色素が足りないんだって)で目元に手術跡、頬にはおっきい斬り傷がある。この傷には様々な武勇伝が隠されているとか。
察しの良い人はもうお分かり頂けますな。
そう、彼こそこの町を牛耳っている二大組織の一つ「デスサイクル」ってテロ組織の幹部の一人なんだわさ!
色々訳あって今は俺の友人をしてくれてる。(俺他に友達いるよ?念のため)
暁はそこまで凶暴って訳じゃないしね、まぁツッコミ気質なのは違いないけど
ちなみに暁は俺の帰宅路と反対側の方に家があるんだけど今日は勉強を教えてもらうために俺の家に来てもらうことになってるんだわ。
なんつーか、こういうキャラほど頭いいよね。腹立たしいにもほどがあるよ。
妬ましいわ

うん。一人で解説をしてニヤニヤしてたら心底気持ち悪いって顔されたわ。
うぇ~そんな目で見ますか?泣くよ俺?
さぁてと、顔隠しついでに新聞読みますか。
んん?何何?暴走族「根絶やし党」幹部、岡田涼介が路地裏で銃殺、うへ~おっかねぇ
「あ、それ俺犯人だわ」
「いきなり何暴露してんのこの人!?」
新聞の記事を黙々と読んでいるとまさかの暁がコメント寄越してきた。
てかいつの間に俺の新聞隣から読んでたの!?ツッコミしちゃったよ!!
「いや、暴露も何も俺の仕事それだし」
暁は呆れ顔でこっちを睨む、いやいやいや
確かに暁の組織は政府に雇われてこの町を維持してるのは知ってるけどダイレクトにくるとは誰も思いまい!・・・よね?
何も知らなかったら俺は「冗談」で笑って終わると思うが。
真実を知っているからにはそんなスルーはできないし、やれやれ。
何があったかの過去はまた後の機会にでも。何故なら俺は今暁に聞きたいことがあるんだ。
「でもさ、その後残った親族とかにどう説明するの?」
そう、いくら政府からの仕事とはいえ殺人は殺人だ。加害者として暁はどうなるのか?
これは自分的に大事な質問のつもりだが、暁は実にシレッと言いはなった
「黙らすけど?」
おぉこれが裏の権力ですか怖いですね。わかります。
暁の台詞で足が震えてきたよもうやだなぁw
「おい足がやべぇことになってるぞ」
はいめっちゃ俺震えてますけど?超怖いですが?チキンですが?ホクホクよ?
「おうぇちょっとまって、吐きそう・・・」
「どんだけビビってんだよ!?」
だって怖いモノは怖いし、オロロロ
「そんな怖いのによく俺に勉強教えてくれって頼めたよな。自分が殺されるとは思わないわけ?」
その暁のクールボイスが頭の中を(つらぬ)いた。
そうだ・・・・何で気づかなかったんだろう? 
何で俺は殺人者(キラー)に勉強頼んでんの?自殺か?
俺の顔はあまりにも正直なのだろうか、暁は戸惑い気味に俺に話しかけてきた。
「お、おいお前まさかその可能性考えてなかったのか?」
・・・うい。
「だ、だだだ大丈夫だよぉ?おれぇぇぇ、暁のこと信頼してゆし?」
噛んだし。露骨すぎだろ俺。
そして根元である白髪の彼は苦笑い
「俺がお前を殺さないといつ宣言した?」
「あうあうあうあうあうあうあうあうあう」
「おい!ガチで泣くな!!ジョーダンだよ!!」
だって、だって、死にたくねぇし!!
死ぬんだったら可愛い女の子に殺されたい!
「心の声ダダ漏れだぞ?」
いやん。
《つづく》

ボクをなんだと思ってんの?

ボクをなんだと思ってんの?

学生は常にこう思うだろう。
授業中(お家帰りたい)
昼休み(お家帰りたい)
放課後(イエスイエスイエス)
帰宅(うりゃっはぁぁぁ!!)

