空の向こうへ

空の向こうへ

この物語は主人公である少女、クレアの目線で書かれています。
彼女がどんなものを見てどう感じたか、自分なりに描写したつもりです。

第一部 秘密の隠れ家
■過去への誘い
■石段の向こう側
■思い出の詰まった隠れ家

過去への誘い 秘密の隠れ家

私は読んでいた絵本を閉じ、窓の外に目を向けます。
差し込む光が眩しく目を細めました。
手で降り注ぐ日差しを遮りながら、窓の外に目を向けます。
笑顔で会話する人々、活気に満ちあふれた街、遥か彼方には無限に広がる水平線。
とても綺麗で美しい景色です。
私は自然と笑顔になります。

机の上に置いたカップを手に取り、すっかり冷めてしまったコーヒーを一口、喉に潤いを与えます。
幼い私にとってはとても刺激的な味です。
私は今、いかにも「苦い」といった表情をしていることでしょう。

カップを机に置いて視線を戻し、閉じた絵本をまた開きます。
「ねえ叔父さん、こんな時間がずっと続けばいいな。」
後ろを振り返り、優しいあの人に向けて笑顔でそう告げました。
優しいあの人は無言で、ただ微笑んでいます。

幼い私は、こうして過ごす毎日が何より大好きでした。

石畳の向こう側

私の生活は至って単調です。
朝は皆さんより少しばかり早起きをし、窓を開け新鮮な空気を全身に取り込みます。
「太陽さん、おはようございます。」
太陽に向かって一礼、枕元に置いてある叔父さんから貰った大切なペンダントを首にかけることも忘れません。

洗濯をすませると、簡単に作った朝ご飯を食べ、お弁当を作ります。
ちなみに、朝ご飯はパン派です。
ポテトサラダを3日分くらい作り置きしておき、パンに挟んで食べます。
たまにハムを挟むとまた美味しいのです。
料理にはそれなりに自信がある方で、自分で言うのもなんですが私の作る料理は意外と美味しいと思います。
この前行われた街のお祭りでは手作りのクッキーを皆さんに配ったりもしました。
まあ作れる料理はどれも簡単なものばかりでレパートリーもそんなに多くはありませんが。

テーブルの上に置きっぱなしにしてある鞄を開け、中に完成したお弁当を入れます。
鞄を肩から下げれば準備完了です。では早速出掛けます。

■ ■ ■

扉を開け外に出ると家に鍵をかけます。
私はよく周りからおっちょこちょいだと言われますが、ちゃんと家に鍵をかけることも忘れません。
鍵をかけ忘れるなんて今までで十数回、まあ少し多い方かもしれません。

それから家の前に続く緩やかな石畳の階段をかけおりていきます。
まだ朝早いためか外に出ている人は少なくほとんど人に会うことはありません。

この街の建物はほとんどが石造りで、なぜかわかりませんが壁、屋根共に白色で統一されています。
私の家は高台の方にあるのですがそこから見渡せば街は一面白色に見えます。
白色の向こう側、ここで言う街の先には青い海が見えます。
ここから見える景色は、実は私のお気に入りなのです。

長い階段、入り組んだ路地を抜ければそこには港があります。
港では高価そうな船も停まっていますし、漁船も沢山見られます。
この港のおかげで街は活気に満ちているのでしょう。
私はこの港の潮の匂い、海から吹く風を心地よく感じます。

近くには市場があり、そこに足を運べば新鮮な魚介類を沢山買うことができます。
私は毎日のようにこの市場を通ります。ここが目的地への近道なのです。

「クレアちゃん、活きのいいの入ったから寄っていきなよ!」
ああいけません、自己紹介をしていませんでした。
私の名前はクレア、14歳になります。
えっと、自己紹介と言ってもこれくらいしか言うことがありませんね。
「あ、わかりました!帰りに寄りますね!」
そう言い、足を止めず振り返ると魚屋のおばちゃんに手を振ります。
魚屋のおばちゃんは笑顔で手を振り替えしてくれました。

なんてフレンドリーなんでしょう。

市場を通れば沢山の方に声をかけられます。
この街には魚屋のおばちゃんのように誰にでもフレンドリーの方が多いように感じます。
人見知りの激しい私が言うのですから間違いありません。

私は前を向き足を止めることなく目的地へ向かいました。

思い出の詰まった隠れ家

そこは自然の溢れる場所。
木々が生い茂り動物達が暮らす、とてもとても美しい場所。
街はずれたこの場所は、街の方でも知っている方はほとんどいないでしょう。
ましてや、その奥に家があるなんて誰も想像もしないと思います。

そこには自然に囲まれた小さな家、私の隠れ家があります。
とは言いましても、元は亡くなった私の叔父さんの隠れ家だったのですが。
小さい頃はよく叔父さんと一緒にここに遊びにきていました。
誰にも教えてはいけない秘密の場所。
それは私の好奇心を煽りました。

