繋ぎあわせる物語

SCENE


  宇宙。 空間という広がり。 時間という深み・・・




『scene』


風の声を聴きながら青い空の中を歩いた。



生きているということが
こんなにも鮮やかに浮かび上がる星の上。



夜には思い出している
揺らめく大気に包まれ瞬く星をみつめ。



青い星に焦がれた永遠(とわ)を…
時を潜りひとつの魂の宿に戻りし日を…



物語のカケラ拾い集め星座みたく並べてみたけど。



夢見て忘れているのはきっと
クオーツに刻まれた微かなノイズ。



あなたが知って欲しいと望んだこと…



朝には陽の光を浴びながら道を行こう。



生きているということが
こんなにも鮮やかに映しだされるこの世界で。




『night air』


風のにおい  雨のかおり  肌にしみる夜気 


眠る木々の  夢見るささやき 


雲の天空  眼をつむり  星をみる

MUSIC



  こーる まい ねーむ ねむってしまいそうだよ…




『MUSIC』



あの偶然は何だったのだろう?
この偶然は何だろう?


延長された道を歩みながら
自分というものが解ってくるような。


求めているもの。
発するもの。
なぜこの場所にいるのか。


脚色のない、ありのまま、素のままの物語を読む。


事実はそんなに美しくもなく。
そんなに感動的でもない。


でも、その偶然はまだ
歩む喜びを、震える哀しみを、呼び起こす。


心は増幅器みたい。


音楽に、あなたの歌に感謝する。
いつもその中に見つける。
生きる力をありがとう。




『ENISHI』



ふかしぎなる縁(えにし)


思い出は宝石の粒を繋ぐよう


輝いて胸の虚空を飾る

Sunny Place


  少しの憂うつ 晴れた空を 探しにゆこうか…




『日光浴』



陽溜まりに部屋中の



ポットの植物たちを並べて



いっしょに座っていたら



自分まで草になった気持ち



穏やかな温もり



穏やかな時



生を紡いでいる



人の世界はせわしないね



心までせわしなくなったり



自分の目線



自分のスピード



いつのまにか忘れてる



巷の流れに巻き込まれて



合わせようとすれば



その流れを加速するばかり



いそがしく動き回っても



本来の生きる意味とは



かけ離れてるみたい



もっとゆっくり暮らそうか




 * * *



   夢へと続く子守歌
   いつまでも耳を傾けていたいけど
   人はいつしか目覚める
   自らの意志へと
   大地に歩を進め行こう
   放り出されたような淋しさも
   朝の陽に拭われる




 * * *



朝の光がやわらかい 


雨上がりの美味しい空気 


風の癒し手 


空に包まれている 


誰も何も拒まれることなく

目眩


  空を感じていたい、いついつまでも風に吹かれて。




『目眩』



50億年前あなたは何者でしたか?
150億年前は?


生活の中、近視眼的になりそうになると
夢の入口で誰かがそう問うの。


へんてこな感覚。
目眩がする。


私という場はずっと、ここで、この時空を構成する一部らしい。


全ては何も余すことなく欠くことなきもの
ともに時空を構成している。


過去は消えていないの。
過去も含めて宇と宙は構成されている。
過去、それは私たちの目からは見えなくなってゆくけど。
未来、それは私たちの意識には捕らえられないけど。


すべてはもとから、ひとつの完成形。


命は数珠つなぎに連続し、繰り返す、のではなく…
100%の自己があるとしたら、この私という場に現れたのは、
そのうちの0.1%、そんな感じ。


個体でいるから妙に思うかもしれないけど、
100%を球体に例えたら、そこから突出したほんの一点が今の自分。


100%の自己は、ひとつの完成形の宇宙に満ちている。(あくまで例え)
そして吸い寄せられたり、取り込まれたり、もしかしたら自ら飛び込んで、
時々、この不思議な空間の窓が開かれる。


真実はなにもない、でも全てが真実になりうる。



* * *



  生きることで知るすべてを抱えてここまでおいで…

繋ぎあわせる物語

繋ぎあわせる物語

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2011-11-16

Copyrighted
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  1. SCENE
  2. MUSIC
  3. Sunny Place
  4. 目眩