義母監禁そして調教
1話~完結
【義母監禁そして調教】
【一話】
黒いスリーインワンに身を包み、縫い付けられたガーター紐に吊るされた黒いストッキングがふらつく度にグイグイとストッキングの端を上に吊り上げる。
両腕を頭の上に縛られ、縛った荒縄が天井に取り付けられたフックに縛られている。 長い黒髪の三十才代前半の熟した美形の女は疲れきった表情をし時折、開く空ろな瞳を何処かに集中させた。
天井は縦横に鉄骨が走りっていて、女は天井から下に向けたスポットライトを浴びせられて体温を維持していた。 女だけが暗闇の中にポッカリ浮かび上がっていいた。
そして黒いストッキングに包まれたスラリと伸びた両足のストッキングギリギリまで着けていた黒いスキャンティーが降ろされている。 更に彼女の陰部には前後に伸びる荒縄が食い込んでいて、荒縄の長さは十メートルほどあって、その両端は彼女の胸くらいの高さで二つの壁についた金具に縛られたいたて。 故に女がピクリとでも前後に動けば食い込んだ荒縄が容赦なく女の内肉を痛め付けた。
であるから彼女の両腕を吊るロープが少しでも下がると、荒縄は彼女の内側に食い込んで激痛を走らせるが逆に彼女の両腕が上へ吊られれば両手首が全身の重さで痛めつけられる反面、陰部から痛みが軽減された。 吊られた女は両腕と陰部で全身を支えていた。 フックに吊られた両腕が緩めば彼女は食い込む荒縄に悲鳴をあげ、逆に両腕を吊れば締め付けられる手首の痛みに悲鳴を上げた。
そして暗闇で女の苦痛に歪む表情を見て楽しむ男は、女のガーターストッキングのレース部分を見て、吊られた止め具がレース部分をホツレさせて行く様に笑みして、黒いレースに薄っすらと見える素肌に喉をゴクリと鳴らした。 黒いレースのホツレから薄っすらと見える太ももの一部分に男は自らを勃起させレースの上からムシャブリ付きたい欲望に駆られつつそれに耐える。
「何ともいいザマだな!! 赤いハイヒールを脱がせちまおうか~♪ 相当も食い込むだろうな~ その高さが無くなったら♪」
上下スウェットに身を包んだ十七歳の男子高校生は義母の様を見て嬉しそうに笑みを見せた。
そんな高校生に義母が掠れた声を発した。
「お願い… お水… お水を飲ませて頂戴…」
フラ付きながら顔を上げた義母は陰部に食い込む荒縄を気にしながら疲れきった表情を見せた。
「水!? 水ならそこにあるだろう! アンタを吊った電気ウインチはアンタが進めば勝手に引っ張られて前へ進むだろ!」
高校生は義母の数メートル前の壁際に置かれた小机の上の氷の入った洗面器を指してニヤリと笑った。
水欲しさに前へ進めば陰部の食い込んだ荒縄に悲鳴を上げることになる義母は進むことの出来ないまま、高校生である義理の息子を見上げ涙を零した。
「割れ目に食い込んだ荒縄が痛てえんだったら、自分でヌルヌルした液体(モノ)を出して進めばいいだろう…」
フラフラする義母に冷たい言葉を吐き捨てた義理の息子は、荒縄の食い込んだ義母の陰部をチラッと見てニヤリと笑みした。
「人で無し!! 女性(アタシ)をここまで辱めてそれでも足りないと言うの!!」
疲労で俯いた顔を上げて睨み付けた義母は悔しそうに顔を歪めた。
「チェッ! 自分でしたことを棚に上げといて、人で無しとは恐れ行ったよ! まあ、そうだろうな。 こんな状況下で愛液(アレ)を溢れさせろってのが無理っつうみんだな。 仕方ない。 特別だがらな! コイツを使えば少しは楽に出せるだろ♪」
義息は壁棚の上から持ってきたローションを義母が跨る荒縄の数センチ先に中指で満遍なく塗りつけた。
「畜生! アタシに… アタシにアンタの見てる前でオナニーしろって! 酷すぎる!! 惨すぎる!! くぅぅぅ!!」
義母は眼下の荒縄に塗りつけられたローションを見て、直ぐに義息を見てからハイヒールを爪先立てて、恥ずかしい割れ目の位置を前へと移動させた。
「ほおう~ やれば出来るじゃねえか! あっははは♪ こりゃあ傑作だ~♪」
ローションに割れ目を食い込ませて嫌らしい半濁音を静まり返った部屋中に響かせる義母は目を吊り上げて義息を睨んで、腰を前後にゆっくりと振り始めた。
義母は真っ直ぐに義息を見たまま視線をずらすことなく腰を振り、俄かに「クチュッ!」と、恥ずかしい音を立てそして連続させた。 そしてその様子に喉をゴクリと鳴らして見入る義息の視線は義母の全身を捉えていた。
「手伝おうか?」
義母に近づいてスリーインワンの肩紐に手を掛けようとした瞬間、義母はギリッと義息を睨みつけ肩を避け拒絶した。
「そう? それなら仕方ない。 せいぜい俺の目の前で自慰し続ければ良いさ♪」
義息は腰振る義母を斜め前にパイプ椅子に腰を降ろすと、足を組んで見せ付けるようにボトルの水を飲んだ。
喉がカラカラに乾いていた義母は瞼を閉じて嫌らしい想像をしながら腰を振って陰部を荒縄に擦りそして内側から愛液を溢れさせ、そのヌメリで前へ前へと進んだ。 その様子を静観する義息は心の中で何故か応援していたことに気付いては居なかった。
三分が四分になりそして五分に達した頃、義母は自らの愛液(ヌメリ)を使って、氷の入った水へとたどり着くと、乾いた声を発した。
「緩めて! 緩めてえ… これじゃあ飲めない…」
義息を見る義母は目をウルウルさせて視線を反らさなかった。
「面倒くさいなあ~ 俺は水のところまでは行けると言っただけで緩めるとは一言も言ってないぜ♪ お義母(かあ)さ~ん♪」
義息の言葉に義母は目を吊り上げ表情を一変させた。
「義母(おまえ)は悪い女だ… 悪い女は罰を加えられる… 親父が考古学者で年中留守にしている間、義母(おまえ)が男を引っ張り込んでいるのを俺が知らないと本気で思ってるなら、お目出度いよ全く♪ しかも、滑落事故で親父が死んだ時、義母(おまえ)は何をしていた? ふっ♪ 男とナニをしていた… 違うか? 寝室に六台も取り付けられたビデオカメラに気付かずに嫌らしい鳴き声あげてよ! お前にも聞かせてやろうか? お前自身の恥ずかしい声をよ~♪」
義息は飲めない水桶の前で絶望的な表情を見せていた義母を見て真剣な顔を言葉を絞った。
すると乾いた声で義母は声を弱々しく放った。
「アタシだって生身の女よ… 何ヶ月も何年も貴方の面倒だけ見るだけの生活に疲れることだってあるわ… オマケに貴方のお父さんはED… 結婚するまではキレイな付き合いでいようと言いながら、EDを隠して結婚した途端、あとは宜しくって外国へ… アタシは騙されたんだあ!! アンタにアタシの心の痛みがわかる!? 解らないでしょうね!! アンタなんかに… アンタなんかに…」
義母は乾いた声を弱々しくそして声を張り上げた。
義息はその言葉に黙り込みそして俯いた。
「ホラ… 飲めよ」
無言のまま立ち上がった義息は氷の入った水桶を持つとコップに入れ替えて義母に飲ませた。
義息の名前は青山徹。 進学校として有名な星雲高校の二年生で十七歳。 義母の名前は青山美智子(旧姓・鈴村美智子)三十二歳。 美智子は偶々、学部違いの教授に連れて行かれた考古学者の青山順三郎とクラブで知り合い、いつしか恋に落ちそして婚約を経て結婚したものの、仕事がら海外への長期滞在が多く、美智子は自分も連れて行ってもらえるものだと信じていたが、実際には息子である徹の面倒見であった。 外国へ愛する男性(ひと)と一緒に行き助手としてそして妻として仕える美智子の夢は、実際には義息の面倒をみるためだけのものだった。
徹の面倒を見ることになったのは徹が中学三年の頃だったが、いつか自分も愛する父親(かれ)と、外国へと言う夢は叶うことなく、時間だけが経過した。 考古学者で大学教授婦人と言えば聞こえはいいが実際にはただの家政婦にしか過ぎなかったことに美智子は落胆し、その寂しさを埋めるために初めて出張ホストを家に呼んだことが発端だった。 自分の知らない男の匂いを察知した徹は、殆ど父親の使うことのない美智子の寝室にカメラを仕掛け証拠を得た。 美智子は亡くなる前に離婚を決意したが、もう少し待ってくれと言う順三郎を信じた矢先の滑落事故だった。
