〜あらすじ〜Y男

〜あらすじ〜Y男26歳
Y男が高校入学してすぐに父親が事故によって重度の障害者になる
その父親を母親が面倒みながらY男を学校に行かせるために きつい仕事をしながら生活を支える
高校を卒業したY男は会社勤めになり 母に苦労かけた分を 返そうと給料を全て母親に渡し 障害をもつ父親と三人で 生活していく
父親は事故により脳に障害をもつため その後遺症から 頭痛に激しく襲われ 痛み止めの薬が切れてくると 大声を出し暴れるとゆう 母親とY男にとって憂鬱かつ 地獄に近い日々が続く
それでも母親が献身的に父親を介護していく姿は Y男にとっては 癒しで有り救いでもあったが
日増しに父親の暴れる頻度が多くなりY男にある種の怒りにも似た 押さえようのない やり切れぬ気持ちが このままでは家庭が崩壊していくと悟らせ 父親を殺そうと決意させる
ある日の夕方 いつものように父親が暴れはじめる
Y男は父親を殺そうと決心したので 迷いはない
父親を殺したあと家の近くに在る派出所に自首するつもりでいた
Y男は暴れ始めた父親を殺しに行こうと スックと立ち上がり手には 首を締めるための浴衣の帯を持った
その時のことだった いつもは父親のそばにいる母親が なぜかY男の部屋の前に立っていた
Y男の顔を見るなり母親は ニコッと微笑んだ
その瞬間 Y男の殺意は消えてなくなった
Y男は小さい頃から母親の笑った顔しか見たことがなかった
元々 父親は酒を飲んでは 母親を説教したり お酒を呑みにいっては喧嘩をして 血だらけで帰ったりしていたが 母親はそれでも Y男の前では 笑顔しか見せたことがなかった
父親が障害者になってからもその姿は変わらず 笑顔を消すことは決してなかった
Y男は殺意が消えた日 笑顔は人の殺意さえも一瞬で消せることを知る
Y男のその後の人生に 多大な影響を与えた母親の笑顔
結局 母親は死ぬまでY男の前で笑顔を消すことはなかった
母親の残した笑顔とゆう形見はY男の中で 今も母親の想い出と共に宝物になっている
母親が死ぬまで笑顔を消さなかったように
Y男は今日も笑ってる
Y男 笑顔の奇跡の物語…

〜あらすじ〜Y男

〜あらすじ〜Y男

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2014-02-14

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