第86回アカデミー賞の結果と20枚のピザの配達と。
今年のアカデミー賞の授賞式が終わった。今年は、ソチ・オリンピックがあったので、アカデミー賞授賞式は3月の開催となったが無事に終わった。それでも、なぜか今年の受賞結果に対しては、消化不良というか残尿感が残った。
僕が今年のノミネート作品で注目していたのは、3作品。一つは、ブラッド・ピットが製作に名を連ねる「12 Years a Slave」(邦題:「それでも夜は明ける」で、作品賞、助演女優賞、脚色賞の3部門を受賞した。二つ目は、サンドラ・ブロックとジョージ・クルーニー出演の「Gravity」(邦題:「ゼロ・グラビティ」)で、10部門の最多部門にノミネートされて、監督賞など7部門を受賞した。三つ目は、70年代の収賄スキャンダル「アブスキャム事件」を映画化した「American Hustle」(邦題:アメリカン・ハッスル)で、この作品も10部門の最多ノミネートだったにも拘らず、無冠に終わった。
一方で、僕が今年のアカデミー賞でオスカーを贈呈したいのは、アカデミー賞の授賞式会場であるハリウッドのドルビー・シアターに、ピザ20枚を届けたピザ屋の店長。彼自身、「大ファンのジュリア・ロバーツにピザを配れたことが私の賞になった」と言っている。また、一緒に配った司会者のエレン・デジェネレス、そして横で紙の皿を配ったブラッド・ピット。こんな光景が、今年のアカデミー賞の余興の見せ場にもなったのだが、それだけに僕のアカデミー賞に対する心が満たされなかったのも事実だ。
第86回アカデミー賞の結果と20枚のピザの配達と。