ここで少し叔父さんについて話しましょう。
首に下げている赤色に輝くペンダントは叔父さんから貰ったものです。
今となっては叔父さんの形見になってしまったのですが。
叔父さん、叔父と言っても私とは10歳しか変わりません。
叔父さんは私に優しい方でした。
私には父親がいません。私が生まれてすぐに病気で亡くなったそうです。
父は無事に生まれた私の顔を見て安心して亡くなったと母は言っていました。
父は元々病弱だったそうで、私が生まれて気が緩んだのでしょう。母に私のことを託して亡くなったそうです。
私も死に際には立ち会ったそうですが、まだ赤ん坊だったのです。その当時のことは全く覚えていません。

そして叔父さんには母親がいませんでした。
叔父さんの母親、私の祖母にあたる方は叔父さんを生んだ際、亡くなってしまったそうです。
お互い似た境遇であったためかすぐに仲良くなりました。
私にとって叔父さんは少し歳の離れた兄弟のようで、きっと叔父さんから見た私も似たようなものでしょう。
時には厳しく、でも優しく物知りでとても暖かで。

「私はそんな叔父さんが大好きでした。」

■ ■ ■

その小さな家は一階建てで赤色の屋根、壁は白色で塗装されています。
私が幼い頃、叔父さんとペンキまみれになりながら塗ったのですが、今では草木に浸食されかろうじてその色がわかるくらいです。
いい加減、草も取ってしまわなければいけませんね。

家の中には沢山の本があります。
読書家の叔父さんは、読み終えた本を隠れ家に持ってきて書庫になおしているようでした。
そんな叔父さんの影響か、私もよく本を読むようになりました。
また、その家には大きな窓があり、その窓を開ければ下には白色の街、どこまでも広がる海を一望できます。
とても見晴らしがよく、水平線の彼方まで望むことができます。
初めて訪れたとき、感動のあまりはしゃいで窓から転げ落ち怪我をしたほどです。

鍵を開け、扉を押し開けます。
持ってきた鞄をそっと床に置き、小さなキッチンでお湯を沸かしてコーヒーを入れ、窓脇の机に置き、それから窓を開けます。
新鮮な空気を部屋いっぱいに流し込むと、本棚の前に立ち何冊か本を選び取り出します。

私のお気に入りは「空の向こうへ」という絵本です。
これは叔父さんのお気に入りの本でもあり、よく読み聞かせてもらいました。
主人公である少女が美しい翼を手にし世界中を旅する物語で、恥ずかしながら私は、この物語を聞きながら空を自由に飛び回る自分の姿を想像したものです。
一度屋根によじ登り飛んでみたことがあります。
まあ飛べる訳もなく真っ逆さまに地面に落ちました。
幸いにも下には落ち葉の山があり怪我をせずに済みましたが。
その後、どれだけ叔父さんに叱られたかは思い出したくもありません。

「ふう」
ため息を一つ、窓のそばにある椅子に腰を下ろし本を開きます。
この本を読むのはもう何度目でしょうか。
他にも沢山の本がありますが、もう何年もここに通っているためか、幼い頃は山のように思えた本もほとんど読んでしまいました。
部屋を見回します。もうこの部屋の雰囲気にも慣れてしまいました。
そろそろ模様替えでもしたいなと思っているところです。
まあ叔父さんと過ごした、この部屋の雰囲気も捨てがたいのですが。

椅子に座った私の前には小さめの机、その奥には大きな窓があり左手には壁一面の本棚があります。
右手には簡易的なキッチンがありその横には棚と扉、扉の奥には書庫があります。
書庫にはなかなか入ろうとは思いません。
ホコリだらけでおまけに昼でも薄暗い、お化けでもでてきそうで怖いじゃないですか。

手元の本を閉じて立ち上がると、窓から身を乗り出し思いっきり空気を吸い込みます。
少し暑くなってきたでしょうか。
季節は春、頬になでていく風が心地いい季節です。
周りからは鳥のさえずりが聞こえてきます。
あと数日も経てば暑さも増し、この家はいい避暑地となるでしょう。

うん、今ならやれる気がします。
「よし、模様替えをしよう!」
やってやろうじゃないですか。
ずっとやろうやろうと思っていましたがやっと決心がつきました。
冬は寒いので動くたくないし、夏は暑いので動きたくない、ですが今は春です。模様替えにはいい季節だと思われます。
洋服の裾をまくり気合を入れます。手始めに本棚の本を全部出してしまいましょう。

