SとMの境界線

「おい、アンタちょっといいか?」
「武田様ですね?」
「おぅ?…あんたたち誰だ?」


路地裏へと連れていかれてなんか技かけられた。

雨が降っていた。物語りでは、雨が降ると必ずと言って良いほど嫌な事が怒る。
しかし、それは雨のせいではないのだ。雨が降るのは自然の流れで起きるものであって、決して誰かの意図や、人物に危険を知らせるために降っているのではない。かといって、雨の日に悪いことが起こらないとは限らない。それは人間の問題であろう。雨のせいにするのはお門違いだ。

ここにも、不運な男がいる。しかし、”雨のせい”だと思っているかは分からない。
どれ、少々覗いてみようか。ほら、そこの路地だ。地べたに抑えられているのが不運な男である。雨が降っているのにアスファルトと仲良くするなど屈辱的であろう。男を抑えてない方の男が抑えている男に話しかける。
「あなたは本当にSですね。」
「上官、違います。俺はドSなんです。」
「ですって、武田さん。」
「うぐぐ…て、テメェら覚え―――っつ!!あぁ!!」
武田と呼ばれた不運な男は先ほどからこの体制に耐えていた。
「おいおい、自分がしてたこと忘れたの?おっさん。いい年した人がさぁ、まさか女子高生のスカーt「わかってる!わかってる!」
「確かにあれは驚きましたね。まさか、武田さんみたいな誠実そうな男性が女子高生のスカートの中を盗s「わーわわ!!!」
聞いていてこちらが不愉快になる話である。
彼のカバンの中にはその類のものが入っていることであろう。
「いででででててて!!!!!ごめんなさい!!ごめんなさい!!」
「ん~反省の色が見えねぇなぁ。」
「曽田(そだ)君、そのくらいにしてあげてはいかがですか?私、暇です。」
「わかりました。じゃ、―――オラ、ブツ出せ。」
ドスの効いた声で武田を脅した。不運な男は仕方なく、素直に銀色のビデオカメラを手渡した。
「…まさか、雨でおじゃんじゃないでしょうね…」
「…大丈夫だ。そこは。」
「なにキリッと話してんだよ。自慢することじゃないだろ。」
曽田と呼ばれた男がハンカチで上司にブツを渡し、上司はハンカチに包んでカバンの中へ入れた。
武田はその光景に唖然としていた。
「君ら…それを何に?」
「何って、ナニ決まってんだろ?お前だってそのために撮ったんだろうが。野暮なこと聞くなぁ。なんだ?そういうのが性癖か?羞恥プレイが大好物か?だったらそういっtt―――――うへっ!」
曽田が言っている途中、上司である男が、傘で殴って曽田が吹っ飛んだ。曽田は放物線を描くように、その先にあるゴミ袋へとダイブした。
目の前の光景に武田は唖然とした。
「違ぇだろうが。」
「…ウグ、すみません上官っ。度がすみました。」
男は苦い顔をして、口の中に流れてきた液体をペッと吐いた。
「お、お前らなんなんだっ!?」
「おや?ご存じなかったですか?私たち自警団の者です。初めまして。」
名刺を差し出してきた上司の名は長谷川(はせがわ)と言うらしい。
「自警団て…もっと武装してるかと……。」
「まぁ、そうですね。いますねそういう人。」
ははは、と笑いながら長谷川は言った。
「さて、武田さん?だっけ。あんたを連行する。おとなしくお縄に付いてもらおうか。」
ここまで来てはお縄につくしかと武田は考えたので、まったく抵抗をしなかった。…というより、どこかで聞いたことがあるような言葉が聞こえたような…そんな気がする。
「っち……上官の方がドSだってーの。」
そんな呟きが誰かから聞こえた。


カラスが溜まりそうな曽田と、折れた傘を持っている長谷川に挟まれながら、武田は連行されていった。
…やはり、雨の日は悪いことが必ずと言って良いほど起こるような気がする。

SとMの境界線

こんなに短い物語初めてです。まぁ、さっき思い付いてさっき書き終わった品物ですが。
私は雨の日、落ち着くんです。むしろ好きです。
晴れの日もすきだけど、暑すぎてやんなっちゃう←
名前とか即興だったから、別の物語に被ってしまったらごめんなさい;;
続かない予定。
題名のセンスがないのは知ってます。


ここまで足を運んでいただいて嬉しいです。
ご観覧、ありがとうございました。

SとMの境界線

Sな自警団と猥褻(わいせつ)してたM気質の人のお話

  • 小説
  • 掌編
  • ファンタジー
  • アクション
  • コメディ
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2014-03-07

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