シュウマツ

糸みたいな時間が流れるこの世界は、今、週末を迎えようとしていた。

明日は、休みだ!

人々はこの週末を素晴らしいものにしようと、サーカス団のピエロに扮し、恋人と接吻した。
それに参加した、ロボット工学博士は、眼鏡がコオロギで出来ていた。
博士の鼻から太陽がぽろっと、落ちた。

明日の明日は、日曜日だった。
大の大人が、子供みたいにわめいても良い日だった。
数学者が、世界の真理を、解き明かすことに成功した。彼は、嬉しくて嬉しくて、裸のまま外で子供たちと遊んだ。
しかし、あいにく今日は日曜日ではなかったので、数学者は逮捕された。ついに、逮捕された。
嬉しくって、涙が出た。
その涙は、快感という花を咲かせて、人々のもとに降り注いだ。
世界は、歯車の動きを止めた。

明日の明日の明日は、月曜日だ。

シュウマツ

シュウマツ

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2014-04-28

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