赤司君の好きなもの。1

赤司君と恋する、素直な女の子のお話です。
糖度高めに書いて行くつもりですので、温かい目でみていただくと
幸いです。

出会い

出会い

中学時代、打ち込むものなんてなくて、ただ生きてた。

だから、高校生になったら何かに打ち込みたい
そう、思ってたー


春。

ポカポカ陽気で、入学式にはうってこい。

雲ひとつない澄んだ青空。

私は大きく息を吸い込む。

「はぁーっ」

気持ちいいー。

目を閉じれば見えてくる、新しい生活。

きっとこの先、たくさんの人に出会って、関わって。

なにか、やりたいことがみつかればいいなぁ。

期待に胸を膨らませ、うーん、とのびをした。



私の家から今日から通うことになった洛山高校まで歩いて15分。

志望した理由なんて「近いから」なんて単純な理由だけど、とてもいい学校らしい。

部活動も盛んで、勉強も重んじる、とてもバランスの良い学校。
そう、先生が言っていたのを覚えてる。

ギリギリのラインで受かった私にはちょうどいいのかもしれない。


「おっ、ねこちゃん!」

これから幾度となく通ることとなる通学路をワクワクしながら歩いていると、道の隅の方に白色の猫を発見。

そっと近寄り、猫ちゃんの頭を撫でる。

「にゃぁー」
「かわいい〜」

これぞ癒し!

ふわふわの毛並みを堪能していると、ブゥーン、と音がした。

思わず後ろへ振り返る。

「すごい…」


隣を通り過ぎて行った車を、目で追った。

ピカピカと光沢をはなつ、いかにも高そうな長い車。

あれって、リムジン…だよね?

なんだかすごいものをみてしまった気分だ。

きずけば、車はどこ変え消えてしまっていて。

「って、のんびりしてる場合じゃない!」

いくら家からさほど遠くないと言っても、万が一のこともある。

「行ってきます!猫ちゃん!」

名残惜しいけど、行ってきます!

赤司君の好きなもの。1

赤司君の好きなもの。1

主人公の、春山 日向 は中学時代やりたいことも特になく ただ時間に任せて生きていた。 高校生になったらやりたいことを見つけたい。 そんな時、絶対に目をつけられてはいけない赤い髪の彼に 目をつけられちゃってー!? 赤司君に気に入られてしまった女の子のお話です。

  • 小説
  • 掌編
  • 青春
  • 恋愛
  • コメディ
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2014-05-04

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted