キュウリ
大仰な塀と鉄条網が張り巡らされた建物があった。ひと気の無い場所に建てられた白塗りの建物…その部屋の一室にわたしは居た。
「私は…もう長年キュウリが食べられません…」
「なぜかって?そりゃあ当然グロテスクな見た目も…何よりもあの味…あの味が私のは耐え難い苦痛なのです」
「それにもまして…あの臭い!あの臭いときたら…」
「…それでもねぇ私、昔は好きだったんですよ」
「キュウリ」
「ええ…キュウリの酢漬けとか…スティック状に切ったキュウリをマヨネーズにつけてよく食べてましたよ」
「え?なぜ嫌いになったかって?」
「…そうですね、じゃあ…その理由をお話しましょうか…不思議な話なんですけどね」
「あれは…あれは私がまだ中学生だった頃です」
「あの当時の私はずいぶんな悪ガキで、よく悪さをしてました」
「そのせいか…いやホントに友人も少なかったんです…」
「いや…あれはいないに等しかった…」
「でもね…そんな私にでも、たった一人友人がいたんです」
「そしてね、友人の彼がある日こういったんです『よう!田中!おもしろい所見つけたぜ!』って…私は『何だよ鈴木…突然』戸惑いながらもそんな言葉を返しました…そしてね彼はもったい付けるように『実はよぅ…』って、こんな感じで嫌らしく笑みを浮かべるんです」
「そこは何でも20年間も人が住んでいなくて、中に入ったらひどい目に遭う…なんていう何ともホント子供じみた話でした」
「そして…そんな話になり彼は『よぉし!じゃあ学校帰ったら準備していつもの場所に集合な、じゃあな!』って私も『ああ!遅れるなよ鈴木』って…そんな感じでいつも通り別れたんです」
「え?…いつもの場所ですか、ああ…子供の頃よく作りませんでした?秘密基地とか?」
「…ああ、あはは、時代が違いましたね…失礼失礼」
「まぁ…案の定田中は遅れてきました…いつも待ち合わせて遅れて来るんですよ…ええ良く居ますよね」
「で田中のヤツ背中にリュックを担いで、少し息を切らしながら遅れてきたんです…息を切らした彼よりも、私は彼の荷物を見ながら思いましたよ…全く何泊するつもりなんだろうってね」
「待たされるのが嫌いだからいつもなら先に行くんですけど、あいにく道は田中しか知らないので、私は待つしか無かったんです…で、彼に案内されながら進んでいくと、かなり深い森がある場所にどんどん近づいていくんです」
「まぁ子供ながらに怖い場所ではあったんで思わず私『おい!田中!この奥か?』なんて聞いてしまったんですよ…」
「そしたら田中のヤツ『どうしたぁ鈴木?、びびったのかよ』とかってからかいながら言われましたよ」
「もちろん内心はとても怖いんですが、私は悟られまいと『別に…それより大丈夫かよ…もうすぐ日が暮れるぞ』そう言い、これで帰る気にならないかと思ったんですが…田中のヤツ一杯のリュックか『大丈夫だよ、ほら懐中電灯もある』って彼はうれしそうに懐中電灯を取り出して、こっちに見せて、怖じ気付いてる私を馬鹿にしたんです」
「負けず嫌いな私は、つい意地を張ってしまったんです…でも…でも今思えば、あそこでしっかりと拒否しておけばよかったんですよ」
「だって私が着いていかなければ、彼も行くことなど決してなかったんですから…」
「私は今でもあの森の静けさを思い出せます」
「そう何かがじっと見つめてる視線、誰かにつけられている感覚、でもね…不思議と…慣れなんですかねぇ…そのうち徐々にその感覚も薄らいで行きました」
「…え?怖い話?違いますよ」
「ホントに…本当に不思議な話です」
「安心して下さい人を脅かす趣味はありませんから…」
「そうして、私と友人は何度も交互に脅かしあいながら森の奥へ進んで行ったんです…すると友人が誰かを見つけたんです」
「いえいえ…お化けじゃありませんよ」