 ━━━そう、つまり。
皆お家大好きなのである。
帰宅路を歩いてるだけでテンション上がるもんでしょう!!
それこそ、宿題があったとしても。・・・いや、宿題はいらんわ、敵だわあれ。
まぁそれは置いといて、皆学生にはそれぞれ家に楽しみがあるというものだ
友人を呼んだり、アニメを見たり、読書をしたり、BENKYOUしたり・・・したり
俺?もっぱら機械いじりですが?この趣味は俺の中でも最も仲の良い友人しかしらんのよ。
いやいやこの趣味バレると地味にクルのよ心臓に。恥ずかしいよ。
だから俺は滅多に友人を自宅へは呼ばない(親が可笑しいってのもあるけど)
ま、皆そんなもので、特殊な趣味を持つ奴は中々友人を家に入れなくないんだ。
これは決して「オタク」ではない。
単純明快に恥ずかしいからだ。
あえて言おう、恥ずかしいからだ。大事なことなので二回言いました。
「なんかブツブツ言ってるがキモいぞ?」
後ろから暁の罵声は聞こえなかった事にしよう
知らぬが仏だ。
傷つきそうな言葉は華麗にスルーするのがポイントだ!
・・・・くっ(泣)
てか、心の中で語ってたと思ったら口に出してたのか。
以後気をつけよう。
「ホントに気をつけろよ?クソ恥ずかしいからな」
「えぇ!?また言ってた!?」
嘘だろおい、もうどれが語り口か台詞がわからんしまつよ!?
暁ははぁ~と大きいため息をついた。ナンデスカソレ?
「斎藤、まぁ正直なのはお前の美点でもある?」
「やめて!?そんな可哀想な子を見るような哀れ目で見ないで!?そして最後何で疑問系!?ハッキリ言おうぜ!?」
「いや別にお前に良いところが無いと言ったワケじゃねぇんだぞ?」
なぜ目が泳いでんの?
「もぅいいよ、暁なんてそんな奴なんだよ。人の弱点ほじくり出すのが趣味なテロ野郎だよ」
「最早何も言いたくないわ」
見捨てられるのは辛いことですね!!
暁は俺にきびすを返すとテクテクと歩いていった。
「ちょぉぉぉぉぉっ!?なんで置いていくのさ!!」
暁は俺の悲惨な叫びに答えることなく歩いていく。
まって?本当に!!



そんなこんなでお家に到着いたしました。
無事には着きませんでした。代償は僕の心のHPです。
家を囲っているコンクリートで出来た白い柵から家に入る為の唯一の入り口には当然のように「斎藤」と書かれた表札がある。
暁は愕然として俺の家を眺めていた。
「な、なんと言うか・・・普通だな」
「普通でいけないですか?」
コノヤロー、なんか俺の家に文句でもあるのか?
「い、いや、お前の家のことだからキチガイな家かと・・・たとえばUFOとか」
「暁はボクの事をなんだと思ってるの?」
「少なくとも人類に加えるには抵抗がある」
「何かなそれ?新手のいぢめか?いぢめか?」
「だってお前相当バカだし」
「それは自重する」
俺のテスト平均点20点だし。
だからこそ暁に勉強会頼んだし。
だし。

