生足フェチ至上主義

２月・・・新宿駅十三時・・・

２月とは思えない暖かい日だった、俺は新宿駅東口の有名な待ち合わせスポットにいた

『本当に来るのかな』

それが一番の本音だった、約束の時間を三十分過ぎても現れなかったら帰ろう

用意したグッズの入ってる鞄が無駄になるけど気にしたら駄目だ・・・

「ネットの人・・・ですよね・・・」

ショートカットの若い女性に声をかけられてドキッとした・・・

大きなスーツケースを引いているその女性は「掲示板」にあった写真そのままの美人だった

年齢は２０だと書いてあったが少し幼くも見えた

「彩香さん？」

「えっと・・・」

「あ・・・「K」って呼んで」

「了解です」

彩香は笑顔になった、それがまた可愛くて仕方なかった

『会員制掲示板「レモンソング」』は簡単に言うと「売春」スレスレの情報を扱うサイトで

基本的にネット上で連絡を取り合い契約が成立すれば後は無干渉だ

あくまで「事情を持った男女を紹介する」のが仕事でその後で「二人が何をするか」

は「当人同士の問題」なのである

「どこ行こうか・・・話の内容からしたら・・・カラオケボックスかな・・・」

俺がそう言うと彩香は笑った

「いきなりホテルとか言わないんですね、やっぱKさん良い人っぽいや」

言われて俺も「そうだな」と思った・・・どうせ遅かれ早かれそうなるんだ、いきなりでも

良かったわけだ

「すぐそこのカラオケボックスがおススメですよ」

彩香はリードする様に歩き始めた

カラオケボックス

最近のカラオケボックスは食事にも力を入れてるらしく

そこのメニューはちょっとした居酒屋レベルの品揃えだった

俺にとってはお酒を飲めたのが緊張をほぐす意味で良かった

「条件を確認したいんだけど・・・」

「あぁ・・・私は個室と月々のお小遣い・・・具体的な金額は掲示板で

やりとりした額ですね・・・あとはバイトさせて欲しいのと歌手目指しているので

その辺を理解してくだされば・・・」

「こちらの条件・・・というか「したい事」は大丈夫？」

「あれ位なら問題ありません」

彩香はどこか慣れていた

「じゃあ契約OKという事で・・・」