だが徹の言うように美智子はその日、昼間からホストを呼んで男女の関係に寂しさを紛らわせていたことを、徹の仕掛けたカメラに捉えられていた。 外国から遺体が搬送され葬儀をすませた一ヵ月後の今日、事実を知らない徹は義母への復讐を決行した。 寝室で寝ている美智子を襲い縛り上げて地下室に閉じ込めたのは前日のことだった。 何処までもシラを切る美智子に映画のように美智子とホストの性的場面を上映し見せ続けた徹は、地下室に美智子を独りにした。
【二話】
「親父が死んだ以上、ここに残るか出て行くかはお前が決めることだ… 出て行くなら引越し代くらいは出してやるよ。 顧問弁護士にはお前の不適切な男遊びの件はまだ言ってないから安心しろ。 それから親父に無断でつかった数百万の金のことも言ってない… ここに残りたいなら俺の奴隷(モノ)になれ。 嫌なら出て行け。 それだけだ… 但し、奴隷(モノ)として残るからには相応の覚悟をしてもらう…」
股間に食い込んだ荒縄を緩め吊り上げられた身体を床に下ろされた美智子は、凄まじい疲労感から床に足をつけると同時にそのまま崩れ、動けぬまま頭の上で縛られていた両手を今度は後ろ手に縛り直されヒザまで降りていた黒いスキャンティーは徹に履かされた。 そして空腹と疲労に弱さを見せる美智子は徹に抱きかかえられて地下室から一階のバスルームへとその身を移された。 そして四畳ほどの浴室の床マットの末に横にされた美智子に向けて暖かいシャワーの湯が飛び散った。 シャワーの湯に目を覚ました美智子は驚いて辺りを見上げ様としたが後ろ手に縛られていることを知って、愕然としてすすり泣いた。 そしてその様子を仁王立ちして見ている徹は、見事なまでの美智子の身体に喉をゴクリと鳴らしてムシャブリ付きたい欲求に駆られた。 すると美智子は咽び泣きながら、後ろを振り返ることなく立っている徹に声を震わせた。
「抱きたいんでしょ! 私の身体を味見したいんでしょ!! だったらトッとと味わってよ!!」
仁王立ちする徹に喚き散らした美智子。
「ああ! 味見してえな! だが、まだ返事を聞いてねえ! 俺の奴隷(モノ)になるなら味わうが、ならないならそれは出来んだろう…」
尻を足で軽く押した徹は、プリンと揺れる柔らかい美智子の尻に目を奪われつつ襲いたくなるのを堪えた。
「………」
美智子は咽び泣きながら左頬をバスマットに張り付かせた。
「俺の奴隷(モノ)になるのかならないのかでお前に対する状況は一変する… 俺の奴隷(モノ)になるなら世間的には今まで通り俺の義母(ははおや)面していいが出で行くなら、今ココで縄を解いて自由にしてやる。 自分で選べ…」
徹はシャワーの湯でビショビショになった美智子を覆う黒いスリーインワンと黒いストッキングを見回した。
「アナタの奴隷(モノ)になる…」
美智子は数分間、無言を通したがシャワーの湯にあたりつつ後ろ手に縛られたまま起き上がると、首を回して徹に視線を合わせ小声を放った。
「だったら身体を綺麗にして来い… ああ。 それと陰毛は全部剃ってこいよ。 これは命令だからな… 俺の奴隷(モノ)になった祝いに寿司でも取っておくから…」
徹は美智子の両腕を自由にすると、そのままそまばを立ち去った。
美津子は惨めさに悔し泣きしつつシャワーの湯量を最大にして泣き声を掻き消し、美智子の部屋に無断で入った徹は引き出しを開けて美智子の下着とストッキングと服を勝手に持ち出すと、それを脱衣場に置いてリビングに戻った。
そして一時間後、徹の用意した服を着て出てきた美智子は、ダイニングテーブルにある数何前の寿司とピールに喉を鳴らした。 全てを黒に統一された網タイツにレザーのミニスカートとノースリーブを身に着けた美智子は、徹の斜め前に立つと両手を前にし視線を徹に重ねた。
「いいか。 勘違いすんなよ! お前は俺の女になったんじゃない。 俺の奴隷(モノ)になったんだ! お前を煮て食おうと焼いて食おうと俺の勝手だからな! 俺が風呂に入るなと言えば一週間でも二週間でも一ヶ月でも入ることは出来ねえ! 解ったか!!」
徹の凄んだ口調に、美智子は両腕を前に無言で深々と頭を下げた。
無言で頷く美智子。
「素直だな… まあいい。 好きに飲んで食ってくれや。 気遣いはいらねえ…」
テーブルを前に着席した美智子は徹が目を丸くするほどの勢いでパクパクと寿司を口に入れビールで流し込んだ。
美津子は慌てると言うより物凄い勢いでと言う表現が似合うほど寿司にガッ付いたが、美智子の後ろに移動して立った通るは美智子の胸元に手を入れるとブラをずらして「ツンッ!」と、上を向いた最高級の乳房に右手を這わして揉んだ。 硬さのある女子高生とは違う熟した女の柔らかさに徹は心を躍らせ「これがこれから隅々まで自分の奴隷(モノ)になる」と、思うと込み上げる喜びを必死に隠すことに苦慮した。
そして乳房を揉まれながらも寿司を食うことに執着する美智子は、プルプルと揺れる乳房に乳首が時折、指に弾けると直ぐに勃起してコリコリ感を徹に伝えたが美智子は身体をビク付かせながら黙々と寿司を食っていた。 十六時間、飲まず食わずの吊りは相当堪えたようだった。 そしてビールを一本と寿司を二人前食い尽くした美智子は一息付いて、後ろで乳房を揉む徹の腕に両手を絡ませて甘えるように頬を密着させた。
「何の真似だ!」
美智子を振り払った徹は、椅子に座る美智子の横に斜屈むと黒いレザースカートの中に手を入れ、網タイツに包まれた右内モモに手を這わし美智子は全身をビク付かせた。
そしていきなり黒い網タイツを引き裂いた徹の手は、美智子の恥ずかしい部分を覆う黒いスキャンティーの中に押し入ると、人差し指と薬指で大陰唇を挟んで、中指を滑らせた。
「アアンッ!!」
突然の出来事に鳴き声を奏でた美智子は両足を無意識に内側へ力を込めたが、徹は締め付けた両足を開かせ、ムニュムニュ感のある大陰唇をチェックした。
「俺はお前に全部剃れと言ったはずだぜ!」
美智子の右大陰唇ょ親指と人差し指で力を込めて摘んだ。
「ああっ!! 痛あぁーーい!! やめてえ! 痛ああーーい!!」
徹は痛がる美智子の股間から手を取り出すと、指についた匂いを嗅ぎそしてペロリと舐めた。
「やり直して来い! 全部! ツルツルにしてくるんだ! いいな!」
美智子の髪を上に引っ張って椅子から立ち上がらせると、背中を押して風呂へ美智子を行かせたた。
美智子は全て剃毛しろと言う徹の言葉を思い出し顔に悔しさを浮かばせつつ全裸で浴室へと入って行った。 そして鏡の前に身体を丸めて陰部を見入る美智子は惨めな気持ちになりながら、泡立てた大陰唇に薄っすらと残る陰毛を剃り始めた。 そして髭剃りを肛門に滑らせ再び丁寧に刃を滑らせた。 そしてし終えた美智子は完全にツルツルになった恥ずかしい部分を鏡に映して悲しい気持ちになった。 そして脱衣場に出た美智子は徹が用意したであろうをモノを着衣した。
「マセた子! 黒が好きだなんて…」
手ぬぐいで額の汗を拭きながら出た美智子を、リビングの大きな窓の外から手招きする徹を見つけた美智子はそのまま外へと出て行った。
屋敷の中庭のベンチに腰掛ける徹は隣に座るように指差すと、美智子は黙って左側に座った。
「いい天気だな~♪ 俺はチョイと用足しに行ってくるから、あの木の巣箱に小鳥が来るかどうかを見張っててくれ! 一応言っとくけどアソコからカメラでお前を撮影しているからな! ここを一秒でも離れたら承知しないからな! お前氏ここであの巣箱を見張る役目だ。 いいな!」
徹は黒尽くめの美智子を炎天下のベンチに座らせたまま屋敷を出て行った。