ドアノブに手をかけて自宅へと入る
「ただいま~」
「お邪魔します」
やはり自分の家だと落ち着くのだろか。
自由を感じる
暁は物色するように辺りを見回してた
「親御さんとかいないのか?」
暁がそんな事言ってきたが俺にとっては愚問である 。
俺は暁の簡単な質問に答えた。
「両親共働きしてるよ。夜に帰ってくるし」
そう、俺の父はまだしも母もパートで働いているのだ。
別に貧しい訳ではない、両親の言い分は「老後をお前等に任せられるか」である。心外だ。
「兄弟は?」
暁はまた質問を投げかけてくる。
「義理の姉がいるけど東京にいるから中々帰ってこないよ。兄ちゃんは学校の生徒会の仕事」
「嗚呼、あの人か」
暁は溜息をついて納得した
俺の兄はなんと生徒会長!しかし俺に負けず劣らずの変人なのだ。
奇行種なんだわ。
「お前の兄さんってあれだろ?ヘリウムガス吸ったみたいな地声で常にグラサンかけてる」 
「暁、説明は止めよう!?身内としてかなり恥ずかしいから!」
「お前も十分恥ずかしい分類に入ると思うぞ?全校集会の時生徒会長(兄貴)を全生徒の前でブン殴るとか」
「やめろぉぉぉぉぉ恥ずかしいぃぃぃぃぃ!!」
でもさ、ただでさえアホな声と容姿の兄貴が全校生徒の前で「今日俺の弟の誕生日なんだ。」とか言い出したらそりゃ殴るでしょ!?
しかも全校集会で。
「あぁ、あんな、兄貴と血が繋がってるなんて恥ずかしすぎるよぉ」
「お前だって殴りかかった後「何バカ抜かしてんの!?誕生日明日だし!」とか言ったじゃねぇか」
「黒歴史がぁぁぁあ!!」
もうだめ、兄ちゃん殺しておれも死ぬ。
鞄から荒縄を取り出したら暁に怒られましたはい。


取りあえず勉強は俺の部屋でやるって事で二階への階段を上っていたらあることに気づいた。
そうだよ、俺見られたくない趣味してたじゃんか。
だから友達呼ばねぇんじゃん。
暁に見られたら本末転倒じゃん。
ダメじゃん俺。
「暁、部屋入る前に少し片付けたいものが・・・」
「なるほど、お前も思春期か」
違う。
階段を上り終わったところで暁には廊下でしばらく待ってもらった。
俺は自室に入り現在の部屋の状況を確かめる

自作コンピューターウイルスのソフト見られたら確実に始末されるな。ソフトともにスクラップになっちゃうよ俺。
暁はもうちょっと頭ソフトにできないのかな?なぁ~んちゃって
・・・・・・・はい、すいません。
隠せる物を隠して準備完了!
ドアを開け、ひょこっと顔を出して暁を呼ぶ
「暁~もう大丈夫~入って~」
暁は廊下に貼ってある小鳥の絵をマジマジと見ていた
ビックリしたのだろうか、声をかけた瞬間にビクッと体を揺らした。
あ、顔真っ赤だ。
「お、おぉ!すまねぇな!よし!勉強始めるか!」
暁は必死にカモフラージュしようとしてるわ。
なるほど、これがギャップか。萌えは知らんが。
暁はどれどれと言いながら俺の部屋を除いた。
そして顔が真っ青になった。
俺の部屋には
壁中に張り巡らせた大量のコード、棚には「コイツは永久に呪う」というデ●ノートらしきもの数冊、さらに気味の悪いグッズが大量に放置させれた。
うん!いつ見ても落ち着く。
テーマは「呪いの部屋」
友人が「お前病みすぎ」とか言うけどそんなん知らんもんね!
暁も裏の人間ならわかるだろう!この「魔」って感じのロマン!
証拠に肩をプルプルと震わせているし!
暁は目をカッと見開き今までのクールキャラ空気を弾き飛ばして叫んだ。
「隠すもん隠せぇぇぇぇぇえ!!!!」

