君の名は

御沢。悲しめに。これは続編かけそうなのでもしかしたら書くかも。
たまには救われない話もいいですよね

御幸「……………………思い出せねぇ……」
俺は御幸一也、って言う……らしい。
実を言うとな、俺は記憶喪失なんだ。言葉は分かる、だけど具体的にいうと俺には「過去」ってやつがないんだ。
大人がきて、説明してくれた。
俺は野球をやっていたらしい。それで、試合中にデッドボールを食らって倒れ、打ち所が悪くて幸い死には至らなかったが記憶が無くなってしまった、そうだ。
俺が目を覚ましてからいろんな人が俺のところにやってきた。
全員俺の仲のいい人や野球部の先輩や同級生、女の子たちや大人がいっぱい来たけどみんな俺は誰が誰なのかがわからなくって、そのことを知るとみんな少し切なげな表情をした。
もうこんな生活耐えられねえよ。病院のベットで一日を過ごし、夕方になると数人人が来て、全員泣きそうな顔で帰っていく。
こんなことなら俺、いっそ死んじゃえば良かったのにな

沢村「御幸!!!」
……やれやれ。また人が来てしまった。俺はもう誰にも会いたくないのに。
沢村「もう平気なのか?御幸?」
御幸「あー、ってことは君は部活か何かで俺と関わりがあったのかい?」
沢村「は?何言ってんだよ御幸。」
御幸「わりぃ。俺は……記憶がない…んだ。だから君は誰なのかも全くないんだ」
沢村「はぁ?記憶喪失ごっこかよほんと性格悪いなさっさと直して戻ってこいよ」
御幸「……………すまない。俺は性格悪くて信じられにくいのも聞いたから知ってるからなんとも言えない。だけど記憶がないのは本当なんだ。監督、は何も言ってなかったのかい?」
沢村「おい、ほんとなのかよ、、いつもみたいに笑って嘘だよー、とかいえよ……」
御幸「………………本当なんだ。俺は、過去の記憶がないんだ。君の名前も、分からない」
沢村「俺は、沢村栄純……だよ。お前とは……ピッチャーとキャッチャーのバッテリー、だった。……………それだけだ。」
御幸「そうか……そんな大事な人まで忘れるとは…すまない」
沢村「気にするなよ………記憶なんてなくても、また作り直せばいいだろ」
御幸「………そうだな。もし思い出せなくても俺はこれからがある、もんな。………ありがとう、沢村、くん」
沢村「…………また、来るな。」
御幸「あぁ。まってる」

沢村「なんでだよ、御幸……………………嘘だろ、嘘だってなんで一回も言わなかったんだ………俺は、お前のこと、好きだったんだぜ。付き合ってた、んだぜ?くそっ、なんでだよ……………!!」

君の名は

君の名は

  • 小説
  • 掌編
  • 青春
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2014-03-05

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二次創作物であり、原作に関わる一切の権利は原作権利者が所有します。

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