(ただし、棒読みで)

同居している友達からもうすぐ仕事が終わるって時にメールが着た。


『早く帰ってこい。』

・・・まったく意図が読めなかった。
とりあえず、何か緊急を要する話だとおもい、仕事を早めに終わらして帰路にたった。


家に着くまでに二十分かかった。
急いで鍵を開けようとしたら、その前に扉が開いた。
怪訝な顔でこちらを見つめているのは同居しているソイツだった。
「お前遅いわ!」
「いや・・・これでも働いてるんですけど。」
「さっさと入り!」
一様ここは俺の家でもあるが・・・。


「で?」
「・・・でってなんや」
「いや、要件があったんだろ?」
「おう。お前に一つ仕事や。」
ソイツは微笑みながらそう言った。
よくないことが起こる前兆だった。



「ぎゃああああああああ!!!」
「こっちに来るな!こっちに来るなって!!」
「おい!早く虫コナーズを!!」
「命令すんなボケ!あぁ、もう!ハサミ持ってきて!」
「ちょ、無理に決まってんだろうが!早くしろお!」
と、まぁ、そこにはGという虫がいたわけでして。
お恥ずかしい限りだが、俺はGが大っ嫌いです。
ちょっと女々しいかもしれないが、男でGがダメなのいるだろ?
共感を持ってほしいんだが、毎日自分が使うペンやらハサミやらの上に乗っかってるGを想像してほしい。
あ、ご飯中だったら遠慮してもらいたい。


「駆逐してやる・・・この家から・・・一匹残らず!」
「闘志に燃えるのはいいんやけどな。ホレ、虫コナーズ。」
「今から、第一回、壁内掃討の会議を始める!」
「おい、戻ってこいや。一旦冷静になろ。いや、なれ」
「考えてみろ、お前のいっつもつかってる茶碗とかに今頃乗ってんだよ。」
「はいはい。おっそろしいわー。」
「お前、何も分かってないだろ・・・。」
そんな会話をリビングから出た廊下で話した。
リビングにはGがうようよと彷徨っているだろう。
「俺たちはリビングから廊下まで後退したんだぞ!侵略されたんだ!!」
「はいはい。漫画の見すぎっちゅっとるやろうが。てか、Gが侵略したやのうて、俺らが逃げたんやろうが。」
「・・・・・・」
「・・・・・・」


虫コナーズを両手で持ち、俺はリビングへと続く扉を人一人入れる広さに押しとどめて入った。
同居の者が、扉を閉めてくれた。サンキュー相棒。
まずは目の前にあるソファーに這いつくばって進む。
Gは気配を隠すのが上手のようだ。これは手こずりそうだ。
「ふう・・・A-2、攻略。」
構えを直しながら、銃身を胸の近くに持ってった。
すると、目の前に羽を広げたGが襲い掛かって来た。




「ぎゃああああああああ!!!」
リビングから叫び声が聞こえてきた。
同居のものだ。中でドタバタと聞こえ、こちらに逃げてくるなぁ、っと思った。
案の定、来た。
「悪い。俺には太刀打ちできない。」
「ほう。逃げるんか。」





しゃあないから、俺が行ってくるわと言ったのは自分からだった。
「目があああああ、目があああああ!!」
「お前も、ジブリ見すぎだ。」
ジブリは目にも教育にも悪くないからや。
「虫コナーズは人間を殺せるだけの殺傷能力があるなんて・・・」
「おい、絶望にひたるな。単にお前の扱い方が下手なだけだ。」
「家庭の害虫王を殺すには俺の命を賭けろってか・・・望むとこや」



「ほんま、どうする?あ、さっきのことは全部嘘やから」
「うそなんかい」

しかし困ったものだ。
リビングにはいろいろ大事なものを置いてきた。
携帯やらパソコンやら・・・あぁ、思い出しただけでも青ざめてくる。
「なんとかして、リビングを奪還しなくちゃな」
「いや、だから俺らが勝手に退いただけやて」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「もう俺、寝たい」
「奇遇やな。俺もや」



結局その日はリビングを放置して
寝室に二人で芋虫のように転がって寝た。
熟睡して、次の日には何も覚えてないようなからっからの脳みそになった。


次の日、朝早く目覚ましも無しで目を覚ました俺は、携帯を探そうと枕元に手を伸ばしたが、どこにも携帯がないことに気が付いた。
「あれ・・・?」
なんとも間抜けた声だが、それが今日の第一声だった。
ぼさぼさの髪の毛をさらにぼさぼさにしながら、俺はリビングに入る。
ああ、そういえばそうだったと思い出し、隣をみる。あれ?いない。
というより、さっきからお腹を鳴らせるおいしそうな匂いがただよってくる。
おそるおそるリビングに入ると、案の定相棒がエプロン着て朝食を作ってるわけで。
「あれ、おま。Gは?・・・」
「あ?そんなんスリッパでイチコロや」



トゥクン

(ただし、棒読みで)

私蚊とか両手でバチンッ!ってやる人なんですけど、周りの子たちはそれやめろって言ってくるんです。
Gはさすがにスリッパ・・・じゃないや。ティッシュ派ですね。
みなさんはどうですか?

(ただし、棒読みで)

Gとの戦いです。ただはしゃいでるだけです。ただあほなだけです

  • 小説
  • 掌編
  • アクション
  • ホラー
  • コメディ
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2014-03-14

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