暁の怒濤のツッコミが家を震わせた。

《つづく》

逆鱗に触れたらオワタ

「はぁ!はぁ!はぁ!」
久しぶりに全力疾走したからなのか、もの凄く息が上がった。
既に汗だくになり、体に服がベットリ貼り付いているのが気持ち悪い
俺は今、暁に殺されかけているのだ。
まさか、まさかあんな一言で怒り狂うとは思わなかったんだ!!
俺は家からもうダッシュして公園まで逃げてきたのだ。
あかん!足つったわ!超いてぇ
いやしかし、暁に殴り殺されるのもいやだ!
絶対に!!だって暁のパンチはコンクリートぶち抜くからね!?もう生物兵器ですよ。ね?
もう俺の足は限界だ・・・・!
なら、今は隠れて無駄なリスクを背負わないようにしよう。
滑り台の裏に俺は隠れた。早く別の所に逃げ出したいが足はまだ直りそうにない
「せめて、遺書でも書くか・・・?」
やれやれ、高校生なのになんでこんなサバイバルを味わなければならんのじゃ。
と次の瞬間後ろからいきなり肩を叩かれた
「ワアッ!!」
ついでにデカい声もオマケ付き。俺はというと
「いぎゃぁぁぁぁぁぁぁあ!?!?!?!?」
奇声&悲鳴。情けねぇな俺。
反射的に後ろを見るがそこにいたのは殺戮マシーンではなく別の友人だった。
男のわりには華奢な体をしており、ハーフのような金髪と碧眼。腰まで伸びた金髪は後ろ側で尻尾のように束ねている。
桐山陽介。
彼は悪戯を成功した子供のように笑っていた。
「ワロスワロスwwww」
口調は現代の若者だけど。
「お、おいキリヤマ!脅かすんじゃねぇよ!!」
「いや、斎藤もビビり過ぎだと思うけど?」
「それほど今危機に瀕してるって事だろが!!」
そう俺が喚くとキリヤマは大体今の状況を察したようだ。
「状況を教えてくれない?」
キリヤマの疑問に俺は素直に答えた。
「白髪の鬼と一緒にリアル鬼ごっこしてる最中だよ」
俺が力強く答えたらキリヤマは「ぁ~あ~」と納得し、頷いていた。
こう見えてもキリヤマは暁と同じテロ組織の幹部なのだ。
暗殺者らしいから気配を消すのはお手の物。だから警戒心MAXの俺に気づかれずに近づくなんて簡単な事だったんだろう。
だからって脅かす必要は無くね?無いよね?・・・よね?
「斎藤、お前かなりビビってるなぁ。」
キリヤマはさっきの楽しそうな調子から一転して呆れたような感じになった。
いやいやいや!殺人鬼にキレられりゃそりゃビビるでしょ!?
ここは暁のお怒りゲージレベルを教えておく必要がアルネ?
「いやちょっと待ってキリヤマ、暁なんか「殺殺殺殺」って言いながら追ってきたんだよ!?しかも超速かったんだよ!!」
「あぁ、なるほどバーサーカーモードか」
ウェイ、狂戦士ですか。ワカリマス。
「猫みたいに大人しい暁がキレるなんて相当だよ?斎藤何やらかしたの?」
近場で彷徨いているであろう暁に聞こえないようにキリヤマは小声で聞いていた。いやぁ有り難い。
「あのね?「暁の名前ってさ。苗字の『暁』はカッコいいけど下の『白目(はくめ)』ってツッコミ所満載だよね~」って言いました。」
「それは暁をお手軽に生物兵器に仕上げる魔法の言葉です。」
「知ってたケド!?まさかあそこまで怒るとは思わないじゃん!?」
今から思い出しても震えは止まらない。よく脱出できたよホントに。
そういや、逃げる途中コンクリの壁粉砕してたなぁ。
恐ろしいの一言です。
「斎藤、今まで楽しかったよ?お前とは馬が合ってたし」
「そんな死亡フラグ立ちそうな事言わんといて!?俺まだ死にたくないよ!?」
「斎藤、楽になっちまえよ?」
「悟りませんよ僕ぁ!!」
「このまま永久に逃げ続ける気か?」
「当たり前だのクラッk」
同等の激論が繰り広げる中、キリヤマは無言で俺の後ろに向かって指を指した。
「ワッツ?・・・・」  
ゆっくり後ろを向くとそこには白髪の紅い目をした鬼がいました。



