問題児たちと白天の書の主が異世界から来るそうですよ?
魔術と科学とリリカルとの未来話です。
番外編なので設定とか細かい所で違いが出るかもしれません。
異世界に落とされて・・・
これは、中学を卒業した3月頃、上条雄二に起きた異世界での事件の話である。
この作品は二次創作、魔術と科学とリリカルとの番外編に当り、魔法少女リリカルなのはにてA’s編とStrikers編の狭間空白期の話です。
未来設定で本編ではまだそこまで書けて無いのに思い付きで描いた作品なので本編との違いが有るかも知れませんが、気にしないでください。
分からない事があった場合は、コメント等にて質問等を受け付けています。
気軽に書いてください。
では、問題児たちと白天の主が異世界から来るそうですよ?始まります。
「・・・暇だ。」
「それは、私と言う存在が居ると言うのに発する言葉なのか?」
俺の愚痴に対してアインスは丁寧にし返してくれる。
上条家に今居るのは俺、上条雄二と白天の書の管制融合機のリインフォース・アインスだけで他にいない。
いや、元から居ないのだ。
転生者・・・と言っても原作知識を殆ど失っている俺は、転生した時から親は居ない。
なら、友達はどうかって?
幼馴染の高町なのは、フェイト・T・ハラオウン、八神はやて&ヴォルケンリッターズ、マテ娘達、居候から家族の一員となったミサカ17500号は管理局。
ノーマルな幼馴染のアリサ・バニングス、月村すずかはヴァイオリンのレッスン。
男友達は・・・やべ、泣けて来た。(余り居ない)
マッドな博士、スカさんことジェイル・スカリエッティとナンバーズは地下秘密基地でマッドなサイエンス中。
・・・うん。
「暇だ。」
「なら、洗い物を手伝え!
それに洗濯物を取り込んだりする事あるだろうが。」
「ホイほ~い。」
今日はアインスの当番だって言うのに・・・。
「まあ、暇だし良いか。」
そう呟きながらソファから起き上がった時だ。
ヒュウ
頭上で風が吹いた。
「ん?」
上を見たら紙が落ちて来るのが見えたから掴んで取る。
そこで俺は周りを見回す。
・・・が誰も居ない。
アインスはさっきから昼食の後片付けで台所にいる。
掴んだ紙に目を通すとそれは封書だった。
差出人無し、宛先に『上条雄二殿へ』位だ。
・・・怪しさ満点である。
「アインスちょっと来てくれ。」
「どうした?」
っと洗い物を中断して来た。
「いやな、これがいきなり頭上から降って来たんだ。」
そう言って封書を見せる。
「貸してくれ。」
アインスが封書を手に取り眺める。
「差出人無しで。」
二人はしばらく考えると。
「新手の爆破テロかもしれん。」
「そうだな。
開ける前に準備しましょう。」
流石、ベルカ戦乱時代にいた人と学園都市第一位とやりあう(記憶だけ)為に作られた人だ考えは同じらしい。
「んじゃ、イマジン。
セットアップ。」
『了解』
イマジンの短い返事の後、俺の服装はバリアジャケットに変わった。
「行くぞ。」
「ああ。」
アインスと手を繋ぎタイミングを合わせる。
「「ユニゾン・イン!」」
光ったと思ったら、アインスの姿は無く、代わりに雄二の姿が変わっていた。
BJは金色のラインが入り、瞳が赤くなっている。
「開けるぞ。」
『いつでもいいぞ。』
封書の封を切った。
『何ともないな。』
「まだ早い。
中身出したらドカン!かも知れないしな。」
そう言って中身を取り出し、慎重に折りたたまれた紙を開く、そこには
『悩み多し異才を持つ少年少女に告げる。
その才能を試すことを望むのならば、
己の家族を、友人を、財産を、世界の全てを捨て、
われらの"箱庭"に来られたし。』
そう書いてあった。
『何ともなかったな。』
「なんだよ只のイタズ・・・あれ?」
なんか妙にスースーするな?っと思って周りを見たら・・・・何故かノーパラシュートでスカイダイビングしていた。
「うっそだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!」
問題児⁈
「うわぁぁぁぁぁ!
イマジン、アインス!