黒いノースリーブに黒いレザーミニスカートと、黒いキャミソールに黒いパンティーストッキングそして黒いパンティーを履いた美智子は直ぐに全身に汗をかいた。 炎天下で徹を待つ美智子の身体は外側から光を吸収され同時にその熱を身体に蓄積していった。
だが、直ぐに戻ると言った徹は一時間が二時間を経過しても戻る気配なく、トイレで用足しをも我慢していた美智子は遂に、奴隷(モノ)としての一度目の約束を反故にした。 辺りを見回し徹の姿が見えないことを幸いに、暑さと用足しに我慢の限界を感じた美智子は、隠れて美智子を見ていた徹の存在に気づくことなく自宅トイレに駆け込んだ。 そして安堵の表情を浮かべた美智子は汗ばんで汚れた恥ずかしい部分の内側に冷水のウオシュレットを数回噴射して、生きた心地に大きな溜息を吐き出した。
真夏の炎天下、黒いプラスチックのベンチに黒尽くめで長時間座っていた美智子の身体は汗だくで、スキャンティーもビショビショになって、ストッキングからは汗が滲み出していた。 美智子は急いエアコンで身体を冷やすとそのまま中庭のベンチに足を急がせた。 そしてベンチに近づいた美智子はベンチニゴロンと横になっている徹に「ギョッ!」と、して背筋に「冷たさ」を、感じた。
「家の中はエアコン効いてて涼しかったろ~♪ いいぞ、もう少し家にいても♪ それよりここで裸にでもなって読み゛れた身体を俺に味見されるか~? あっはははは♪ てぇーことで! 罰を与えないといけないな~♪ 風呂なし二週間… いいかもな。 熟女の本物の匂いと味… あっははははは♪」
ベンチに寝転ぶ徹は腕枕して傍に困惑して立つ美智子を下から見上げた。
「言い訳はしない… でも! 手洗いくらい行ったからって、そんな…」
両手にこぶしを握る美智子は悔しそうに俯いた。
「お前。 エアコンの真下に五分くらい居たよな~ 一応教えとくが家の中には百二十台のモニター。 勿論、トイレにも付いてる♪ 何度も水で割れ目を洗って冷やしてたのな~♪ そんなに臭くなってたのか? あっはははは♪」
トイレを覗き見され涙目になる美智子は、思わず拳を振り上げそうになった。
「最低ね! 女性のトイレを覗くなんて!!」
寝転ぶ徹が起き上がってその左手を美智子のスカートの中に入れると、一瞬逃げそうになりながらも美智子は黒いパンストの上から内モモを触手する徹に唇を噛んだ。
「汗だく… と言うよりムレムレだな♪」
内モモの付け根を弄った指の匂いを嗅いだ徹は「ツンッ!」とした匂いに笑みしてそのまま口の中に入れて舐めた。
「最低の子! 女性の恥ずかしい匂いを嗅ぐなんて! ひど過ぎる…」
悔しそうな表情で徹に目を潤ませる美智子。
「奴隷のくせに調子に乗るな! 財産目当ての馬鹿女のくせして、旦那の留守中にホストなんぞ呼ぶなんてIQ低すぎるだろ♪ こんなこともあろうかと親父は遺言書を弁護士に預けてある… お前には殆どないだろうな。 浮気してたんだからな♪ しかもその現場を全部録画されてる♪ 裁判官も納得すんだろうよ♪ 少しでも分け前が欲しければ、せいぜい俺からの辱めに耐えることだ♪ ちょうど夏休みだしタップリ可愛がってやるよ♪ お義母(かあ)さん♪」
覚めた顔して淡々と語る徹に返す言葉のない美智子だった。
「そう言えばお前、ホストに両手を後ろに縛らせてたよな♪ しかも擬似ペニスまで種類も豊富ってか~♪ 見た目は華麗な熟女もただの変態メス豚ってとこだな♪ 良い勉強になったよ♪ お前の泣き声もブヒブヒと煩かったよ♪ あっひゃひゃひゃひゃ♪」
手を叩いて小馬鹿にして大笑いする徹は再びスカートの中に左手を入れると、内モモに滑らせ恥ずかしい部分を前後に擦った。
「や! やめて! こんなところで! お願い! やめて!!」
顔を強張らせる美智子は一瞬、後ずさりしたが徹の真剣な目を見て再び自ら前へと移動した。
徹は美智子の蒸れた黒いパンストの上から恥ずかしい部分を何度も繰り返し擦り、美智子は擦れる指に両膝をガクガクさせ両足を内股にさせ涙目になった。
「俺は許さないからな。 お前のこと。 一生! 少しは好きになりかけていたのに… 一度だけだとお前は言ったが、俺の顔を見て同じように言えるか?」
ニヤニヤして陰部を擦る徹は、黒いパンストに爪を引っ掛けて陰部の箇所を破り伝線させると、黒いスキャンティーに浮き出る縦筋に指を滑らせた。
「あぅんん! そこは! それはやめてぇ! お願い! ああんっ! お願いよ!! キャァ!」
両膝をガックンッとさせた美智子は立っていられないとばかりに徹の左肩に手を置くと、徹はその手を肩を揺すって振り払った。
芝生の上に身体を斜めに倒れさせた美智子を、ベンチに座り涼しい顔して見入る徹は倒れた美智子の黒いパンストに包まれた脚線美にゴクリとのどを鳴らし、美智子は慌ててスカートを直した。
「さて、行くか。 お前のために特別室を用意したからな」
芝に倒れていた美智子の片手首をギュッと掴んだ徹は美智子を引きずるように屋敷へ戻り地下室へと降り立った。
そして美智子はその光景に目を疑った。
「何ここ? どうして私の家具(モノ)があるの!? どう言うことなのこれは!?」
オロオロして徹の手を振り払った美智子は急に取り乱して辺りを走り見回った。
「どうもこうもねえよ。 ここが今日から奴隷(おまえ)の部屋だ!」
初めて徹に恥辱された地下物置と隣接した座敷牢のような造りの部屋は、美智子が始めて見る青山家先祖代々伝わる折檻牢屋だった。
天井にはいくつもの女を吊るす荒縄や滑車がブラさがり牢の両側と奥は大きな石が積まれた壁だった。 そして正面は黒い樫の木の二十センチほどの角材で縦横十五センチ程の四角がビッシリと、ドアだけが頑丈そうな鉄製だった。 美智子はそれを見た瞬間、拷問部屋だと直ぐに悟り、その場から逃げようとしたところを徹に捕まり座敷牢に閉じ込められた。
折檻部屋とも拷問部屋ともとれる座敷牢の中はヒンヤリしていて灯りになるものし壁際の蝋燭の炎だけだった。
「こんなとこいやあああぁぁー!! だして! 今直ぐにここからだしてえ! お願い! 何でも言うこと聞くから!! お願いよおおうー!!」
四角い小窓かに掴まって外にいる徹に絶叫する美智子は驚愕して怯えた。
石でできた天井からは時折、ピシャリとシズクが床に落ちてガッシリとした床に音を反響させた。
「便所はその左かどの四角い穴だ… ああ。 落ちるなよ。 そこ三十メートルくらいあって過去に何人もの悪さをした下女たちが落ちて死んでるから。 それとシンクと言うか水しそこのポンプを上下に動かす手動式だからな。 あとは… 灯りはこっちがわの壁にかかった蝋燭一本だけだから。 まあ、造りは江戸時代からの造りだから夏場は快適だろ。 但しここは幽霊が出るかも知れないよ♪ 何せ何百人、ここで折檻されて死んだかわからないからな。 昔は悪いことをした下女たちは変態男たちに犯されていたぶられて、まあ。 今風に言えばSMかな。 但し殺すことが目的なんだけど… 食材は一日一回、右側の穴。 高さは二十メートルくらいか… そこから俺が降ろすけど調理は自分で、選択も自分で頼むよ。 お前の汚いパンティーを洗うのは俺は遠慮したいからな♪ 勿論洗濯機はないから手洗いだ。 俺の言うとおりにしてたせ少しずつ文明をいれてやるが、背いたり欺いたら容赦なく罰を与える…」
床に崩れた美智子に徹は淡々と説明すると、突然膝たちした美智子は怒鳴り声を響かせた。
「みんなみとしてタダで済むと思ってるの!! ここを出たら警察にアンタを突き出してやるわ!!」
美智子の怒声に冷静な表情を見せる徹が呟いた。
「出られたら好きにすればいいさ… 但し生きて出られればね。 それに親父の山岳ガイド… お前の知り合いだってこと、お前。 警察には話してないだろ? 実は俺もまだ話してないんだよ♪ プロのガイドと行って親父だけが滑落死って変だろ? 警察も変だと思うに違いないよ… あと、口の利き方にも木を遣った方がいい。 衣食住に響くからさ♪ じゃあそう言うことで、一つ!!」
