におい

それはそれ

だってそれは運命で 必然で

もう何年になるだろう 彼と別れてから。大好きだった彼は今もいきているのだろうか。
そんなことを考えているときに突然かれからメールがきたのだった。

「さくら」と優しく呼んでくれたことは一度しかなかった。
愛されている感覚もないくせに、そんな彼に振り向いてほしくて私は精一杯の愛を彼にそそごうと思っていた。
だけど、そんな彼には届くはずもなく私の思いは散っていった。

久しぶりに会った彼は前とは何も変わっていなく見えたが、少し老けたようにもみえた。
酒が進む度にもうどうでもよくなって気付けば新しい彼の家にいた。
私たちが過ごしたあの家はもうないのだということが少し悲しかったが、前に家とほとんど変わらない
構造が私を安心させていた。
彼から聞かされた、どうしようもない話はどうでもよく、聞き流している私がいた。
まだ彼のことを好きな私はきどく傷ついていたけど
だけど私が口ずさんだ名前は彼のことではなかったことを彼は滑稽に笑っていた
今まで努力して笑わそうとしてきたあの頃の私なんかより 今の私の方がよかったようだった

かわいくかわいくかわいく 生きているようにみせてきた そうやって私はいきている
どんなに変な妄想を繰り広げようとしたって、バカな天然な女子を演じた
彼をみる私の目がどんなに冷ややかなものか彼は知らないのだから

結婚したい人をあげられた時は本当におもしろかった
私が好きな人とは結婚できない身分であることを話していた時にそのようなこと言い出すだから
おまえが悪いんだろう 初めてそういってしまって とてもおもしろかった

今、私は過去を作っている 
ああこんなこともあったんだな もうそろそろ落ち着けよって思えるための材料
わたしはみらいをいきているのだから

やっぱり私はここじゃないと生きていけない だってフランス語なんて話せないもの
彼と見たドラマがそう語っていたから

楽である
こんな私が今そういうことをしている優越感というものもある
なんて素敵なんだろうと私はそんな夢の世界を生きているだから
本当の世界とは違う私の時間

だけど、それはもう止めてしまうのかもしれない
めんどくさい
まきこまれてはめんどくさい

やはり私だって人間でこの社会を生きている法にのっていきている
裏切ることはできないから

純粋な自分 女優な私 「ただ好きになってほしかったの」

「恋をすることは罪ですか 人を好きになることは罪ですか 愛してほしいと思う気持ちは罪ですか」



からだが求めてしまうこと 受け付けないこと
彼が私を求めたときに勝ったと思った きっと私のことを甘くみているのだろう
いいんだよそれで 君がみている私はかわいいかわいい私でいいのだから
彼が大好きな私でいいんだよ
「好きな人としたら大丈夫だよ」と笑顔で放った言葉をあの日のように困って聞いていた彼
だからだろうか、気持ちよさそうにしてたのは

彼は気付いていないのだろうか わたしのわたしに きづいてほしい
きづいてほしい 彼の大好きな人でもいいから気付いてほしい
私はあなたが好きでこのまま一緒にいたいのかときかれたらどうこたえるだろうか

でもね、私は私の運命のもとで生きている
あなたにはそれを理解すること¥はできないから
あなたは冒険なの 私の冒険をつくってくれる人 過去の人


でも、もうそろそろ終わりたい

だって青してほしいもの

うそうそ。だって法にはかなわないもの。ちょっとずつ離れていこう

におい

におい

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2014-05-04

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