■ ■ ■

とってもとっても頑張りました。
誰か私を褒めてください。さあ、今すぐ褒めてください。
なぜでしょう、虚しくなってきました。

お腹も減ったし休憩することにします。
作ってきたお弁当を机に広げ手を合わせます。
「いただきます。」
そう呟いて早速食べます。
うん、美味しい。今日もいい出来です。
特に卵焼きが絶品です。この絶妙な甘さと形、まさしく卵焼きです。
絶品である卵焼きをしっかり味わいながら窓の外に目を向けます。
ふと、遠くの空に海鳥たちの姿が見えました。
しだいに水平線の向こうへと飛んでいき、見えなくなっていきます。

私もいつか。
私は人だから空は飛べない。
でも想像する。
自由に飛び回りいろんな場所を見て回りたい。
世界中の人々に出会って、いろんなことを話したい。
できなかった叔父さんの代わりに、私がその夢を叶えたい。
それが私の夢であり、願い。
しだいに私は歌を口ずさみます。

人であり神であるものがいるのならば、私の儚い願いを聞いて。
きっと私の願いは風に乗り、あなたの元へ届いているだろう。
今ここで私の思いを、願いを叶えて。

私には歌詞の意味は、正直なところよくわかりません。
叔父さんがよく口ずさんでいた歌なので覚えてしまっただけです。

■ ■ ■

食べ終わった弁当箱を片付け、模様替えを続けます。
この部屋の本は出し終わったので次は書庫の中です。

おっと、書庫ですか…

持ってきたタオルを口の周りに巻き、さらに頭にも巻きます。
これでホコリ対策はばっちり、だと思います。

さあ扉を開けます。
取っ手を握りました。
緊張します。怖いです。
すみません、ちょっとまってください。
少し気持ちの整理をさせてください。
いきますよ、あけますよ。

……どうしましょう、やはり無理そうです。

こうなったらあれしかありません。
今度こそいきます。
「ええい!」
勢いにまかせ思いっきり扉に追突します。
バキッという音と共に開いた扉から、すぐに飛び離れると帚を前に構えます。
さあいつでも、どこからでもかかってきてください。

そのまま5分は経ったでしょうか、何もでてきません。
「誰もいませんか…?」
返事があったらすぐに逃げ出しましょう。いえ、ここは戦ってみるのも悪くはないかもしれません。
私は恐る恐る書庫の中へ足を踏み入れます。
すごく暗いです。部屋の奥まで見通すことがでないほどです。
ここはどこか別世界のように感じます。
とりあえず思いっきり窓を開けました。
新鮮な空気とともに、木々の間から明るい光が差し込んできます。
恐る恐る振り返り、後ろになにもいないことを確認します。
なにもいませんでした。
ため息一つ、窓枠に腰掛け部屋の中を見渡します。
窓から差し込んだ光が、薄暗い部屋を照らしています。
「なんだか神秘的ですね。」
ああもう、そんなことを言ってないでさっさと本を運び出してしまいましょう。

■ ■ ■

きついきつい、疲れました。
どこからか鐘の音が聞こます。
外を見ると太陽は今にも海に飲み込まれてしまいそうです。

この街では日が暮れると、鐘がなるのです。
鐘の音を合図に皆さんは家に帰り、家族と一緒に過ごすのです。
生憎、私は一人暮らしなので帰っても一人なのですが。
「今日は泊まっていこうかな。」
窓の外に映る、オレンジ色の空を眺めながら呟きます。
帰りに寄ろうと思っていたのですが、魚屋さんごめんなさい。

こういうことは、たまにあるのです。
夜は暗く怖いので帰るのですが、たまに居眠りをして寝過ごしてしまい夜になってしまうことがあります。
怖いというのも、ここには照明と呼べる類いのものはほとんどありません。
あるとしても蝋燭くらいです。
この蝋燭は、私が初めてここを訪れたときからあります。
いったいどれだけ前からあるんでしょうね。
それに私は蝋燭にあまりいい思い出がなく、あっても使いたくはないのです。

灯がないので、夜は月明かりで過ごすことになります。
以前、試しに月明かりを頼りに夜道を一人で帰ったのですが、死ぬほど怖く泣きそうでした。
いえ、正しくは泣きました。
人は本当に怖いときは悲鳴などでないものです。
そんなことがあってか、よっぽどこの家に泊まった方が怖くないのです。

今日は居眠りしたわけではないのですが、もう外は暗いので泊まろうと思います。
確か食べ物は、以前来た時に持ってきた缶詰があったはずです。
少し高い棚を開けてつま先で立つと中を覗きます。
やっぱり、ありました。
中にある缶詰を取り出し蓋を開け中身を軽くつまみます。
どうやら私の胃袋は小さいようで、少し食べれば十分です。
ふと、窓の外に目を向けます。
もうすっかり太陽は水平線に飲み込まれてしまいました。
太陽さん、また明日。

