【Dream】

「あ、あ、あた、あた、当たったーーー!」
 あまりの衝撃で新聞を持つ手は震え、目は宝くじの、当選発表の欄にくぎづけになったままだ。
 宝くじ。そう、「ドリームウインター宝くじ」の一等が当たったのだ。この宝くじを買い続けてはや4年、私はこの時のために買い続けて来たのだ!
 もうビールでも飲みたい気分だが今は受け取りに行かなくてはいけない。車のキーを取りコートを羽織った時、ある疑問が生じた。家内はどこだろう?私は妻と娘の三人暮らしのはずだ。
 まぁ、この際どうだっていい。とりあえず受け取りに行こう。
 はや歩きで玄関まで行き、ドアに手を掛けた瞬間、耳にベルの音が鳴り響き、視界が歪んだ。

***
目覚まし時計を止め、深いため息をついた。ベッドから身を起こし、着替えている最中、ひとつ、呟いた。
「まさに『ドリーム宝くじ』だな。」

【Dream】

【Dream】

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2014-02-12

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