せんたく



心の中身を全部ひっくり返すと


ごみ屑みたいなのがいっぱい出てきた



裏返して洗濯して


太陽の下にあてて干して


風にあおられながら


眩しいなーなんて思いながら



心の中身を全部ひっくり返して



外に放り出されて



からからに乾いたり


取り残されたり


雨に打たれたり


落ちてみたり


よごれてみたり


飛んでってみたり


ひっかかってみたり


洗濯バサミと仲良くなれなくて


物干し竿に通されなくて


皺も伸ばしてもらえなくて



心の中身を全部ひっくり返さずにそのままで



洗い残しがもちろんあって


ティッシュとかが入っちゃってて





そんなかんじが




チャリンコをこぎながら洗濯物を干そうと思ってる時に考え付きました

なんてどうでもいい嘘をついたりして



そんなかんじが



心の中身を全部さらけ出しちゃいけないところなんだろう



心の中身を全部さらけ出してもいいところなんだろう



好きにしたらいいんだと思うし



好きにできないものなんだろうし



脱いだり着たりをくりかえす



そんなかんじだとおもっていれば



悪いことだって


嘘だって


いいことだって


すなおになることだって



できなくたって


うまくいったって



洗濯すればいいんじゃない



いい匂いの柔軟剤もあるし


部屋干ししても


雨が続いても


雪でも


溜まっちゃったらコインランドリーにでもいけばいい



そんなかんじで




心の中身を全部


いやちょっとでも




重いとか臭いとか面倒だとか



思いながら洗濯して


窓から取り込んで飛び込もう


きれいにたためなくても



別にいいよね?

せんたく

せんたく

街を歩いてると、あチャリンコに乗って走っているといろんなものを見かけます。つくづく、隣の芝生は青く見えるなあと思いながら、ほんとにお庭もきれいだし。太陽のにおい、おひさまのにおいなんていい言葉です。鼻が利かないので微妙ですが何よりあったかいのがいいです。外で突然雨が降り出すと洗濯物がぬれるとあわてだす。ああ、電気代と水道代と体力がもったいない。そしておひさまがもったいない・・・

  • 小説
  • 掌編
  • 青春
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2014-03-07

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