書庫の扉をしっかりと閉め、床の片隅に寝転がります。
念のため隣に帚も置いておきます。
板の感触が冷たく心地よく感じます。
外を眺めれば、そこには空いっぱいに星が輝いて見えます。
この星達はいつも私を笑顔にしてくれます。
綺麗です、とても。
昔はよく叔父さんと夜空を眺め星座を教えてもらったものです。
どんな星座を教えてもらったかは、残念ながらほとんど忘れてしまいました。

目を閉じます。
私はそのまますぐに眠ってしまいました。
きっと疲れていたんでしょう。

■ ■ ■

「へぐっ!重い重い!」
あと少しでとっても大きなケーキを食べられたのに。
お腹の上に崩れてきた本の山の衝撃で夢から現実に、一気に引き戻されました。
どうやら右手が、本の山の一つに直撃したようで、その拍子に本が崩れてきたようです。
「うう...」
恨めしく思いつつ、一冊一冊丁寧に積み直しました。

恥ずかしながら、私は寝相があまりいい方ではありません。
布団で寝たはずなのに床で寝ているなんてしょっちゅうあります。

私は立ち上がり窓の外を眺めます。
待ってましたと言わんばかりに、遠く水平線から太陽が顔を出しました。
おはようございます、太陽さん。

太陽に挨拶をすること、周りからは変わってると言われます。
でも太陽は皆を平等に照らしてくれて、その下に皆の笑顔はある、感謝しても足りないくらいだ。
確かそのようなことを叔父さんが言っていたような気がします。
だから私は毎日感謝を込めて挨拶するのです。
いつもありがとうございます。

いつのまにかぼーっとしてしまっていたようです。
ああ、こんなことをしてる暇はないのです。
早速、書庫の掃除を始めましょう。

■ ■ ■

書庫に入れば空になった本棚が並んでいます。
相変わらず私よりも高く大きいものばかりです。
ふと、沢山の本棚の角の方に一枚の封筒が貼ってあるのを見つけました。
昨日は疲れていたのか、運び終わったのが夜で暗かったためなのか、どちらにせよ気づかなかったようです。
好奇心の赴くまま、その封筒を本棚から剥がし手の上にひっくり返してみます。
でてきたのは鍵でした。

まさか。

急いで書庫を出て棚の一番下の引き出しの鍵穴に鍵を差し込み回します。
ここは昔から開かずの引き出しでした。
なぜ開かないのか叔父に尋ねると「鍵がないからね」と言っていました。
カチッと音がしました。
やはりここの鍵だったようです。
「本の後ろに鍵があるなんて、想像もしませんでした。」
早速引き出しを引っ張ってみますが古いためか抜けません。
力づくで思いっきり引っ張ってみます。
ミシッっと嫌な音が聞こえましたが気にせず引っ張ります。
バキッっと嫌な音が聞こえましたが気にしたら負け、気にせず引っ張ります。
「わっ!」
バキバキっとすごく嫌な音とともに引き出しが姿を表しました。
まずは棚に目をやります。
大丈夫です棚は壊れていません。たぶん。
片手で棚を撫でつつ、引き出しの中を覗き込みます。
写真です。
どこか遠い場所の、私の知らない場所の写真が入っています。
それは、深い青色をしたとても高い滝の写真、とても大きく堂々とそびえ立つ樹木の写真、そして最後は水と自然の調和した街の写真でした。
どれもとても綺麗で美しい。

私の好奇心は既に爆発寸前です。
いえ、もう既に爆発しているのでしょう。
写真から目を離さず、その場を立つと窓枠に腰を下ろします。
振り返れば、どこまでも広がる海、海鳥達の舞う空、いつもと変わらない美しい風景がそこにはあります。
ですが、そんなものが霞んでしまうくらいに私は写真に釘付けでした。

「ねえ叔父さん。いったいここはどこなんですか?」
自然と私の口からそんな言葉がこぼれだします。

ですが、この疑問に答えてくれる優しいあの人はもうここにはいないのでした。

空の向こうへ

初めまして Nelia と書いて ねりあ と読みます。
この小説は、投稿するものとしては初めて書いたものです。
話の内容は元より、注意はしていますが誤字、脱字等あるかもしれません。

書きながらクレアに感情移入してしまい、ここはこうかなと想像しながら書きました。
正直、とても楽しかったです。
次回は写真を手にしたクレアがどのような行動にでるかを軸に話を作っていけたらなと思っています。

どうか、暖かい目で見守っていてください。

空の向こうへ

こことは違うどこか別の場所。名もない港町に住む少女、クレアは、叔父が残した隠れ家に毎日のように通っていた。そこで見つけたあるものが、少女の好奇心を大きく煽ることとなる。

  • 小説
  • 短編
  • ファンタジー
  • 冒険
  • アクション
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2014-03-24

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  1. 過去への誘い 秘密の隠れ家
  2. 石畳の向こう側
  3. 思い出の詰まった隠れ家