禊
~蛇神視点~
『遥・・・来なさい』
「はい・・・」
私が呼ぶと遥(ハルカ)は私のそばに寄ってきた
『ふふ・・・』
遥の頭を撫でてやる
さらさらした黒い髪
「んっ・・・」
抱き寄せると声を漏らした
『もうすぐだよ・・・』
「はい・・・」
もうすぐ禊(ミソギ)を行う
そうすれば晴れて遥は私の花嫁になるのだ
私は蛇神
この辺の海を管理している
ある日、私のもとに一人の子供が送られてきた
それが遥だった
遥はもといた村では腫物のように扱われていた
体中に傷跡が残っていたのだ
私は遥の体を清めた
こんなにも可愛らしい子供にこのようなことをするなどと許せなかった
今度あの村には罰を与えよう
そうして数か月
遥は男には見えないほどに可愛かった
そして子供だと思っていたのに20だということも分かった
幼いころから村はずれの小屋に閉じ込められていたのだという
何の教育も受けず週一回の食事は一食だけ
むしろよく生きてこれたと思った
私は遥になるべく不自由の無いように過ごさせた
最初は与えた部屋から出ようとしなかったので散歩に連れ出すことが多かった
最近では自分で散歩に行くことが多くなった
私は遥を花嫁にすることに決めた
むろん私のだ
女よりも男のほうが子種が多い
性別ではなく生殖に必要な子種の数で私は子をなす
男でも生殖は可能だ
いまだに性に触れたことのない遥
少しずつ教えることにした
あと3日・・・
~遥視点~
僕は遥
小さいころから忌み子と呼ばれ過ごしてきました
毎日のように殴られ、蹴られ
ご飯も一週間に一回だけ
ずっとあの小屋で過ごしていました
でもある日小屋から連れ出されました
そして海辺の社に閉じ込められました
そうして待っていると男の人がやってきました
男の人は神様で
蛇神というようなのです
蛇神様は僕をつれて神殿に行きました
僕は神様の貢物なのかな・・・?
食べられちゃうのかな・・・?
でも違いました
蛇神様は僕の体の傷を消したり
着物を与えてくださったり
散歩に連れて行ってくれました
お散歩は神殿の中庭だけでしたが
とてもきれいで楽しかったです
僕はもうすぐ蛇神様の『はなよめ』になるのです
『はなよめ』が何かわかりませんが
蛇神様は僕が『はなよめ』になるのを楽しそうに待っています
~蛇神視点~
ついにこの日がやってきた
遥が私の花嫁になるのだ
私は用意した部屋に遥を待たせる
私は純白の浴衣一枚で遥の待つ部屋に向かった
遥は布団の上に裸で待っていた
恥ずかしいのか股間を抑えて俯いている
『恥ずかしがることはない』
私は浴衣を脱ぎ一糸まとわぬ姿になる
『来なさい・・・』
私が手招きをすると遥は寄ってきた
私は瓶を取る
そして中身を盃に注ぐ
『飲みなさい』
「んっ・・・」
コクンと遥は盃の中身を飲み干す
次第に遥の頬が色づく
やがて体中が桃色に色づき始めた
「んん・・・///」
身体がうずく感覚に耐えられないのか
遥は私に縋り付いてきた
「やぁ・・・///ぞくぞくするぅ・・・///」
甘い声を漏らしながら誘惑するかのようにもだえる遥
『それでいいのだよ』
私は遥に四つん這いにさせた
菊座に先程とは別の瓶を取り
中身を塗り込んでいく
「ひゃっ!だめっ!」
びくりと体を跳ねさせ身じろぐがすぐに抑える
『大丈夫だ、任せなさい』
「んぁ・・・///」
クチュクチュ…と淫らな音を立てて遥の菊座は私の指を銜え込む
禊