徹の言葉に呆然と聞き入っていた美智子は再び崩れ木の床に機ずれた。
そして時計のないこの地下牢の右側の天井の二十メートルほどのフタが夕方の五時に開いた時、美智子は狂乱して泣き喚いて出して欲しいと嘆願したが、徹からは「今夜は最後の晩餐だから味わって食事しろ!」と、言う言葉だけでロープに吊るされた籠に入ったオードブルとワインとパンがおろされた。
そして籠が引き上げられると、狂乱した美智子は咄嗟にロープニしがみついたが、なぜかロープはすくに切れてしまった。 天井の縦穴が真っ暗になった時、美智子は一本しかない遠くのローソクの炎にロープを照らして見ると、ロープと籠の間には細い紐が繋がれていて、力を加えると斬れるに細工がされいた。
美智子は絶望のどん底にわが身が沈むのを感じた。
【三話】
外からの陽の入らない真っ暗な地下牢の中、時間の分からない美智子は蝋燭の炎を徹が灯しに来る時間を約六時半と仮定し蝋燭が燃え尽きる時間を深夜の零時としていた。
徹が夕飯を摂る時間は決まって七時であることから、その前の作業なのだと考えながら一日に六時間だけ灯る蝋燭の炎が待ち遠しくなりかけていた。 どんなに叫んでもどんなに泣いても徹は美智子を無視し続け、蝋燭に炎を灯して二十分後ほどに牢内の右側の天井の穴から食材を下ろした。
徹は食材を降ろすと無言でフタを閉め、美智子し降ろされた食材でボンヤリした薄暗い蝋燭の炎を頼りに食事の支度に取り掛かる。 欲しいモノは入れてもらえない。 降ろされたモノだけで三食を献立る火気は食材と降ろされる炭と本数の限られたマッチで七輪に火を起こして暖房をかねた。
着るモノには何も制限はないものの、スカート派だった美智子は昼間でもヒンヤリしている真っ暗な中、手探りでワンピースの重ね着やストッキングとタイツの重ね履きで寒さを凌いでいた。 髪はゴワゴワで肌もカサカサの美智子は泣きながらゴワゴワした服装で六時間だけの蝋燭の炎の中、最低限の暮らしを強いられた。
洗濯機もない地下牢の中で、手押しポンプで汲み上げる水は真夏なのに冷たく炊事と洗濯で手は直ぐに荒れた。 家事を担う主婦、本来の手になっていたことに美智子は気づかざるを得なかった。 更に美智子を追い詰めたのは、汲み上げた地下水での行水だった。 流石に見かねたのであろう徹は上からバスタオルと石鹸を差し入れたが、美智子は喜べる状況になかった。
そしてそんな生活を三日間続けた時、蝋燭の交換時にしか来なかった徹がヒョッコリと地下牢に入って来た。
「これから洗濯は俺が上でやってやるから食材を降ろした籠の中に、お前の汚い服や下着とか臭いパンストやタイツを入れとけ! 洗濯機に放り込んで乾燥機にいれて降ろしてやる! 洗濯物は週一だ。いいな! それと蝋燭の取替えも面倒だから明かりをタイマーで灯してやる。 点いているのは朝の六時から夜の九時まで。 九時でで消灯し翌朝の六時に点灯するからな!」
牢屋の木枠に掴まって懐中電灯を持つ徹の方に眩しさを感じながら、美智子は再びここから出たいと泣きながら哀願したが、徹は無言で立ち去った。
ゴワゴワの髪をした美智子は、黒い膝丈ドレスの下に丈の長い紫のワンピースを着て、黒いタイツの下にグレーのパンストを履くと言う無様な姿を徹に見せていながらも、容姿に気遣いを欠かさなかった美智子はそれすらも気付くことなく泣き叫んでいた。 大きな蝋燭一本が放つ弱い光の中では、色の判別もままならない状況だったようだ。
そしてその日から三日目の夜、食材と炭が降りてくると、美智子は待っていたとばかりに一週間分の使用済み衣類を籠に入れた。
「おい! 今日は親父の四十九日だ! 法要は俺が一人で坊さんと済ましたから、お前はそこで一人で酒でものみながら罪の重さを考えればいい…」
衣類を入れて引き上げられた籠に魚と肉の缶詰と日本酒が五合瓶で入っていた。
美智子は目つき、そして表情を変えそれを受け取るとその場にヘタリ込んでしまった。
そしてそれから十分後、美智子は缶詰を肴に日本酒を口にしたが徹はその頃、美智子の使用済みの黒いスキャンティーとタップリと下半身の匂いが染込んだパンスト、タイツに顔を埋めて咳き込みつつ、自室ベッドの上でウットリしていた。
女の、それも熟女である華麗なる美智子の使用済み下着とストッキング類は、男にしか分からない甘美で濃厚な匂いを徹の顔に充満させていた。
「すうぅーはあぁー♪ すうぅーはあぁーぁ~ん♪」
荒い鼻音と吐息を繰り返す徹は、汚れに汚れまくった黒いスキャンティーの内側に舌を滑らせ華麗なる熟女への欲望を満たしていた。
だが何れは味見してやろうと言う徹の願望は叶うことになるのは時間の問題だった。
強烈な塩気と酸味と辛味とオリモノの混ざった風味の中から仄かに漂う甘い匂いは「流石は熟女」と、言わんばかりのハーレムだったが、更に酸味と辛味と混ざって納豆臭が合い塗れるストッキングとタイツのつま先に、徹は既に肉棒の先からオビタダシイ量の我慢汁を溢れさせていた。
そしてブラジャーのカップから放たれる甘い香りと、わきの下のすっぱい匂いにホックに染込んだ汗の香りが徹を射精へと導いた。 犯す気になればいつでも犯せる。 味見しようと思えばいつでも味見出来る。 余裕と言う言葉は今の徹のためにこそ存在する言葉だった。
「スキャンティーは三日モノもいいが、熟成した一週間モノもいいな…」
射精を数回終えた徹は満足げに笑みして洗濯を始めたが、スキャンティー越しパンスト越しタイツ越しスリップ越しに染込んだスカートの裏地の仄かな香りをも見逃さなかった。
頭からワンピースやドレスのスカート部ま尻側をかぶって、目の前の裏地の香りを楽しみつつ洗濯機は音を立てて回る。 スカートの腰部を頭に止めて自身を女の下半身に妄想して「ルンルンランラン♪」と、鼻歌して洗濯機の中でネット越しに回る下着とストッキング類をニヤニヤして見入った。
男がスカートを帽子のようにかぶって自らを女の下半身に見立てる変態行為は、終わることなく続けられそして洗濯が終わると、下着以外のすべては出入りのクリーニング屋に自分の肉棒をこすり付けてから翌日出すことにした。 徹は美智子の匂いさえも全てが自分のモノなのだと、クリーニング屋のオッサンに嗅がれることを未然に防ぐ念のいりようだった。
だが、普段から汚いだの臭いだのと徹に言われている美智子は、まさか自分の下着やストッキングを嗅がれ舐められているなどと思うことなく、酒に酔いながら消灯までの時間を孤独にすごしていた。 そして消灯になる少し前、美智子はいつのまにか眠ってしまい翌朝、タイマーてせ点灯した灯りに目を覚ますと、一階のフタから放り込まれたであろう洗い立ての下着とストッキングにタイツが乾いた状態で袋に入れられているのを見つけた。 そして「衣類はクリーニング屋に出しとく」と、だけ書かれたメモが中に入っていた。
そしてそれから数日が経過した頃、一階のフタから毛布と枕とマットレスが放り込まれた。
美智子は無言で放り込んだ徹を下から見上げ文句言いだけな表情をうつむいて見せることはせず、閉められたフタを見上げて右手に拳を握った。
閉じ込められてから十日が経過していたが、特別、何かをしろとも要求して来ない徹に、美智子は何れ身体を要求されることを知りつつも、今は敢えて自分から聞こうとはしなかった。
ただ、クリーニング屋に出したと言う衣類が戻されないことに不信感を抱いていた。
そして次にフタが開けられると、上に居る徹から「あんまり静かじゃあ退屈だろうから、今からそっちにいいモノを持っていく」と、言葉を弾ませた。
「アアアンッ! もっと! もっとぉ~! あんっ! ソコ! アヒイィー♪ あああんっ!」
