女の子

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蘭ちゃんにある変化が訪れます。

ここは帝丹小学校最寄りの公園。

小学校高学年位の男女が一緒になって遊んでいる。


「工藤!行ったぞ!」

「まかせろっ!!」

工藤と呼ばれた少年がサッカーボールを蹴る。

ザシュッ

「いよっしゃぁ!」

相手チームのキーパーは身動き一つ取れなかった。

彼の名は工藤新一。小学生にしては素晴らしいサッカーの腕前だ。

「くっそーー!なんでそんなに強いんだよ⁉︎」

「早く蹴れよっ」

「あ、あぁ」

少年がボールを蹴る。

すると…

「うおっ」

狙いが外れてボールが道路の方へ飛んでいく。

「お、おい、バカっ!」

ボールが道路に出る寸前、
1人の少女が通りかかった。

「!?はぁぁっっ‼︎」

少女は見事な足さばきでボールを止めて見せた。

何を隠そう、この少女、毛利蘭は関東空手ジュニア大会のチャンピオンなのだ。

「もーっ、新一たち、危ないでしょっ!?もうちょっとで道路に飛び出すとこだったわよ?」

「ら、蘭…」

「え?どうしたの?」

「お前、怪我してるぞ⁉︎大丈夫か⁉︎」

そういうと新一は蘭のそばへ駆け寄る。

「私、怪我なんかしてな…」

「血ぃ、出てる!ス、スカートの中…//」

「⁉︎//////」

(まさか…初潮!?//)

「とりあえず、俺んち行くぞ!」

「や、ちょ、//」

「つべこべ言うな!そんな血出てんのに‼︎」

そういうと新一は蘭を抱きかかえる。

「ひゃっ‼︎」

「じっとしてろよ‼︎」

新一は一目散に自宅を目指す。

完全に置いてきぼりにされた
なにが起こったのかわからない友人たちは、
仕方なく新一抜きでサッカーを再開した。


「ちょっと、新一、下ろしてっ//」

「黙ってろ‼︎」

「私、ほんとに大丈夫だからっ!重いから下ろしてっっ//」

「バーロー、重くなんかねえよ!蘭軽いし、俺だって女抱き上げれる位には鍛えてるからさ!」

「〜っ、とにかく下ろして〜っ(涙)」


2人は新一の家に着いた。

「母さん母さん母さんっっっ‼︎」

「あら新ちゃん早いのね。どうしたの?そんなに慌てて…ら、蘭ちゃん⁉︎」

「母さん、蘭が怪我してんだ!」

「と、とりあえず蘭ちゃんを下ろしてあげなさい。」

「あ、あぁ…」

ストンッ

「それで、蘭ちゃんどこを怪我したの…?」

「お、おばさん、あの、私…」

蘭は有希子に初潮かもしれないと伝える。

すると有希子は

「新一っ!出て行きなさい!」

と、新一を部屋から閉め出す。

「えっ!?なんでだよ!おい、母さん!蘭!?」

「さあ、邪魔な男はいなくなったわ。…おめでとう!蘭ちゃん!」

「あの、私どうしたらいいんですか…?」

「ああ、そうね。じゃあ私のナプキン貸してあげるわっ♪」

「あ、ありがとうございます!//」

「そっかそっかー、蘭ちゃんももうそんな歳なのね〜♪おばさん嬉しい〜♪」

「あっ、新一閉め出しちゃった…」

「そうよ‼︎新ちゃんったらほんっとデリカシーってもんが無いわね…ごめんね蘭ちゃん、あんな息子で…」

「い、いえ。新一は私を心配してくれただけなので…」

「そう言ってくれると嬉しいわ。こんな息子だけど、これからも仲良くしてやってね!」

「はい、もちろん!」


☆おしまい☆


おまけ

新一「俺、かんっぺき忘れられてる…」

友人達「俺らの気持ちが分かったか‼︎」

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それにしても新一のデリカシーの無さ‼︎
蘭ちゃん恥ずかしかっただろうなぁ…

読んでくださった皆様、
ありがとうございました‼︎

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新一 蘭 小学6年生 初潮

  • 小説
  • 掌編
  • 青春
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2014-02-13

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