「たぶん人間だと思いますけど…ね」
「そう…それは今考えても異様な雰囲気でした」
「だって…」
「こっちに向かって、こう?じーっと黙って手招きしてるんですから」
「私は近寄りたくなくて…怖いので遠巻きに見ていたんですが、田中はその手招きする帽子を目深にかぶった男の方に進んで行き『何ですか?』て訪ねたんです…ごく普通に、そうすると男は『やめたほうがいい。前にもお前のような奴が遊び半分できて…』距離もあったので後半はよく聞き取れなかったんですが、それは警告するような言葉でした」
「そして…その男がすべて言い終わると口を…こう、ニイーッと…微笑ですかね、あれは?何とも薄気味悪ーい笑顔で森の奥に消えて行きましたよ」
「私は彼が去った後、田中に近づくと少し怯えた様子で言いました『おい!あいつの顔を見たか?』『いいや、見てない』暗くて本当に見えなかったんです …でもね次の言葉で氷りつきました…だって『目がなかったぞ』って言うんですから…」
「そんな田中の言葉に、私は心底ぞっとしました」
「あんまりに怖いので、私は当然ながら引き返すように促したんですが、気がつくと森の中で迷っていたんです」
「内心かなり焦りましたが…ふと気がつくと電灯のついた街道に出てきたんです」
「安心半分で不思議に思いましたよ…だって薄暗い電灯の道が突如現れたんですから」
「…まぁまぁ怖がらないで…もう少しで終わりますから」
「で、その道は少しずつ山の方へ向かっていて途中で分かれ道があったんです。その左手に友人が先ほど会った、帽子の男を見つけたのです」
「…それは何ですか?」
「そして…aは以下を配置します…あなたはそれを!止めるべきです! あなたのような仲間は半分の…がプレーに…できます…それは途中でしかるのにおいて可能ではありませんでした!男性はNiyaniyaingである間…去りました!それ!それは森林に合わない男性…です!」
[どうしました?……誰かっ!!先生!!]
扉の向こうが慌ただしくなり、白衣を着た男が入ってきた。ガンタイプの注射器を暴れる男に刺した。
…しばらくして主治医は僕に厳しくこういった。
〈あまり刺激を与えないでください〉
[申し訳ない、ただ急にこうなったものでして…]
〈次…このような事が会ったらお引き取り願います〉
厳しい目付きでわたしに告げた。
[わかりました]
そう返答せざるおえない…男は目を見開きながら中を眺め首を回していた。
「………」
「……」
「…」
男はもうろうとした意識で、視線の定まらないなか言葉を発した。
「私は……」
「ああ…そうですか」
「え?…いえ…続けましょう」
「…」
「…?」
「…すいません」
「私はどこまで話しました?」
「ああ…そう男と会った…」
「そうでしたね…すいません」
「その後、鈴虫の鳴く薄暗い森に囲まれた道をゆっくりと進んで行きました」
「…ええもちろん怖かったですよ」
「進むにつれ徐々に薄暗くなっていくんですよ電灯が…そこで…私は映画の中に出てくるような、魑魅魍魎や化け物が今すぐ目の前に現れるんじゃないかって、心底恐怖しました。」
「そのとき突然友人の姿が消えたんです!」
「………」
「……ただ穴に落ちただけなんですけどね…幸いにも」
「…もちろん怪我はしてませんでしたよ、ただひどく泥まみれになっていたのでその様子がとても滑稽で大笑いしてしまいましたが。罰悪そうに友人が穴から這い出てくると周囲を見回し、指を指しながら唖然としています」
「古びた一軒家がたっていました」
「でも友人はまだ続けているんです、こう…指を指したまま…口を開けて。私はおそる、おそる彼の指さす方向を見ると…その一軒家の窓を指しているんです」
「その窓からこちらを見つめる男の影が、とても薄気味悪い感じの男です…」
「………」
「…わっ!」
[うわっ!!]
