パタ

往く往く廻る

まあそう捻くれるなよ
あまりにそれがデフォルトなら
こっちだって慣れてしまうから
つまらないフリしたくなる

まあそんな顔すんなよ
あんまりわかりやすいとさ
こっちだって慣れてしまうから
わからないフリしたくなる

白い部屋に鼓動がふたつ
四角いいつもの景色を
厭きた目で見つめるひとつ
愛おしく眺めるもうひとつ

他の存在が魅せてくれる
ありがとう
どうやらもう永くない
今になって世界がこんなに美しいんだよね

なあそんなこと言うなよ
あんなに笑ってた顔に
陰りが差すのはシラケるから
おもしろいフリしたくなる

なあそんなことするなよ
こんなにも大切な身体に
赤色引くのは背けたいから
気付かないフリしたくなる

白い部屋に鼓動はふたつ
可笑しくいつもの言葉を
今と夢とに綴るひとつ
直向きに紡ぐもうひとつ

この世界が魅せてくれる
どういたしまして
どうやらもう生きれない
今になって生命がこんなに愛おしいんだよね

毎日が過ぎて経った年月
重ねた間合間に挟んだ栞
いつか開くことも忘れられ
置いていかれちゃったりするのかな
擦って切って割いた千頁
なんて言ったってまた続くんだよ
ひとつ終わったとてそっちがあるでしょう
ひとつ此処でまた次がやってくる
此れは其れの一編一章節だったとして
二度と開かれない頁だったとして
刻まれたものが確かであるならば
此処で終わらせてもいいですか

パタ

パタ

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2014-04-11

Copyrighted
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