あの公園で

高校３年のあの時、あの人と出会って恋をした。

ＳＮＳがはやっている今だからこそ
こんな恋愛あるんじゃないかな？

人物
荒川　速人（あらかわ　はやと）
蒔苗　鈴　（まかなえ　りん）

1

小さいときから野球ばかりやってきた野球馬鹿だった。
小学校、中学校そして高校。
確かに友達と遊んだりして過ごしてきたけど恋愛とか恋とかしたことなかった。
回りはみんな彼女作ったりして「俺、○○と付き合ったんだ！」「昨日別れたんだわ…」こんな話が日常茶飯事だった。

そんな俺にも彼女ができるなんて…

～　２に続く　～

２

野球の夏の甲子園予選が終わり、部活も引退した。
友達と遊べなかった分思いっきり遊んでいた。

「なぁ速人、お前って女つくらねーの？お前くらいならいてもおかしくないだろ？」
「はぁ？何言ってんだよ、つい最近までずっと野球しかやってない俺がどこで女作るんだよ」
「だよなぁ、まぁそのうちできるっしょ！じゃぁな！」

女、恋人、彼女
今まで18年生きてきたけどそんな相手なんていなかった
たしかに好きな人、気になる人はいたけどそんなんいなかった。
そんなこと考えてたらあっという間に帰宅、まっすぐ部屋にってベットにごろん。
「ふー、ケータイでもいじるかな」
こんな俺でもＳＮＳくらいはやってる。
高校や中学の友達やクラスメイト近況を見たりするのが面白い。
『今日は○○ちゃんたちとカラオケ！めっちゃ楽しかった！』
『また追試だよ…担任もう少し甘くしてくれても。。』
コメントしたりして時間を潰していた。
さて、飯でも食いにくかっと思ったその時だった。
『新着のメッセージがあります』

え？メッセージ？誰から？とりあえず開いてみるか。
メッセージを見てみると聞いたこともない名前だった。
『はじめまして
　蒔苗鈴っていいます。たしか荒川速人君だよね？2組の！
　私4組なんだ！覚えてるかな？1年の時同じクラスだったんだよ！
　んで、ちょっと話がしたくってメール飛ばしてみたんだよ。　
　できたら返信してね!』

え？出会い系？
そんなもん登録してないしな・・・
まかなえりん？はじめて聞いたよな。
1年時同じクラス？うーんわかんね。
とりあえず飯食ってくるか。

これが
恋の始まりだったなんて誰もわからなかった。

～　３に続く　～

３

「ごちそうさまでした～」
おそまつさまって母さんの声をあとに俺は自分の部屋に行き
あのメールとにらめっこだ。

出会い系とかだったら返信したらだりーしな、でもうじうじしてても先進まないし
とりあえずメール返してみるか。

『こんばんわ
　鈴っていうんだっけ？ごめん、俺全然おぼえてないや…
　でも俺２組だし間違ってはないよ。
　んで、話って何かな？』

これでいいかな
とりあえず送信っと
メールも返したしテレビでも見ながら時間つぶすかな
そんな気もつかの間
『ブー、ブー、ブー』
え、もう返ってきたのかよ、やっぱ女子高生って返信はえーなとか思いつつケータイを開いた

『よかった、違う人だったらどうしようかと思ったよ
　それにいきなり変なメールしたから返ってこないかと思ってた
　話ってのはね、あのさ、よかったら私とあってくれないかな？
　速人くんにあって直接いいたいことがあるの』

・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・え？
会う？、逢う？、合う？、遭う？
会うだって？！ちょっと待ってくれよ、俺は顔もほとんど覚えてないのに会うってどういうことだよ
間違ってるんじゃないのか？とにかくこの『蒔苗鈴』って子がどんな子か調べよう
こういうときはあいつに聞くか・・・

『もしもし。あのさ、蒔苗鈴ってどんなやつ？』
『速人！蒔苗鈴をしらねーのかよ！
　今年の学園祭の美少女コンテストで選出された子だぞ！
　いいから学園祭の写真見てみろって！』
『わ、わかったよ
　見てみるから、サンキューな』

とりあえずみてみるか
どれどれ・・・
・・・、・・・、ちょっとまて、めっちゃ可愛いじゃん、でも何で俺なんかに
はめられてるのか？うーん、考えるより行動だよな、メール返してみるか

『メールありがと
　いきなり会うってのはびっくりしたけど
　直接いいたいことって電話とかじゃだめなのかな？』

よし、返信完了。

「はやとーお風呂わいたからはいりなさーい」

わかったと母さんにいって俺は着替えを持って部屋を出ようとした時だった
『ブーブーブー』
返信。みてみるか

『電話じゃ絶対いや！
　お願いします。会って言いたいの。
　明日の午後7時、木の葉公園に来てね。
　私まってるから』

～　４に続く　～