「私は驚きました、じーっとこっちを見てるんですから…」
「………」
「…でもね…よーく見ると…反射して写った自分だったんです」
「………」
「……驚きました?すいませんねぇ?」
「…まぁ?当時の私も…今のあなたの用にからかわれたんですが、田中からすれば…穴に落ちて笑われた仕返しだったんでしょう」
「…え?私ですか?…当然、蹴り飛ばしてやりましたよ、ガツーンとね…」
「…で、ここからが話の本題です」
「どうもこの一軒家だったみたいなんです、友人の目的地というのは…窓から中を覗くと、枯れ葉やら紙切れみたいなものが、あちらこちらに散乱してるんです」
「…人が住んでなくてよかったですよ…田中のヤツいきなり懐中電灯で窓から家の中を覗くんですから…」
「ま…とにかく家の中が無人なのはわかったから、私と田中は正面の玄関に周りこんだんです」
「…ええ…確かに…でも、当時私は中学生で…それぐらいならもう時効でしょう」
「…続けますよ」
「玄関に周りこむと…ぼろぼろに朽ちた扉に…今にも落ちそうになったドアノブがぶら下がっていました…私はドアノブを落ちないように、ゆっくりと回し、扉を開けました」
「……」
「…?」
「…何がおかしいって?」
「…ええ、このような状況でも私と友人は挨拶したんですよ『ごめん下さいお邪魔します』って…無人なのにね…」
「玄関にはいると、正面に古いカレンダーが飾ってありました…確か表記が1987年だった…かな?」
「そして…踏み入れると同時に妙な感触が足下を襲ったんです…それは…よーく見ると、所狭しと子供用の靴や、大人の履く革靴や、スニーカーやサンダル、汚らしい靴が所狭しと、無造作に散らばっていました」
「…ええ正直、気味悪かったです…帰りたかったですよ」
「…でも、とにもかくにもこうして此処まできたんですから…と思い、意を決して中に入りました。ちょうど入って左手が居間になっていて、そこから見ていく事にしました」
「え?…なぜ居間かって?ソファーがあって…」
「…不気味なソファーでしたよ」
「…えぐれてるんですよ、…そこに人が今し方まで座っていたような感じもするのに、この部屋の時が止まり、時間だけがたった感じの…」
「…ええ大丈夫ですよ。…わかってます」
「わかってます!」
「…おかしな事を言ってることぐらい」
「………」
「…すいません。取り乱してしまって…」
「…だいじょうぶです。続けさせ下さい」
「…お願いします!」
「…どうか!」
「どうか最後まで…」
「私はソファーの向こう側の壁に何か掛けられているのを見ました。その写真には40代前後の夫婦と、その間に帽子をかぶった5歳ぐらいの子が写っていました」
「特に私はそのとき気にもしませんでしたが、田中が肩をつかんで叫んだんです『なんでだよっ!!』って「私には最初、なんのことだかまったくわかりませんでした…」
「で…友人が言うには、さっき会った、目のない男の被ってる帽子と、この少年が同じ帽子を被っていると言うのです…」
「…不思議ですよね、帽子が同じだけで…私は偶然同じ帽子だろうと、なだめようとしたのですが…」
「それでも田中は顔面を蒼白にしながらこう言ったのです…『どこがよくある帽子だよ!じゃあ何で同じバッジが着いているんだよ!』って…私は男から離れていたため、細かい所までは覚えていなかったのですが…田中は『絶対同じだ!』と…」
「その写真に写ってる少年が、先ほどの男と言う話を聞くと…私はとても恐ろしくなってきたのですが…怖いのをごまかすために…歩いて聞いていたのですが…気がつけば台所に着いていました…」
「…もうこのときおそらく友人は、おかしくなっていたんだと思います」
「…すぐわかります」