「・・・鼻血がとまんにゃいよ・・・」
「もう2箱目突入じゃんか、病院行く?」
「・・・」
暁に見つかってボコボコにされた俺、斎藤信一郎です。今は俺、暁、キリヤマでベンチに座って鼻の応急処置をおこなっております。
今俺の鼻からは見事に一句詠めそうな美しい夕日と同じ色をした血液をダラダラと流していまする。全く光栄なことですねホントに。
ただずっと流しているワケにはいかないのでティッシュで出血止めようとしてるんだけど、全く止まる様子がない。
まるで変態みたいだよ。・・・いや興奮してないから。
いちようティッシュで鼻を詰め込んでるから会話はできるんだけどさ。
「大体暁は怒り過ぎなんだよ、名前言っただけでこんな大惨事にするなんてさ」
「しるか」
原因の人物は知らん顔きってるし、ちぇっ!
「でも本人からしたらキツいよねぇ。名前が「白目」ってサ」
キリヤマはこの件について無関係なので他人事口調で喋りかけてくる
まぁキリヤマのコメントも一理あるけど
「でもさ、何で名前が「白目」なのよ?なんか理由あんの?」
俺が一つ問いを出すと暁は心底うざったそうな顔をしてた。えぇーなにそれ?
そんな暁に変わってキリヤマが代わりに答えてくれた。
「暁はガキの頃デスサイクルのボスのハゲに育ててもらったんだけど、そん時ハゲが『俺の初の息子だから名前は俺が決める!』とか張り切っちゃってw」
「テロのボスとは思えませんな」
「それでさぁハゲそん時まだ日本語よくわからなかったらしくて『白目ってカッコいいかな?』って思ったらしいんよ」
「やめろ。」
暁がガクガク震えてる。あらぁ、怒りゲージ貯まってる証拠だよこれ。
「そんで名付けた時丁度夕日だったから「(あかつき)白目(はくめ)」にしたんだってさ」
それを聞いた瞬間俺は盛大に「ぶふぉっ!!」と吹き出してしまったワケで。
「ぐぼあっ!!」
そして暁から腹パン喰らいました。
「うてぇぇててててwwwww」
痛いと笑いが融合した結果です。
キリヤマはまだ笑い話を続ける
「周りの連中は「いくらなんでもそれは!」って言ったんだけど頑として譲らなかったなぁハゲ、でも俺の師匠が「白目っつーより赤い目してんじゃねぇか!暁白目じゃなくてぇ暁赤目ししろ!!」って言い出してさー!」
「どっちもどっちじゃねぇかw」
暁の事実を知った俺はもう笑いが止まらなかった。
暁は足で貧乏揺すりみたいにして地面を蹴ってた。凄い音鳴ってますよ?
暁は恥ずかしいからなのか自分の目と同じように頬を赤く染めて怒鳴り声を上げる
「もう十分だろ俺の黒歴史なんざ!!」
「いや暁。そんな事件があったなんて知らなかったよ。また暁の恥ずかしい情報ゲットだね☆」
「ブッコロスゾ」
「片言はやめてクダサイ。」
「でも一般人でこのこと知ってるの斎藤だけかもー?」
「おい止めろ」
「マジで!?超激レアじゃんか!!」
「ホントにお前の頭と尻を合体させっぞ」
「安易に想像できる処刑法はやめてください!」
頭と尻を合体させれば背骨が大変なことになってしまう。
キリヤマは何故か顔がツヤッツヤに輝いていた。
「いやぁ斎藤はノリが良いから好きだなぁ」
「お前らがタッグ組んだら本気でウザいから止めてくれるか?」
「キリヤマキリヤマ、暁は意外と可愛いもの好きなんだね?今日小鳥のイラスト見てたよ」
「そうそう、女の子みたいでちゅね~」
