眠れぬ夜に夢の華

眠れぬ夜の息苦しさ
幾度となく波間で足掻く
夢へと連れ去ってくれる月
今宵は雲に隠れたままで

瞼には万華鏡
キラキラと模様を作る
夜が深くなるにつれ
色、鮮やかに煌めく

瞬いた星は流れ逝く
人の願いをかけられながら
燃え尽きた流れ星
辿り着く先は?

眠れぬ夜の独り言
誰にも届かないはずの声は
ずっと頭の中 住み着いて
掻き乱す 掻き乱す

月を隠した雲が
風に吹かれて南の空へ
顔を出した三日月
ちっぽけな僕を笑ってる

手のひらにガラス玉
光は反射して十人十色
朝が近づくにつれて
さらに輝きを増していく

眠れぬ夜の独り言
誰もが夢を漂う月灯り
どうして扉は開かない?
独りきりの月の夜

眠れぬ夜には淡い夢の花束を
西の空に月が薄れていく

眠れぬ夜に夢の華

眠れぬ夜に夢の華

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2014-04-03

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