沈黙のゲーム
バクに連れてこられた将也と和樹。
二人はこれから自分にかかわる大きなゲームに参加しなければならなくなった。
参加しなかった場合は・・・・
ゲーマーへの一歩
和樹と合流してから30分が過ぎただろうか。
俺たちは未だここに連れてこられたことに気づけないでいた。
「くっそ!なんだこのうるさいところは!!」
和樹が怒鳴る。うるさいところ・・・か。
俺たちはゲームセンターだと思われる場所にいる。
和樹はそういうのが苦手なのだろう。
俺は毎日こんなところに来るけどよ。
家にいるよりよっぽどいいだろ。
「なあ、さっさと帰ろうぜ」
和樹の一言で俺たちは出口を探すことに。
だが、入り口なんて一つもない。いったいどういうことだ。
_______ガチャン________
「「なんだ!!」」
音の聞こえた方をみて俺たちは声をそろえた。
そしてその先に見えたのは・・・
『ヨ ウ コ ソ !! ワ ガ 、 カ ケ ズ リ セ ン タ ー へ !』
「駆けずりセンター?」
なんだそれは。聞いたことがないぞ。
『ココニイルモノハ、ミナ ワタシ ノ シモベ ダ』
「シモベだと!?」
『 ソ ノ ト ー リ ☆ ソシテ 、 アナタタチモ ゲームニマケタラ シモベニ ナルノデス 。』
「何が何だかわからねぇが、シモベになんかならないぞ!!」
『 ワタシニ サカラウノデスカ 』
こいつ・・・なんかへんだ。
「あったりめーだ!どこの誰かもわからない奴の命令なんて聞くものか!!」
『 ホ ホ ウ ・・・』
____ピン
な、なんだこれは!!
床一面に広がる赤いカーペット。そして周りには自分と同じ大きさの・・・
「・・・チェスの駒」
「要するに、お前とゲームをして勝てば出られるんだな?」
『 ソ ノ ト ー リ ☆ ヨク ワカリマシタネ 。 サスガ、マサヤ サマ デス ☆』
こいつ俺の名前を知っていやがる。普通の人間じゃねーな。
「将也どうする?」 「どうするって・・・・・やるっきゃねーだろ。」
『 デハ 、 ルーレット ヲ マワシマショウ 。 』
ぐるぐるとまわるカラフルなルーレット。
俺はボタンを押してルーレットを止めた。そして出た文字が
「 「 ブラックジャック 」 」
ではルール説明をします。ブラックジャックとはカードが配られ、配られたカードの合計が≪21≫に近ければ勝ち。
21に近くてもその数字を越してしまった場合は負けとなります。なお、≪A≫は1か11のどちらでもよい。
≪J、Q、K≫は10とする。
『 カケ ハ アナタタチ ドチラカノ シンゾウ デス ★』
【第一回戦はブラックジャック】
さっきの男のほかに敵が3人あらわれた。
どうやら変なしゃべり方の奴は司会者らしい。
3対2で俺らはゲームをスタートさせた。
そしてゲームは7回勝負。
!!一回目!!
パッパとカードを二枚配っていく。
仲間の数字を見ることもダメというルールだ。
俺の数字は・・・ 2と5で合わせると7だ。
よし、まだいけるぞ。和樹はどうなんだ・・・?
チラと横目で見るが焦っている様子はないし迷っている様子もない。
俺は賭けるコインをテーブルの上に置いた。ほかの奴らもそうしていた。
そしてカードを一枚追加した。
シャッ___
カードが来た。数字は・・・
〈6〉だった。 さっきのと合わせると13だ。
これは迷う数字だ。このゲームは遊びじゃない。真剣に考えなくては。
13の場合負ける確率が高い。数字が中途半端っていうのもあるし追加したときに8より大きい数字が来たら21を超えてしまうことも。
どうする・・・どうする俺!!
一か八かで追加してみるか?いや、でも相手がどうでるかにもよる。
と、そこに 「追加で」
敵のうち一人がカードを追加した。これはある意味チャンスなのかもしれない。
奴の持ってる枚数は現在3枚。これ以上追加する様子はない。
仕方ないここはこのままでいよう。
「ストップだ」
そしてみんながテーブルにカードを置く。
右の人から順に 「22、13、15、19、18」 だった。
この場合 19の人の勝ちだ。 19は誰だ・・・?
仲間同士隣には座れないため、19は和樹だった。
「よっしゃああああ!!一回目キタ!!」
和樹は喜んだ。ふぅーあぶねぇ、、、もしあそこで和樹が19を出していなかったら一回戦負けてたぜ。
(サンキュー和樹)
俺は心の中でそうつぶやいた。
その後も二回戦、三回戦とゲームを続けた。
そして残りは四回。
今のところ俺らは勝っている。だがいつ抜かれてもおかしくない。
カードゲームは慎重に考えれば見抜けるはずだ。
だが、ブラックジャックを見抜くのは難しい。
なにか、なにか確実に勝てる方法は・・・・
沈黙のゲーム
第一ゲームの第一回戦で見事敵に勝利した将也たちだが、そのあとの試合でどうなるのか!?
そして二人の命はいかに!!!??