「聞こえてるからな・・・お前ら・・・」
暁イジリはこの辺で止めないと痛い目に遭うからここで引いとくのが定石(セオリー)だ。
「暁の彼女小鳥みたいだから無理もねぇよなぁ」
畳み掛けますかキリヤマ隊長!?
てか彼女ってどゆことですか!?うん!?
「っ!?っな!?彼女じゃねぇよ!!」
「暁クン!!その焦り方は最早照れてるリア充決定のコメントよ!?どゆ事か説明しなさい!!」
「お前も母ちゃんみてぇなこと言うんじゃねぇ!!」
「まっ!そんな悪い口の聞き方、お母さん教えた覚えはないわ!!」
「ノリノリじゃねぇかやめろ気持ち悪ぃ!!」
暁はなんとかこの会話から脱出する糸口を見出そうとするがキリヤマと俺のコンビプレーに勝てるわけがなかった。
というか、今日の放課後からかなりキャラ崩壊はしてるよね暁。全然クールしゃないよむしろヒートだよ。
助け船を出すつもりなのか、張本人のキリヤマが「まーまー落ち着いて」と言いさらなるコメントを下す。
「まあまあ斎藤、あとで写真みせてやるよ。」
「お前全然助け船になってねぇからな!!」
暁も最初助け船かと思ったんだ。
しっかし別に本気でいじってたワケじゃないのでこれ以上は深く追求しない。
「でも意外だなぁ、危険生物()にホレる女の子いるんだなぁ、まぁ顔だけたいっちょ前だからね暁。」
「俺はもう何もいわねぇからな」
「んー、まぁ正確にいうと暁に告白したんだがそれを暁が保留にしてる関係で」
「やっぱりお前俺を追いつめる気だろ」
暁はげんなりした表情でキリヤマを見る。
俺も早速追い打ちをかける事を忘れない
「それでその娘どーなの?好み?どんな娘なの?」
俺がニヤニヤ見ると暁はビクッと肩を大きく揺らす。
しかし暁は意外にも素直に答えた。
「そりゃ、その、俺と同じアルビノなんだけど、俺より優しい色をしてる赤い目をしてるっつーか、短所でもあんだけど思ったことを口に出せる素直な奴で料理旨いし気が聞くし優しいし、・・・可愛いし」
「ベタ惚れじゃねぇかっ!!あーあー!つまんねぇ!!一気に脱力したわ~もっと粘れよ!そして楽しませろよ!ピュアな恋バナ聞いちゃったよないわー!!」
「自分から聞いてきたクセに何批判してんだテメー!!」
暁の言い分もわかりますがもっとこう・・・あるじゃん?
「でさ、元々二人共リアル鬼ごっこしてる前は何してたの?」
会話の隙間を探ってたのかキリヤマは俺と暁に対してある疑問を投げつけてきた
「俺ん家で勉強」
「一時間も持たなかったけどな。」
勉強中断させて俺を死に追いつめたのはオメーじゃんかとは言えない。
キリヤマはなるほどぉと頷く。何?何かあったの?
「さっきの恋バナで思い出したんだけどさ、二人って仲いいじゃん」
「おぇぇ」
「暁!!吐くことないじゃんかっ!!」
流石に吐かれると泣くよ!?もう泣いちゃってるけども
くっ!塩味の涙が憎いぜ
「女子から聞いたんだけどねぇ、二人が急いで学校から出てったの、あれ二人は禁断のカップル《ホモ》じゃないかって?」
「「オェェェェェェェッ!!!」」
あまりの気持ち悪さに二人ともゲロを排出してしまった。おぇぇ
ないよぉないよぉ
いくらなんでもそりゃないでしょ!先程のニヤニヤお話が台無しだよ!
このあとたま勉強会を続けるつもりだったがかなり気持ち悪くなってしまったので中止ということで今日は解散してしまった。