飛行魔法制御!」
「『はい!』」
すると、真横を三人の少年少女と一匹の猫が落ちて行った。
「やべっ!」
すぐさま急降下し
「きゃっ!」
「うおっ!」
「・・・。」
「にゃあ!」
二人の少女を両脇に、少年を足で挟み、猫を頭に乗せる・・・が、
『『雄二・・・。』』
「分かっている。」
ちょっと、一息つき・・・
「『『流石に三人と一匹は重過ぎだぁぁぁぁ!』』」
重量オーバーで落ちていく。
落ちていく中で目に映ったのは、世界の果てを彷彿される断崖絶壁、巨大な天幕に覆われたドデカい都市。
(ああ・・・また面倒に巻き込まれたな・・・。)
そう思ったのは水の膜を突き破って湖に着水した時だった。
周りを見て見ると少女が猫を助けている所だった。
「手を貸すぜ。」
「・・・ありがとう。」
取り敢えず、猫をまた頭に乗せ、少女に肩を貸して陸まで泳ぐ。
陸では二人の少年少女が罵詈雑言を放っていた。
「し、信じられないわ!
まさか問答無用で引きずり込んだ挙句、空に放りだすなんて!
しかも途中で助かったと思ったらまた落ちるし!」
「右に同じだクソッタレ。
場合によっちゃその場でゲームオーバーだぜコレ。
石の中に呼び出された方がまだ親切だ。」
「・・・・。
いえ、石の中に呼び出されては動けないでしょう?」
「俺は問題ない。」
「そう。
身勝手ね」
二人はフン、とお互いに鼻を鳴らして服の端を絞る。
その後ろに続く形で俺と少女も陸に上がる。
少女も猫も絞ったり、震わしたりして水をはじく。
俺はBJだから問題ない。
少女が絞りながら、
「此処・・・・どこだろう?」
「さあな。
まあ、世界の果てっぽいものが見えたし、どこぞの大亀の背中じゃねえか?」
少女の呟きに少年が答える。
少年が髪を掻きあげ、
「まず間違いないだろうけど、一応確認しとくぞ。
もしかしてお前達にも変な手紙が?」
「そうだけど、マズハ”オマエ"って呼び方を訂正して。
―私は久遠飛鳥よ。
以後は気を付けて。
それで、そこの猫を抱きかかえている貴方は?」
「・・・・・・春日部耀。
以下同文。」
「そう。
よろしく春日部さん。
そして、野蛮で凶暴そうなそこの貴方は?」
「高圧的な自己紹介ありがとよ。
見たまんま野蛮で凶暴な逆廻十六夜です。
粗野で凶悪で快楽主義者と三拍子そろった駄目人間なので、用法と用量を守った上で適切な態度で接してくれお嬢様。」
「そう。
取扱説明書をくれたら考えてあげるわ、十六夜君。」
「ハハ、マジかよ。
今度作っとくから覚悟しとけ、お嬢様。
・・・・で、さっきファンタジー見たいに空飛んでた目が赤い面白そうなお前は?」
「あっ!
そう言えばこのままだったな。
アインス、ユニゾン・アウト。」
そう唱えると、俺とアインスは分離し瞳の色も黒に戻る。
「ふう・・・・って、あれ?