ドアを開いて入って来た徹は、美智子が屋敷に呼んだ商売男とのセックスでの、恥ずかしい鳴き声の入ったCDプレイヤーを美智子の手の届かない棚の上に置いた。
美智子は自分の恥ずかしい鳴き声を聞かされ赤面して固まったが、徹は黙って美智子を凝視していた。
「バッテリーが無くなったら充電したモノと交換する… まあ、せいぜい自分の詩を聞くこった♪」
徹は美智子の恥ずかしい肉声の入ったCDを掛け流されたまま地下牢を立ち去った。
美智子は両手で耳を塞いで石造りの部屋に響く自分の生々しい鳴き声を肌でも聞いていが、一階の床に横になってフタに耳を密着させる徹は、硬くなった肉棒を扱きつつ、自らの恥ずべき鳴き声に耳を塞ぐ美智子を想像して白いドロッとした精液を床に放った。
石造りの部屋の中で、繋ぎ合わせられた美智子の恥ずべき肉声が響き渡って数時間後、再び地下牢に現れた徹は袋に入った美智子の隠して置いた、バイブや擬似ペニスの数々を牢の中に放り込んだ。
「声だけじゃ物足りないだろ♪ 遠慮なくお前の汚い割れ目の奥にでも入れて楽しめや♪」
冷たい床に引いたマットレスで真横にうずくまる美智子は、塞いでいた量耳から手を離すと叫んだ。
「一体! 一体何が望みなの!! 私に何をさせたいの!! 私の身体が欲しいなら早く味見すればいいじゃない!!」
マットレスに立ちヒザして両手に拳を握る美智子は顔を顰めて自分を見入る徹に絶叫した。
「心配すんなよ♪ ここには見ての通りすくしカメラなんて取り付ける場所はないだろ♪ つまらねえ事、考えてないで自慰して楽しめよ♪ あっははははは♪」
話をはぐらかしたのか、或いは無視したのか、徹はさう言いながら笑って石の部屋を出て行った。
そして数分後、天井のフタからティッシュが数箱、放り込まれたがも相変わらず、美智子の恥ずかしい鳴き声は鳴らされたままだった。
「どうせ覗いているに違いない…」
美智子は自慰をするしないに関わらず、牢内を含む石造りの部屋全体に、さりげなく目を凝らしたが、それらしいモノは何処にもなかった。
そして美智子は薄暗い地下牢の中、袋に入っている私物のバイブ類を横目に、延々と流れる自分の喘ぎ声で自慰出来る分けもなく入れられた袋を牢の隅っこに置き換え連日延々と聞かされる自分の喘ぎ声に疲れ毛布に身体を横たえ眠ってしまった。
そして数時間後、美智子は「ドサッ!」と、言う物音に目を覚ました。
「相変わらず見っとも無い格好してんな~♪ ワンピースの重ね着も肩が凝るだろ♪ て言うか、持てるだけ俺が持ってきた分じゃ足りないだろうけど、下着やストッキング類はそのままにして残ってる衣類をこっちに出せ! 別のモノを用意した。 言っとくが逆らえば今夜と明日の四食はダイエットのために抜いてもらうことになる。 さあ~ どうする♪ お義母(かあ)さん♪」
笑みしながらも真剣な目をしている徹に握り拳を握りつつ、頷くことも返事をすることもなく美智子は黙って洋服箪笥の中に吊るしてあったドレスとワンピースを全部、徹の側へ放り投げた。
「次は今着ている服を脱げ! 下着とパンストはそのままでいい。 味見する気はないからな♪」
美智子は徹を睨みつつ唇を軽く噛んで衣類を脱いで放り投げた。
「流石は男なら誰でも振り向く華麗な熟女だ♪ ムシャブリ付きたくなるボディーしてる♪」
徹は美智子の衣類を袋に詰め込むと、下着に黒いパンティーストッキングだけを履いた美智子の全身を舐めるように見回した。
そして徹は別の衣類の入った袋を牢の中に放り込むと、命令口調を放った。
「今ここでそれを着ろ! 口答えと文句は無しにしてくれよ♪ 俺も鬼じゃねえんだ。 四食も抜きたくないんでね♪」
美智子は徹の言葉に不安を覚えつつ、放り投げられた袋の中から何かを出して赤面した。
「バニーガールのレオタードって言うのか? 苦労したよ入手すんのによ!」
美智子は黒いバニーガール衣装を徹の目を睨み付けながら両足を通すと、後ろ向きにブラジャーをはずして乳房を直接衣装で覆った。
「こんなもの着せて楽しいの!? 変態だわ全く!」
美智子の下半身、黒いパンティーストッキングの切り替え部分が悩ましい徹は、無言で全身を見回すと、寒さの所為で美智子は両腕を組んで震えた。
「寒いだろうから、ヒーターを入れてやるよ♪ 本当はここにはがヒーターが設備されてんだよ♪ 今更ながらだけじ♪ あっははははは♪」
徹はドア側の方へ移動すると、ドアから少し離れた壁に備えられたプラスチックボックスを開いてスイチッチを押した。
すると空気口だと思っていた喚起口のようなところから勢いよく、暖房の風が四方から美智子に向かって吹き付けた。
「白い肌には黒いパンティーストッキングとバニー姿が似合う♪ とくにお前みたいな鬼畜の熟女にはなあ~♪ あっははははは♪」
腕組する徹は嫌らしい男の目で美智子を辱めた。
そして美智子を見世物にする徹は、美智子に身体を数回まわすように命令し、美智子は悔しそうな表示用を浮べつつ右に左に数回転して見せた。
「ナメたことするわねアンタ! 女に… 大人の女をここまで辱めて気持ちいいのかよ! この変態野郎!!」
美智子は髪を振り乱してバニー姿で四角い木枠に掴まって徹を罵倒した。
その瞬間、通るの表情は一変した。
「お前。 まだ自分の立場がわかってねえよだな! いいんだぜ、俺がここに何ヶ月も来なくなって野垂れ死にしてもよ♪ 今日から明日の朝まで絶食な♪ 口の利き方を覚えるまで飯は食わせねえからな!」
徹の言葉に唖然とした美智子だったが、時は既に遅く徹は憮然と石部屋から立ち去った。
そしてその夜、天井のフタが開くことはなく、次の日も消灯する九時になってもフタは開かれることはなかった。 美智子は悔し涙を流して自分の軽率な言動を非難し責めつつも、空腹に耐え切れず水で腹を満たすしかなかった。
【四話】
前日の夕方から食事を止められた美智子はグッタリして毛布に横になっていたが、近づくドアの無効の足音に起き上がる元気も無かった。
そしてドアが開いて石部屋へ入って来た徹は何やら荷物を抱えて来たが、それが何であれ美智子は起きることはなかった。
美智子は中へ入って来た徹が何やらカチャカチャと物音を立てているにも関わらず、背中を向けたまま丸くなっていたが、床に置かれる小瓶の音と買い物袋のガサガサ音に「もしや!」と、ゆっくりと身体を横にしたままクルリと徹側に向けた。
徹は牢の向こう側でガスコンロを床に置いて、その上に渡し網を乗せ着火し買い物袋からガサガサと山盛りの肉とお結びを出してシートの上に置いた。 そして肉を暖められた渡し網の上に置いた。
「ジユウゥー! ジジジジジ、ジユウゥゥー!」
渡し網に置かれた肉から心地よい音が全体に響いて、食欲をそそる音が広がった。
「ゴクリッ!」
喉を鳴らして角材の素通しから徹を見る美智子の前、徹は無言で器に入れたタレにつけてカルビを食べはじめた。
甘くてコンガリ焼けたカルビ肉の匂いが美智子を覆い、美智子は居ても起っても居られず肉を食う徹を見据えた。
徹は相変わらず美智子を無視して「ムシャムシャ」と、肉を焼いては口に運びそしてコンビニのお結びにパクつき麦茶で喉を潤した。
美智子は口元を震わせ否応なく自分を包む肉とタレの匂いに武者震いして、徹が何かを語りかけるのを待ったが、一向に徹は何も語らなかった。
そして肉を一パックほど食べ終えた辺り、徹は肉とお結びと麦茶、カセットコンロをそのままにその場から立ち去った。
美智子は再び何かしにくるであろう徹を待って居たが、一向に現れる気配を見せない徹を呼び戻すかのように大声で泣き喚いた。
「うわああああああああああーーーーーーん!!!」
三十分以上、牢の中で角材にしがみついて泣き喚いた美智子は、その場にヘタリ込みアヒル座りしたまま肩をガックリと落とし泣くのをやめた。
そして再び徹が戻ってきたのは昼の十二時を過ぎていた頃だった。