おぇぇ

テスト編。1

学生にとって最大の敵とは何か。
成績か、教師か、他クラスか、そんな単純なものじや無いはずだ。
俺達は目の前にある、いつも現れ、倒しても無限に復活(リスポーン)してくる
奴らの名は、
「お前ラ~期末テスト期間に突入だぞ~」
「「「いやだぁぁぁぁぁぁあっ!!」」」

テストである。

事の発覚は数時間前に遡る。
その日の朝はとても普通なものだった。
目を覚ますと自分の部屋の私物が散乱しているのが見える。
「ネジ」「ソフト」「スタンガン」等々。これは俺全ての宝物だ。
これらは数日前暁から物凄い批判を買ったのだがそれは無視しておく
いくら暁でも人の趣味には突っかからないハズだ。
というより関わりたくない顔してたな。
そんなこんなで俺は朝食を食い、学校へ向かった。
ここまではよかった。
ここまでは。

学校につくとピリピリとした空気が漂っていた。
皆。まるで戦前みたいに緊張の針を尖らしている。
「ちょ、何この空気、怖いんですけど」
思わずそんな独り言を口にしてしまうほどだ。
事実、俺みたいなビビりにはこの空気には耐えられない、急いでこの場から逃げ出したい
そんな空気に飲み込まれてしまいそうになった時に幼なじみの声が俺の耳に入ってきた。
「さいとぉ~!!」
俺の近くに走ってきたのは廃部寸前の野球部部長の河上(かわかみ)海道(かいどう)だ。
ツンツンとした髪をオールバックにしていてナイフのような鋭い目つきはどこぞの不良かと思うが見た目に反してこの少年は俺並にチキンだ。
そして何より
「やべぇぞ!近所でブラジャー干してたの見たぜ!!」
学校生粋(きっすい)の変態である。
流石の俺も引かざるおえない。
「河上よ、周りに生徒がいるところでデカい声でブラジャーと言うのは、あまり」
「何いい子ちゃんぶってんだよ!ホントは興味あるんだろ!?」
デカいんだよ声が。
「・・・まぁ嫌いではないけど。」
これは本音だ。俺だって一人の男子だ。
てかよく他人の洗濯物見れたな、性欲に飢えた獣はここまで神経が研ぎ澄まされるのか
腐ってもそうはなりたくない。
「干してるシーン見たけど、結構美人さんだ。」
「よく見るわなお前。」
「そうそう!サイズはいくつだと、思う?」
「・・・・いくつ?」
「アンタら何話してんの。警察よぶよ?」
「「ぶるっほぉ!!?」」
俺と河上は反射的速度で後ろに振り向いてしまった。
そこには若干不機嫌気味の幼なじみ、浅見(あさみ)(かおり)が立ってた。
赤毛に近い髪はサイドテールにしてそこは変な顔をしてたバッチのようなもので縛っている。
強気そうな鋭い目はどこぞの白髪をしたテロリストに似てる。
彼女は小学校の時、俺と河上ともう2人を合わせた馬鹿グループで馬鹿騒ぎしてた時期に校して来た。
そこで知り合った腐れ縁に近い仲だ。
「あ、浅見っ!!脅かすんじゃねぇよ!」
河上は相手が浅見だとわかった瞬間批判の声を上げる。
「河上、アンタそれ警察に捕まったって文句言えないわよ?」
「何言ってやがる!勝手に干してあったんだ!それを見ようが見まいが俺の勝手じゃ!」
「デリカシー考えろってのよ!サッチーも何話に便乗してんの!」
浅見は俺にもお怒りを飛ばしてくる。
サッチーとは俺の事だ。「さ」しか合ってねぇよ。
「んだよぉ、これは男として当然の反応だしっ」
苦しい言い訳しかできないっ!チクショウ!
浅見はそんな俺達を見てはぁ~とため息をつく。こう言うところが暁に似てるよな。
「河上は犯罪予備軍だとしても」
「おいこら」
「サッチーはまだ思いとどまれるんだから、あんまりそういう話は止めてよ?」
「わーてるわってる。俺だって人間の端くれだしな」
「おい斎藤!テメーどっちの見味方だっ!?」
「俺は常に生存確率の高い方の味方だ。」
「このチキン野郎が!そんなんだから彼女できねぇんだよ!バーカッ!」
彼女ができないってどういうことだ!?
それならこっちだって言いようがあるんだ。
「だからってお前みたいな性欲の帝王に成り下がる気はないねっ!」
「だれが帝王だ!!」
こんな馬鹿話は日常茶飯事だ。
つまるところ河上はほぼ毎日こんな事を言っているのだ。
だから『性欲の帝王』なんて異名が学校全員からつけられるんだ
その河上(帝王)はいかに下着が素晴らしいかを語り出した。やめてくれよ周りから凄い目で見られてるからっ!!
「・・・というわけだ!どうだ?これで下着の素晴らしさが」
まだ語ってるよ。よく飽きないよねこの人。
「サッチーはこうなっちゃ駄目だからね?」
「死んでもこうはならぬよ」
俺と浅見がそう呆れた目つきで哀れな河上を眺める。
一つに向かって走りつづけるのは素晴らしい事だと俺は思う。
内容によるけど。
「サッチー、そろそろ教室いこ?時間だし」
浅見がそんな情報を教えてくれる。どうやら馬鹿話はかなり時間を(つい)やしていたようだ。
「え?嘘?マジ?いこーぜ!いこーぜ!」
「うん。」
「ちょ!待てよ!まだ話は終わってね」
「ウルセーバカ!」
「お前にゃ言われたくねぇよ!!」
この時は・・・この時までは・・・こんな馬鹿話が出来たんだ。