「その台所は凄惨な有様でした…朽ち果てたのれんが、床にだらしなく垂れ下がり、時代遅れの古びた冷蔵庫は所々錆びて今にも崩れそうな有様。時を刻むのをやめた壁時計、錆とほこりまみれのフライパン、部屋中を覆う蜘蛛の巣、ネズミか何かの白骨死体。思わず息を止めていました」
「流石に本当に怖くなり私は田中に帰るように促したのですが…田中が『…もうちょっとしたら帰りたくなる』って言うんです」
「………」
「…ええ、私にも理解できませんでした…ホントに内心もうたくさんだと思っていたら…」
「…一つ奇妙なものを見たんです」
「…ええ、話しても信じてもらえないかもしれませんが」
「そのとき、ある意味一番驚きました」
「…まな板の上にね…野菜があるんですよ、しかも切り立てのナスとキュウリが…」
「…しかも、腐らずに新鮮な状態で…」
「…ええ、その反応わかります。でも本当に今し方切ったばかりの、みずみずしいナスとキュウリがあるんです」
「誰もいないはず…そのはずでした」
「…ええ、まさしくその質問どおり私がそのとき言ったんです」
「そうすると田中が『俺が確かめる』と言って、突然まな板の上のキュウリを口の中に入れ食べ始めたんです」
「私は正気を疑いました」
「…ええ私もあなたと同じく唖然としましたよ…と同時に言いようのない恐怖もね…」
「そして友人は食べ終わるなり「新鮮な方だと思う。誰だろう?」って…」
「今思い出しても寒気がします」
「…でもね、そのときは何か…なにかおかしいとしか…思わなかったんです」
「…変ですよね。今考えても気持ち悪い話なのに…」
「たぶん…私も…あのときから、おかしくなったんでしょうね」
「…続けましょう」
「で…ふと目を見やると冷蔵庫にマグネットで…メモが張ってあるんです」
「内容は…『たーちゃんへ。ママはかいものにいってきます。すこしのあいだおるすばんよろしくね』『たーちゃんへ。ママはかいものにいってきます。すこしのあいだおるすばんよろしくね』『たーちゃんへ。ママはかいものにいってきます。すこしのあいだおるすばんよろしくね』でした…」
「…でもそのメモ用紙は明らかに変色していて、でも明らかに最近のものじゃないんです…それに…文字のインクも気味の悪い滲み方で変色していて明らかに古いものでした…だからとても人が住んでるとは思えなかったんです」
「そうしていると田中がニコニコしながらこう言うんです…『もうすぐ帰ってくるかもなっ!』って…だから!俺は頭にきて!『帰ぇるぞ!』ッて言ったら奴は…『カエラナイカエラナイカエラナイカエラナイカエラナイカエラナイカエラレナイカエラナイカエラナイカエラナイカエラナイカエラナイカエラナイカエラナイカエラナイカエラナイカエラナイカエラナイカエラナイカエラナイカエラナイカエレナイカエラナイカエラナイカエラナイカエレナイカエラナイカエラナイカエラナイカエラナイカエラナイカエラナイカエラナイカエレナイカエラナイカエラナイカエラナイカエラナイカエラナイカエラナイカエレナイカエラナイカエラナイカエラナイカエラナイ』『ふざけんな!おめぇも帰ぇるんだよ!』『トリデカエレヒトリデカエレヒトリデカエレヒトリデカエレヒトリデカエレヒトリデカエレヒトリデカエレヒトリデカエレヒトリデカエレヒトリデカエレヒトリデカエレヒトリデカエレヒトリデカエレヒトリデカエレヒトリデカエレヒトリデカエレヒトリデカエレヒトリデカエレヒトリデカエレヒトリデヒトリデカエレヒトリデカエレヒトリデカエレヒトリデカエレヒトリデカエレヒトリデカエレヒトリデカエレヒトリデ』「てめぇ親父はどうするんだよ!」『カエレカエレカエレカエレカエレカエレカエレカエレカエレカエレカエレカエレカエレカエレカエレカエレカエレカエレカエレカエレカエレカエレカエレカエレカエレカエレカエレカエレカエレカエレカエレカエレカエレカエレカエレカエレカエレカエレカエレカエレカエレカエレカエレカエレカエレカエレカエレ』そうやって俺の顔を何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度何度も何度何度も何度も何度も殴りやがった!だから私は後で「メールします」ッて言ったんだ!…わかるか?…わかるよな?…わかるだろ?なぁ?わかるよな?!」