どんな意味なのかは別として徹は置時計を牢から手の届かない小机に置いてそのまま立ち去った。
美智子の喘ぎ声は止められたが代わりに石造りの部屋に「カチコチカチコチ」と、言う置時計の音が延々と響き渡った。
午後二時。
再び姿を現した徹は縦横二十センチ、長さ三十センチほどの角材を牢の中に投げ入れると、金属製の大きめの洗面器も投げ入れた。
「その洗面器をそこに置け。 そして角材で両側から挟め」
無言で入って来た徹の言葉に躊躇(ちゅうちょ)せずに美智子が従うと、徹は信じられないことを口走った。
「その角材に両足を乗せて、ここで小便をしろ。 お前の用足しが見たい。 勿論俺に見えるようにここでやれ! そしたら肉を一切れとお結びを食わせてやる…」
徹はパイプ椅子に足組して四角い角材の素通しから美智子を無言で見据えた。
「!?………」
美智子は徹の心無い命令に込み上げる怒りと涙を堪え切れずポタポタと大粒の涙を床に落とした。
「このままだと肉が腐っちまう… 決めるのはお前だ」
徹は鮮度の落ちた肉を美智子に見せた。
美智子は徹を泣きながら睨み付けた。
「俺が短気なのは知ってるだろ? 一分以内に行動しないなら俺は二階で昼寝でもするよ…」
呟く徹は腕組してアクビを見せた。
「因みにちゃんと俺に恥ずかしい部分(モノ)が見えるようにしないと食い物はやれないからな…」
足を組み替えた徹。
そして時計の針が残り三十秒を超えた辺り、美智子は泣きながらバニー衣装を胸から外し乳房を晒すと、衣装を脱いで黒いパンティーストッキングと黒スキャンティーをヒザまで下ろして角材の上に斜屈み乳房と陰部を手で隠した。
「これで許してぇー! お願い!」
顔をクシャクシャにして哀願すする美智子に徹は組んだ足の付け根、肉棒から我慢汁を溢れさせた。
「駄目だ! 残り五秒だ!」
徹は冷静な口調で泣きじゃ狂う美智子を見据えた。
徹の言葉にハッとした美智子はまぶたを閉じて乳房から左腕を、陰部から右手を外した。 そして腹に力を入れて瞬間「シャアアアァァーーー!」と、美智子の割れ目の奥から勢いよく小水が放たれ同時に「ブウゥッ!」と、放屁を徹の前に響かせた。 徹はニヤニヤして美智子の割れ目を凝視しつつ、揺れるツンと上を向いた豪華な乳房に喉を鳴らした。
「目を開け! 開かなきゃ食わせん!」
鬼畜な徹は目を見開いて用足しすることを命じた。
男の前で両足を開いて恥ずかしい部分を見せつつ放尿するだけでも女にとって残酷な仕打ち。 まして放屁までして聞かせた美智子に目を開けとは余りに惨い命令だった。 だが、美智子は激しい飢えに震える身体に力をこめて閉じていた瞼を開いた瞬間! 今度は「ムリュムリュムリュ!」と、予期しない大便を排出した。 その凄まじい便量と便臭は、傍に居た徹に鼻を摘ませ遠ざけさせた。
男の前ですべての恥を晒した美智子は凄まじい恥辱にそのまま舌を噛み切って死んでやろうとしたが、斜屈んだ右足がフラついて後ろにそのままひっくり返り、遠くにいるとは言いながらも徹に後門まで見えそうな大また開きをして後転姿勢になった。 太い真っ黒な一本糞が千切れることなくブラリとぶら下がり、跳ね上がって割れ目の縦筋を覆い隠した瞬間、徹は「ギエエェェーー!」と、叫んで石部屋から逃げて行った。
そして結局、凄まじい恥辱に晒しつつ食事すらも与えられなかった美智子は切れずにブラ下がった黒い一本糞を下げたままトイレへと蟹股で歩いて再び斜屈んだ。
女が真っ黒い一本糞を後門からブラ下げたまま蟹股でトイレまで数メートル歩いたことを想像すれば、あまりにも惨めで悲惨な美智子の気持ちは誰にでも知りえることが容易だろうか。
トイレに落ちて大勢の下女が死んだ話しを聞かされていた美智子は、小便とは違い時間の掛かる大便を我慢していたことが真っ黒い一本糞の事故を招いたのであった。
美人でスタイル抜群にして「華麗」なる熟女が、切れることのない真っ黒い一本糞を他人に見られたことは、女として死ぬよりも恥ずかしいことだった。
美智子は独り、死を決意して何度か舌を噛み切ろうとしていたが、天井のフタが開いてテンコ盛りのカルビと熱々のご飯、そしてギンギンに冷えた缶ビールが降りてきた瞬間、美智子は自殺と我を忘れたかのようにそれに貪り付いた。
【五話】
朝の照明で目を覚ました美智子は毛布の上から起き上がると、バーニー衣装のまま両膝を抱いて心細げな表情を浮かべつつ数秒して大きなアクビをした。
そして自分のバーニー衣装を見回し左足を包む黒いパンティーストッキングの伝線を見て、冷たい井戸水で身体を洗うのを何日もしていなかったことに気付いた。
チラッと井戸ポンプを見て大きな溜息をつく美智子はそのまま両手で頭を抱え、飢えていたとはいいながらも男である徹の目の前でした放尿と放屁、そして後門からブラ下げた真っ黒い一本糞に背工面して直ぐに顔色を青ざめさせた。
たかだか高校生とは言いながらも徹は男。 女として以外に人間として惨めな自分に両手に拳を握りそしててんじょうを見上げながら大きな深呼吸をして涙を堪えると、ドアの向こう側から聞こえる足音に耳を澄ました。
「服を着替えろ! 下着もだ!」
ドアを開いて石部屋に入った徹し角材の仕切りまで近づくと、四角い素通しから袋を投げ込んだ。
「恥ずかしさきもう無いだろ? 女として、いや! 人間として最大の恥辱を味わったんだからな! しかし見事な一本糞だった。 珍百景に応募したいくらいだったよ♪ あっははははは♪」
仕切りから大笑いする徹に美智子は泣くまいとしていたが、大粒の涙をポタポタと床に零した。
「ちょうどいい。 起きたばかりだろ? もう一度見せてくれないかな… アレを…」
徹は再び美智子に放尿と言う屈辱を命令するとニヤニヤと薄笑みを浮かべた。
すると我慢にも限界とばかりに美智子は絶叫した。
「もう許してえええ!! 何処まで女性を辱めれば気が済むのよ!!」
体育座りから立ち上がり様に絶叫とも怒声ともつかぬ大声を放った美智子を徹は静観した。
「今度は二日間の絶食だな…」
目を据わらせた徹はクルリと身体をドア側へまわすと歩き出した。
「待って! まってえぇ! する! するから戻って来てええぇぇ!!」
美智子は仰天して立ち去ろうとする徹を木枠に掴まって叫び呼び止めた。
「俺が短気なのは知ってるだろお義母(かあ)さん♪」
再びドアの前でクルリと身体を美智子に向けた徹は静かに歩くとパイプ椅子に腰掛けて足を組んだ。
「もっとこっちに来い! 間近で見たいんだ。 お前が恥辱に震える顔が…」
徹は目を据わらせたまま瞬きせずに美智子を見据えた。
『この子なら私を殺しかねない……』
美智子は徹に恐怖を覚え、心の中でそう呟いた。
「早くしろ!」
苛立ちを見せる徹の前、木枠の五十センチまで接近したもち子は二つの角材で洗面器を挟んだ。
美智子は徹の目の前でバーニー衣装を脱ぎ捨てると、黒いパンティーストッキングと同色のスキャンティーをヒザまで下ろして角材に斜屈んだ。
そんな美智子に徹が口を開いた。
「全部脱げ。 どうせ着替えるんだからな!」
目の据わった徹をチラッと見た美智子は躊躇(ちゅうちょ)しつつ全裸になりそして角材に両足を転げ斜屈んだ。
徹はニヤニヤして美智子の恥ずかしい部分と「プルル~ン」と、揺れた乳房に喉をゴクリと鳴らし、美智子にも喉の音が聞こえた。
美津子は間近で見られる放尿と陰毛の生え掛けた恥ずかしい部分と乳房への嫌らしい視線に、朝から涙を零して洗面器に音を立てた。
徹は椅子から立ち上がると木枠に掴まって食い入るように、割れ目から放たれる酒臭い小便の源に目の色を変えた。
そして泣きながら立ち上がろうとした美智子に徹は「おいおい♪ 拭くところもちゃんと見せて貰おうか~♪」と、泣き顔の美智子に視線を向け、美智子は持っていたティッシュで陰部を徹の前で拭いて洗面器に落とした。
