いつかその時が来たら

いつかその時が来たら

私はいつ私になれるだろう


「一体どうすれば、人に笑顔を届けられると思う?」
暗い、暗い顔をしたピエロは、笑顔で私に訊く。
「本当のやさしさって何だろうね。」
アドバルーンが揺れる屋上で、
地上を行きかう人を眺めながら青年は呟く。
「この愛はどうすれば伝わりますか。」
心ある機械人形は、その答えをずっと考えている。


「あぁ、孤独だ。私の隣には、誰もいない。ずっと一人なんだ。」
冷たい地面を愛でながら詩人はぼそぼそと唄う。
彼の周りには色とりどりの綺麗な花が咲き乱れて、
優しい風が詩人の頭をなでるようにそよいでいた。


◇「想いはこれだけあるのにさ。」
青年は両手を大きく広げる。
「言葉はこれしかないんだよ。」
今度は広げた両手をまげて、顔の前にもってくる。
「なんていうかさ、難しいよな。いろいろ。」
そういいながら、青年は楽しそうだった。


数え切れないほどの扉を開いてきた。
数え切れないほどの世界を巡ってきた。
私の居場所は、まだ見つからないけれど、
少しずつ私が私になっていく気がした。

いつか、その時がきたら・・・ 
その時が来るまでは、私は扉を開き続けるだろう。

いつかその時が来たら

いつかその時が来たら

いつかその時がきたら・・・その時がくるまでは・・・

  • 自由詩
  • 掌編
  • ファンタジー
  • 青春
  • 冒険
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2014-02-18

CC BY-NC-ND
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