壊れちゃった
「ごめん。きみのことそういう風に見られないんだ。ごめんね。」
意を決して告白したら見事に玉砕した。なんで?あんなに仲良しだったのに。あんなに一緒にいたのに。なんで?なんで?なんで?
嗚呼そうか。ぼくときみがちがう生き物だからだね。
ぼくは、きみになりたくてまず目を潰した。そうすればきみと同じ景色が見られるから。
次に喉を抉った。これできみと違う所がなくなるから。
あれ?おかしいな。よく考えたらぼくときみは全部全部違うじゃないか。
だったら全部変えたら愛してくれますか。
「ア、あっうっアァ」
「ごめん。ごめんね嶺二。ボクのせいだ。これからはずっと一緒にいるから。」
濁った瞳から、涙が流れた気がした。
ロボットになりたかった人のおはなし。
壊れちゃった