徹の視線は丸められた白いティッシュが割れ目に押し付けられて前後に動く状況に口を半開きにして唖然としたげに表情に喜びを浮かせた。
美智子は角材から降りると、洗面器の中身を江戸時代風のトイレに流し落として、乳房と陰部を手で隠して放り込まれた袋の傍に移動し拾い上げた。
「面白い見世物だった♪ 礼といっちゃあ何だけどタバコ吸うだろ」
徹は父親である故・順三郎が美智子に喫煙を禁止したものの、隠れて吸っていたメンソール一本と一本しか入っていないマッチを牢内に放り投げた。
美智子は隠れて吸っていたことをも知られていたことに驚きつつ、床から拾い上げたタバコを大事そうに全裸のままも毛布の片隅に置こうとした。
その瞬間、徹は自らもポケットから取り出したタバコに火を点け吸い始めた。
「早く着替えてお前も吸えよ…」
美味そうにタバコを吸う高校二年生の徹は煙を吐き出しながら美智子に伝えた。
美智子は言われるがままに、後ろ向きになって袋から取り出した白いスキャンティーで恥ずかしい部分を覆うと、グショコラブラウンのパンストを立ったまま履きそして透明感のある白いフリルの付いたキャミソールに首を通し、黒いレザーのショートパンツと白い半そでシャツで全体を覆った。
「ここに来て足を開いて体育座りして一服しろ」
美智子は言われるがままに、木枠を隔てた徹の真正面でタバコに火を点けた大きくそして深く吸い込んだ。
美智子は至福の一時とばかりに目を閉じて煙を吐き出した。
そしてそんな美智子に徹が落ち着いた口調を放った。
「お前もそろそろシャワー。 風呂に入りたいだろ。 夕方にでも天井からシャワーホースを下げてよこすからトイレ側で身体を洗え…」
徹はパンストに包まれた美智子の両内モモを見ながらショートパンツに包まれた股間を目で楽しんだ。
「タバコ… メンソールじゃないが吸うか?」
頷く美智子に徹は自分のタバコ箱から一本、自分で火を点けて木枠の中にいる美智子に手渡した。
美智子は再び美味そうにタバコを吸うと急に優しくなった徹に違和感を覚えつつ徹の熱い視線に両足を閉じようとしたが、直ぐに開いて中を徹に見せた。
「最初はここでお前を吊るして可愛がってやろうかと思ってたが、小便ならともかく糞まで垂れたところを見ちまって華麗なる熟女に夢破れたってとこだな…」
軽く俯いて目を合わせない美智子に徹が呟き、その言葉に美智子は無意識に両足を開いたままヒザを内側に閉じた。
その光景を徹は野獣のように鋭い視線で見入っていた。
「ひとつだけ言っとく! 俺に逆らったらお前のこと。 ここに閉じ込めていることすら俺は簡単に忘れることが出来る… 何十年経ってもお前の骨すら誰にも見られることはないだろうな…」
徹はタバコを大きく吸って吐き出しつつ穏やかな口調で呟いた。
美智子はその言葉に顔を上げたものの目を合わせずに大きく頷いて見せた。
「それと、夏休みももう終わりに近いからお前の面倒を見れるのは朝と午後四時以降だからな。 お前の名前で休学届けでも出そうと思ったんだが、取敢えずは学校へし行くことにしたよ。 いっぺん抱いた処女(おんな)達からのメールがウゼエから偶には抱いてやらるえとな~♪」
美智子は黙って頷いた。
頷いた美智子を見た徹はラジオとカセットの付いた小型テレビを木枠から中に入れてやると、手鏡と小さいな化粧道具の入った美智子のポーチをも入れてやった。
「昼飯はカップメンで我慢して貰う。 何もないよりはマシだろ。 いい子にしてたら雑誌も入れてやるからな♪ お前は俺の奴隷(ペット)として相応しいメス豚になって貰う。 成れなきゃ俺に忘れられるだけだ… 華麗な熟女が餓死する寸前の声は聞きたくないからな…」
徹の言葉に全身を恐怖で震わせる美智子は使用済み衣料の入った袋を徹側に押し付けた。
「まあ、夏休み終了までは毎日の面倒は見てやれる。 但し忘れるなよ。 俺が留守中にここを逃げて行方を眩ましたり警察にでも行ったら、俺は知っていることを全てお巡りさんに話すだけだからな… 元ホステス上がりのお前の話しと、純真な少年の話しのどっちを信じるかは非を見るより明らかだろう♪ あっはははは♪」
肩を恐怖に震わせる美智子を見た徹は淡々と語りそして大声で笑った。
徹はコンビニから買ってきた弁当とお茶を差し入れると無言のまま石部屋から出て行き、しばらくして美智子は弁当を貪り食った。
【六話】
朝、六時。
石部屋全体に灯りがともると同時にドアが開いて徹が入って来た。
そして木枠の傍に胡坐して美智子に声をかけた。
「おい。 出ろ!」
突然来て起こされた美智子は掛けられた声に驚いた。
「何してんだ! 早く出ろ」
徹は繰り返したがドアは閉まったままだった。
「まだ気付いてなかったのか? お目出度い女だなまったく!」
徹はドアの前に立つとそのドアを引き戸のように右側にスライドさせて開いた。
美智子はその光景に唖然として立ち上がった。
「このドアはな~ 外側から閉めても内側からは引き戸のように開くんだよ。 からくり戸って言うんだが、とっくに気付いていると思ってたよ♪」
引き戸のように左右に開け閉めして見せた徹を前に、美智子は口を半開きに立ち尽くした。
唖然としていた美智子の背中を押すように運べるだけの荷物を持った美智子は久々の太陽の光に顔を背けつつ一回へと階段を上った。
階段上の開いたドアから入る光に美智子は浄化される思いがした。
「シャワー浴びさせようと思ったが面倒くさいから地下から出してやったんだが、解っているだろうげと、俺達は目には見えない頑丈な鎖で繋がっていることを忘れんなよ!」
階段を先に上って一階へとあがった徹は久々の光の眩しさに転げ落ちそうになった美智子を咄嗟に掴んで止めた。
「先に風呂に入ってそれから飯にしよう… 無駄毛の処理。 忘れんなよ!」
ショーパン姿の美智子を風呂に移動させ、脱衣した浴室に入ったのを核に貸した徹は、洗濯籠の中にある温もりののこったモノを持って二回の自室へと移動した。
徹は早速、美智子の匂いと味の付いたスキャンティーに顔を埋め鼻息を荒くして強烈な女臭(におい)にむせて咳き込んだ。
二十分。 一通り下着とストッキングの風味を堪能した徹は、くず入れに入れた二発の精液を丸めたティッシュをチラッと見て再び一階の洗濯籠に、ある意味、再利用した衣類をいれそして寝室へ美智子の着替えを取りに移動した。
美智子は久しぶりの暖かいお湯とシャワーに幸福感を味わいつつ全身の垢を洗い流した。 そして肌が「キュッキュッ!」と、鳴った辺り今度は痒くて仕方の無かった洗髪を始め身体は二度洗いをした。
風呂場のバスマットに後転姿勢した美智子は生えかかった恥毛の全てを剃り全身のケアを余念なく進めた。
その頃、地下室から美智子の家具を運び出していた徹は全身を汗だくにしつつ、美智子が風呂から出るのに間に合わせようとシャカりきになっていた。 そして風呂から出た美智子が脱衣場で置かれたバスタオルの上に置かれたメモを見つけた。
「今日から好きな下着と服を着ろ。 但しストッキングは種類を問わず必ず着用すること!」
美智子はメモを見て何故か心を熱くそして込み上げる嬉しさに目を潤ませた。
そしてバスタオルで首下を包んだ美智子が寝室へ移動すると、家具は全て地下室から移されていたことを知った。
美智子は開いた引き出しに丁寧に正規に畳んで戻された下着類を目の前にして立ち尽くし、片手で抑えていたバスタオルがハラリと足元に落ちたことさえ気付かなかった。
美智子は引き出しから白いスキャンティー、ガーターベルト、ガーターストッキングそして白の五段掛けホックブラで肌を包むと、白いフレアワンピースで全身を覆った。
『今日から私が彼の面倒を見なければ……』
心の中でそう誓うように呟いた美智子は化粧を自然に近い状態にして髪をセットすると、鏡台の前で満面の笑みを浮かべて『しばらくは笑顔ともサヨナラしなきゃ!』と、表情を「キリッ!」と、微笑むことをやめた。