みんなどうした?」
久遠と春日部は固まっており、十六夜は笑っていた。
「ハハ、お前面白いな。
ホントにファンタジーだな。」
「まあな。
俺は上条雄二。
時空管理局 地上特務部隊隊長 三等陸佐。」
「私はリインフォース・アインス。
同じく陸上特務部隊所属 一等陸尉。
で、主雄二の白天の書の管制融合機でユニゾンデバイスだ。」
俺達は姿勢を正して自己紹介をする。
「ねえ、ユニゾンデバイスって何かしら?」
「久遠だったな。
私は人の姿をしているが所謂ロボットみたいなもので主と融合して魔法の補助をし私だけでも戦える。
それに人と同じで食事、睡眠、投薬も出来る。
こうゆうのをユニゾンデバイスと言う。」
「つまり、三等陸佐様は魔法の世界の司法組織でエースって事か?」
十六夜はケラケラ笑いながら挑発する。
「三等陸佐様はよせ、雄二で良い。
それに特務部隊って言ってもとあるオッサンが
『貴様ら問題児たちはワシが見る!』
っとか言って無理矢理直属の部下にされてそうなっただけだし。」
「そう。
上条君も苦労しているのね。」
自分の家も似たり寄ったりな環境な為、若干同情する春日部だった。
(うわぁ・・・・・。
なんか問題児ばっかりみたいですねえ・・・・。)
物陰から雄二たちを召喚した黒ウサギは陰鬱そうに重たくため息を吐くのだった。
十六夜は苛立たしげに言う。
「で、呼び出されたのはいいけどなんで誰もいねえんだよ。
この状況だと、招待状に書かれていた箱庭とかいうものの説明をする人間が現れるもんじゃねえのか?」
「そうね。
何の説明もないままでは動きようがないもの。」
「・・・・・・。この状況に対して落ち着きすぎているのもどうかと思うけど。」
「まあ、ゆっくり待とうぜ。
・・・そう言う気持ちで待たないと何時まで経っても来ないバカに対する苛立ちが半端ないからな(ボソっ)
そのバカは青髪の元気っ子だが。
「―仕方がねえな。
' ' ' ' ' ' ' ' ' ' ' '
こうなったら、そこに隠れている奴にでも話を聞くか?」
物陰に隠れていた黒ウサギは心臓を掴まれたように飛び跳ねた。
「なんだ、貴方も気付いていたの?」
「当然、かくれんぼじゃ負けなしだぜ?
陸佐とそっちの猫を抱いている奴も気づいていたんだろ?」
「風上に立たれたら嫌でもわかる。」
「気配、電磁波、レーダー、赤外線、サーモ、目視と魔力、音波以外全部に引っかかっていた。」
「私は気配だがな。」
「・・・・・へえ?
面白いなお前達。
特に陸佐。
人間索敵機か?」
軽薄そうに笑う十六夜の目は笑ってない。
五人は理不尽な招集を受けた腹いせに殺気の籠もった冷ややかな視線を黒ウサギに向ける。
そして・・・
「白天の書。」
そう呼び出し、目的のページを開く。
「旅の鏡。
え~と・・・。
(きゃあ!)
ん?
なんか柔らかい感触・・・面倒。
チェーンバインド!
ほいっ!」
そんなやり取りをして、旅の鏡から顔が真っ赤のウサギ耳の女性を引っ張り出す。
「さ、触られた・・・ひい!
や、やだなあ皆様。
そんな狼みたいに怖い顔で見られると黒ウサギは死んじゃいますよ?
ええ、ええ、古来より孤独と狼はウサギの天敵でございます。
そんな黒ウサギの脆弱な心臓に免じてここはひとつ穏便に御話を聞いていただけたら嬉しいでございますヨ?」
「断る。」
「却下。」
「お断りします。」
「さっきはごちそうさん。」
「お前は・・・。」
「あっは、取り付くシマもないですね♪
・・・さっきのは貴方だったんですね!
黒ウサギの清い所を触った人は!」
「「・・・・・・。」」
やべ、二人から物凄いさげすむ視線を感じる。
「い、いや。
あれだよ!
パプニングに決まっているじゃん!
見えないんだよ旅の鏡。」
「はあ、すまないが許しあげてくれ。
旅の鏡は相手のすぐ近くとかに開くが見えない。
そうゆう魔法だからな。」
「わかった。
その代り・・・・えい。」
「フギャ!」
何故か春日部が返事をし、いきなり黒ウサギの耳を根っこから掴んで引っ張った。
・・・しかも力強く。
「ちょ、ちょっとお待ちを!
触るまでなら黙って受け入れますが、まさか初対面で遠慮無用に黒ウサギの素敵耳を引き抜きに掛かるとは、どうゆう了見ですか!?」
「好奇心の為せる業。」
「自由にも程があります!」
「へえ?
このウサ耳って本物なのか?」
今度は十六夜が右から掴んで引っ張る。
「・・・・・。
じゃあ私も。」
「あ、俺も俺も!」
「・・・・。
すまないが私も我慢が出来ない。
触らせてもらうぞ。」
「ちょ、ちょっと待―!」
今度は久遠とアインスが左から、俺は十六夜と同じく右から黒ウサギの耳を力いっぱい引っ張った。
引っ張られた黒ウサギの声にならない悲鳴・・・いや、絶叫が近隣に木霊した。
問題児たちと白天の書の主が異世界から来るそうですよ?
どうでしたか?
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