路地裏から見てる

shami

路地裏から見てる

 あいつはいつもこの時間に、ここを通る。

 黒いスーツ、黒いコートを着ている、普通のサラリーマンだ。何も特別なことはない。と、思う。たぶん。いや、絶対に。

 でも、それじゃあおもしろくない。何ごとも設定が大事なのだ。やつはソ連が送り込んできたスパイかもしれないし、地下に広大な基地をもつ秘密組織の一員なのかもしれない。僕はそれを知っている、ただ唯一の人間だ。だから、いつもこっそり監視している。

 夜18時半。ピタリ。やっぱりこの時間だ。

 僕はいつもの時間にいつもの監視活動を終えると、安心して家路につく。今日もあいつは定時だった。同じような服を着て歩いて行った。そこから先は、追わない。あばかれない謎の方が楽しいこともあるのを、僕は知ってる。

 絶対にあいつは世界の何かを握っている。と、思う。
 だから僕には監視を続ける義務があるのだ。



 そんな場所ではないかと思った。

路地裏から見てる

 とりあえず書いてみました。どういうふうに表示されるのかのテストも兼ねて。

路地裏から見てる

  • 随筆・エッセイ
  • 掌編
  • 青春
  • 全年齢対象
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CC BY-NC-SA
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