そしてその頃、風呂で汗を流していた徹は牢から出した美智子がどう自分に接するのかを冷静に考えていた。
目に見えない鎖の威力は金属よりも硬いことを知っている徹は僅か十七歳にして、三十二歳の華麗なる熟女の心を半分以上手に入れていることを実感してもいた。
そして足音に気付いて風呂から出た徹が脱衣場を見ると、そこには徹の着替えがひっそりと置かれていた。
『あのことを話す時が近づいている…』
美智子は自分の着替えを見据えて、心の中でそう呟いた。
そして美智子は徹が風呂から出てくるのに間に合わせるように台所に立ち昼食を作っていた。
目に見えない鎖とは一体何なのか、そして隠された事実と真実はどう違うのか。
そして何かが終焉へと近づいていることを美智子と徹の二人は気付き始めてもいた。
【七話】
首からタオルを提げて出て来た徹は上半身をタオルだけに下にスウェットを履いていた。 そして漂うオムライスの匂いに釣られ鼻先をダイニングへと向け立ち止まった。 そして移動して半開きのドアの前、エプロン姿、白一色の美智子の後ろ姿を向こうに立ち止まった。
美智子は徹に見られていることに気付くことなく付け合せのサラダを作っていたが、上から下までそしてエプロンまでをしろ一色にしていた美智子に死へ旅立つ「白装束」を、そして同時に幸福への扉を開くためのウエディングドレスをも連想させた。
「あら♪ 来てたの♪ お昼。 出来てるわよ♪」
振り向いて徹に向けた視線と笑みの無い表情に、徹は圧倒され言葉が出なかった。
「初めてだな。 お前が料理を作るなんて…」
家に来てから一度もしたことのない手料理に、徹もまた無表情で視線を美智子に向けた。
美智子はオムライスの置かれたテーブルの真ん中に透明な器に盛られたサラダを置くと、冷蔵庫から麦茶を出して自分の席の前、両腕を前にして徹の着席を待った。
徹はそんな、かしこまった美智子に無言で小さく頷くと席についてナプキンに置かれたスプーンを見据えた。
美智子は徹が着席したのを確認して自からも着席し、その様子は従順な妻のようだった。
そして無表情の徹が一口スプーンを口に入れ徹は、笑みを浮かべそのまま視線を美智子に注いだ。
二人は共に会話することなく黙々と昼食を終えたが、不思議なことに無言の昼食に二人は重々しさを感じてはいなかった。
だが食事を終え、麦茶を飲む徹に美智子は禁断の話しを徹に持ち出した。
「なぜ聞かないの…」
徹は話しの趣旨に気付きつつ、なぜ「お前こそ俺に聞かないんだ?」と、呟いた。
美智子は意表を突かれたように上半身を後ろに少し引いた。
そして数分間の沈黙が続いた。
「お前がしたことを責める理由が俺には無い…」
突然、放たれた言葉に美智子は唖然して徹に向けた視線をそのままにした。
「なぜ?」
美智子から放たれた言葉に再び二人の沈黙が始まった。
二分、五分と時間が流れた。
長い時間だった。
「お前がしてなければ何れ俺がしていたかも知れない………」
徹の言葉の意味を分からない美智子は表情をかえることなく徹から視線を外さなかった。
首を少し傾げた美智子を見た徹は背中を後ろに凭れかけさせた。
「お前のしたことは俺が人生を終えるまで他言することはないから安心しろ」
徹はその言葉を放つとそのまま腕組して目を閉じた。
「………」
無言で徹を見据える美智子。
「いつでもここを自由に出て行ってもいい… 財産の半分はお前へにやる…」
目を閉じたまま腕組みする徹は再び沈黙した。
沈黙の二分。
「納得いかないわ……」
上半身を前のめりさせて両肘をテーブルに頬杖をついた美智子。
沈黙の三分。
「お前はもう自由だ。 それだけだ…」
目を閉じたままの徹は再び呟いた。
沈黙の二分。
「自由と言う名の鎖……」
溜息をつく美智子はその視線を遠くに移した。
「鎖は最初から存在していない… あるとすればそれは……」
同じく遠くに視線を移す徹は言葉を止めた。
「………」
首を少し傾け徹の視線の先を追う美智子は瞬きを止めた。
「俺は来年で十八になる… 俺の妻(モノ)にでもなるか? そしたら聞かせてやるよ真実を…♪」
呟くように最後に薄っすらと笑みを浮かべた徹を見て美智子は穏やかな表情を見せた。
「貴方が望むなら……」
徹の視線の先からその視線をゆっくりと徹に移す美智子は頷いた。
「そうか…」
徹は無言でズボンのポケットから出したタバコを銜え、咄嗟に美智子は火を点けた。
「今夜… お前の肩を抱いて話すかも知れない…」
美味そうにタバコを吸った徹は美智子の目を見ずに呟いてそして煙を吐き出した。
「はい……」
徹の言葉に素直に頷いて返事をした美智子は自分を見つめる徹に視線を重ねた。
そして沈黙の時間が数分間続くと徹が口を開いた。
「これから義理親子(おやこ)として最後。 遊園地にでも俺を誘って貰えないかな…」
一瞬不安げな表情を見せた徹は直ぐに表情を元に戻した。
「………」
美智子は黙って頷くと席を立って後片付けに徹に背中を向けシンクを前にした。
美智子の涙と震える声は流れる水音に掻き消された。
徹は美智子の震える肩から視線を逸らすとその場を立ち去り仏間の位牌を睨み付けそして飾ってある写真の額縁を裏返し心の中で何かを呟いた。
一時間後、二人は大歓声を上げてどちらからともなくつないで手を握り締め二人で乗れるものを探して歩いた。
平日、人も疎らな夏休みの二人だけのデートだった。
そしてその夜。
地下一階、地上二階建ての屋敷は一階寝室にいる二人の愛し合う声を外に伝えまいと固くガードし、二人もまた屋敷を信頼しあいつついつから育まれたかわからない愛に互いを貪り合った。
そして深夜の二時過ぎ、透き通るような白い肌の美智子の肩を抱いた徹は、数分間の沈黙の後、閉ざしていた心の扉を開くように口を開いた。
実(かれ)の母親(つま)の病死に落胆しているかのように見えた父親は、母親(つま)の死を待っていたかのように、実の子である幼い徹に獣の牙を向けた。
何が何だか分からぬまま全裸にされた徹は毎晩のように性的虐待とも異愛とも同性愛ともとれる行為に苦しめられた。
「愛している! 愛しているんだよ父さんは!」
ベッドの上で全裸の徹の恥ずべき部分に貪りつく実の父親に徹は心を氷のように閉ざしていった。
そして徹の身体が大人に変化し始めると今度は異国の地で見知らぬ幼子(だんし)を貪っていた。
「いつかコイツを殺してやる…」
心に刻まれた徹の思いは高校生になっても消えることはなく、そればかりか自らの性癖をカムフラージュするためにクラブで働いていた美しい美智子を、屋敷へと再婚と言う形で迎えいれた。
美智子と父親に肉体関係が存在していないことは徹は最初から知っていたが敢えてそれを口にすることはなかった。
だが、美智子は徹の面倒を押し付けられただけと勘違いし父親(あるじ)である重三郎を憎みそして外国での滑落死を企て見事に事故死として成功したが、その企てほ徹は見抜きそして憎むべき父親を殺す機会を奪った美智子にその怒りの矛先を向けた。
ところが徹は美智子に対する以前からある自らの気持(あい)を氷の扉の中に閉じ込めようとした。
だが監禁と調教を繰り返しているうちに義母である美智子への愛は増大の一途を辿った。
そう……
徹が美智子を監禁し調教の名の下で行った最大の目的は、父親をこの世から抹殺する己の復讐の機会を永遠に奪い去った、愛する美智子への復讐だった。
真実を話し聞かせた徹に美智子は目には見えない永遠の愛と言う名の鎖に自らを絡みつかせ、後に二人がどうなったのかは誰も知る由はない。
史実は小説よりも奇なりと言うことか……
【完結】
【キャスト】
青山徹 17歳 高校二年生
青山美智子(旧姓・鈴村美智子32歳)
青山重三郎 故 滑落死
義母監禁そして調教