[…わかった]
「それから…そのとき突然音が聞こえた…」
「わかるか?」
「あの…ドアのノブが開く音…」
「ガチャ!って音!」
「電気が走ったように体が痙攣したよ!」
「ビクッてな」
「明らかに誰か来たんだ!」
「誰か!」
「…ところがあいつは!体をこう!こう!小刻みに震わせて興奮してやがるんだ!」
「こうっ!」
「こうっ!」
「こうっ!」
「ハァハァ荒い息づかいで言いながらこうっ!!」
「…するとあいついきなり訳のわからないことを言い出したんだ!『あああああああああっ!てぇめぇぇぇぇぇっ!デデデデでんきでんき電気消しやがったなぁあああ!ひっひひ人のうち!来ぃぃいといてその態度ドドドどどぉぉおああああああー!このヤローーーーーーーっ!!』訳わらかねぇ!電気は付いてるんだ!しかも馬鹿みてぇに大きな声出すから気づかれたよ、玄関から足音がこう!こう!ドタドタ響いて来るんだ!」
「こうっ!」
「…でもあいつは未だに訳のわからないこと言ってるんだ!『見えねぇ!明かりアガりぃぃい、真っ暗だくそッ!明かりあがりぃいいいくそっグゾぐぞぉおぉぉ』
「…とにかく無我夢中でそこから逃げたよ…すると後ろからあいつと奴の声が聞こえるんだよ…『まてっマデッマァアアアアアアアデェええええっ!』
「全力で走った走った!」
「森の中後ろから声に追われながら!」
「何度も!何度も!転んでドロにまみれてっ!」
「…ふと気がつくと…俺は疲れてあるいていた」
「そこで気づいた…」
「あの臭いに!あの臭いに手を見るとキュウリがさっきのキュウリが張り付いてるんだ!」
「べっとりと!振り払ってもあの臭いを振りまくだけで!キュウリが!キュウリが!残るんだよ手に!」
「こう!ぴったりと!」
「思わず吐いたよ所かまわず、胃液が出尽くすまで!」
「ゲーゲー」
「ゲーゲー」
「いつの間にか手にキュウリが付いていたんだ!」
「握ってたんだがそんな記憶はねぇ!」
「投げ捨てたよ思いっきり!」
「その後電気が消えたが、粉をたどって何とか戻ってこれたんだ!」
「…その後疲れて寝ちまった」
「それだけだ!」
「帰れっ!」
「がえれぇっぇぇっぇ!」
「ガエェレェェッ!」
[…先生!先生!」
わたしの声で再び慌ただしくなり勢いよく扉が開く。医者とガンタイプの注射器を首に打ち込み、二人の看護婦が男をベットに押さえ縛り付け始めた。男は獣の様に咆哮を上げている。扉の向こうからも、その咆哮に共鳴素からのように悲鳴や雄叫びが聞こえる。
〈すぐに処置を!〉
〈…お引き取りください!…刑事さん!見ればわかるでしょうもうこれ以上は!〉
[…わかりました]
こうして病院を後にした…。
わたしは彼が連続殺人を行うきっかけに至るもっとも有力な動機を失った。彼の友人が失踪した事件は、最初…彼の手によるもので最初の殺人と考えていたのだが…どうやら違うのかもしれない。
本当に何だったんだろうか?はじめに彼と会った時は常識のある穏やかな人だった…しっかりとこちらの質問に答え、時折ジョークを織り交ぜながら、しかし核心に近づくにつれ彼はおかしくなっていった…まるで別人の様に…。
彼の話を信じるべきなのか、それとも…。失明した状態で連続殺人をやってのけたと常識で考えるのが間違いなのだろうか?彼が見たものは一体何だったのか…消えた遺体の行方すらわからないまま…捜査は打ち切られた。
彼は未だにあの塀の高い病院にいる…。
キュウリ
これも過去作品、未熟ですねぇ…;;