「よ!暁!」
「ん、斎藤か。」
教室にたどり着くと(それまでの過程は省きます)先に着いていた暁が席に座っていた。
その前の席ではキリヤマがいびきをかいて寝ていた。自由だな。
「暁君おはよー」
「おう、浅見か」
「白目おはくべあっ!!」
「その呼び方は止めろと言ったはずだ河上」
下の名前を呼ばれた暁は河上に腹パンを喰らわせる。
メリメリボキボキと生々しい音が鳴ったけど大丈夫かな?
とにかく暁グッチョブ。
「おぃぃ、殴られ役は斎藤だろがぁぁ・・・」
「誰がそんなポジション入るか!」
河上が腹を押さえながらうずくまってそんな事を言う。
まぁ確かに俺いつもそんな事してるけど。
「お前らよくそんな遊んでられるよな」
「本当にねー。」
暁と浅見はお互いに意見を言い合う。
え?何かあったの??
「ウェ~スッ」
二人の言葉の意味を考えているとその声で遮られた。
声の主はこのクラスの担任の吉本(よしもと)孝治(こうじ)、通称「ヨッシモ」だった。
ヨッシモは教室の扉を開いてそこから俺たちのやりとりを眺めていたらしい。
「お前らは相変わらずだな、全く何が楽しいのやら。」
「おはよござます。ヨッシモ」
「誰がヨッシモだぁぁあっ!!」
ちなみに『ヨッシモ』というあだ名は本人から許可を取っていません。
「とりあえず席座れお前ら、ホームルーム始めっから」
それを聞いた俺たちは「うおっやべ。」と言いながらそれぞれの席に座る。
ヨッシモが来たことで他のクラスメイト全員もそれにならって座る。
ヨッシモは教卓に向かってホームルームを開始する。
「さて、皆。この時期がやってきた。」
「梅雨っすね!」
「雨の時期だ!」
「濡れた制服から下着が見え!!」
皆さん思い思いのコメントを発しますな。
ちなみに最後の台詞は河上な。
「現実から目をそらすんじゃねぇ!!」
ヨッシモは教卓を「ドンっ」と叩き雑談を静ませる。
はて?目をそらす?
「ついに来たんだ。おの戦いガ」
言い方中二か。
しかし、他の生徒にはその言葉はある意味があったらしい。
「嫌だ嫌だ」「俺はもう戦いたくない」「殺せぇぇぇ!殺すなら殺せぇぇぇ!」と悲鳴を上げる。
え?!何何!?何なの!?
「2週間後・・・期末テストだ」


その時。
学校中から言葉にならない悲鳴が上がった。

《編集中》

俺のトモダチ「テロリスト!?」

いちようテロリストって書いてあるのに

駄目だ。
完全にギャグだわこれ。
いやギャグですけど。

俺のトモダチ「テロリスト!?」

某県 太陽町 斎藤信一郎「この田舎にはテロリストやヤクザや暴走族がいる。 危険だ危険だ思ってても自分は大丈夫って思っちゃうだろ? でも人生ってのは、特に青春ってのはありえない事が起きるわけ まぁ!後悔してもしょーがねぇし!バンバン楽しくやってくけどね!」

  • 小説
  • 短編
  • 青春
  • 恋愛
  • コメディ
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2014-05-06

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  1. ギャグですけど。
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