無名者の言葉
いつか、君は名を成すだろう
それは君の宿命に近いのだが
しかし覚えておけ
無名である、この日のことを
誰の目にも留まらない自由を
視線を浴びずにいることは
ときにつらく苦しいが
これほど縛りのない自由を
いつか、手放さねばならない
そのことを忘れるな
君はなにを望むか
いかにありたいと願うか
名を成すことで得られる
幾多の可能性と
幾多の出会いと
幾多の繋がりと
引きかえに失う
無名であることの自由
空っぽの今は戻らない
君は進むだろう
どこまでも前に進むだろう
名を成したその後で
いつか、虚しさを覚えても
零れおちた自由を夢みるな
無名者が書いた
この言葉を胸に刻んでゆけ
無名者の言葉
ふと思い立ち書きました。