大好きなんだ

ー新しい世界ー

「あった!藍、1組だ!!桃は?」

「うっわ。桃3組だ。離れちゃったねー藍。」

「うわありえな。くそとしかいいようがないねまじやだわ。
しかも藍仲良しとみんなはなれたんだけど。」

「まあどんまいだね
でもなかよくしよーね!」

「もち!桃大好きだもん♡」


私は、藍(あい)。
今日4月8日から晴れて中学1年生になりました!

神友の桃と別れちゃったけど、新しい学校に新しい制服。新しい教室で、新しい友達、新しい先生。
全部新しい物に囲まれて暮らす中学校を楽しみにしていた。



この日から私の運命は決められていたのかな?
もし決まっていなかったのなら、できるなら出会わなければよかったのに。
ってたくさん思うけど、きっときまってたんだこうなるって。

でも私は決められていた未来が悪いものと良いものがあるかといったら
そうではないと思う。
どんな未来もすべてが良いものなんだと思う。
神様は良い未来として彼に出会わせてくれたんだと思う。

だから私は彼と過ごせるこの時間を、
このすべての出来事を悪いものにしないようにがんばろうって思ったんだ
あなたの言葉とあなたの存在に私は今生かされている。

ー出会いー

入学して1ヶ月すぎた5月。

クラスのみんなとも仲良くなれてきて、
毎日すごく楽しかった。

入学してからの一番初めの行事が行われようとしていた。

「なに”生徒総会”ってー。
先生の説明むずいしながいし藍には理解出来ない。」

「あっはは笑 藍寝てたしね笑
まあ、あたしはちゃんと聞いてたけど!」

このこはクラスが一緒になってなかよくなった、
瑠美ちゃん。
瑠美ちゃんはすごく頭がいいから私とは全然
ちがうわ。☜

でも席が前後ろってのもあって、授業中はずっとおしゃべりばっかり!
すごく大人っぽくて、だいすきなんだ♡

「なんかさ。パンフレット?みたいなのに、各部活動の予算とかあっけど、
いみわかんなすぎて萎えっちゃーんだけど。」

「あたしもそれわかんない笑
もう周り見てあわせとくしかないんじゃね?」

「だーね。そーしよーだまっときゃなんとかなっぺー!」

「藍。なまってるよ。笑」

「しょーねーべ!いなかもんだしー♪」

「「あははっ!!」」


正直。生徒総会とかどうでもよかった。休もうと思っていた。
でも君と出会うきっかけになったなんてね。ほんとうに行ってよかった。



ーーーーー当日ーーーーーー

午前の授業がだるくて、私は生徒総会に間に合うように、遅刻した。


「体育館いくから並んでー!」

委員長がいう。
めんどくさいけどまあしずかにきいてればいっか。

「留美ちゃんおはー。」

「藍ー!いくらめんどいからって午前さぼりはないでしょー笑」
「え、留美ちゃんばれてた?笑」
「ばっればれ笑 きのうらいんではなしたじゃん!笑」
「あーそだったかもww」

こんな他愛もない話で盛り上がる私たちは
ある意味一種のとびぬけた脳力を持っているんじゃないかと思ったりする。



「全学年がそろいました。
これより、平成25年度生徒総会を行います。
生徒会会則、第8条につきます、"生徒総会壮行には、全生徒の3分の2以上出席のもとに壮行することができる"
全校生徒503名、本日の出席者478名ということで、条件を満たしましたのでここに壮行いたします。

本日の司会を務めさせていただきます。3年、伊藤沙耶です。よろしくお願いします。


・・・・・・・それでは初めに・・・・・・・・・・・・・・・」


長い。堅い。難しい。重い。
なんだこれ。始まり方やばいでしょ。あんたら議員かよってかんじ。笑

まあ時間は流れ、全学年での討論が始まった。

「3年1組の、澤隆新です。僕は1年3組さんの意見に反対です。なぜなら・・・」

でたあああああああああああああああああああああああ!
隆新さん。このひとかぁ。
らいんにこの間はいってきて、まだ顔がわからなかった。
まあこの人強いらしいね。3組どんまーーい♪

「「「「「「「1年1組!!!!!」」」」」」」

「1年1組さん」

「「「藍いってきて」」」

「・・・へ?」

「あーい!」

「なんで藍なの!?!?!?!!?!?!?!?!?!?」

「とりあいってきて」

「え・・・・はい」

大好きなんだ

大好きなんだ

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2014-02-28

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted
  1. ー新しい世界ー
  2. ー出会いー