World dance
*月の宮殿*
アラビアの踊り子は舞う
薔薇の花を薫らせ
オアシスの幻想渦巻く
宮殿で一休み
殿方の手を触れずに揺れてる
焦げ茶色の瞳魅惑
香水振り掛けて
黄金の月を仰ぐ
孔雀の舞を魅しては
貴方の愛を受けて
嗚呼
砂漠の踊り子とキャラバン
駱駝の背に乗って愛を叫ぶ
蠍の毒が惑わす時間と蜜のとき
*ブエノスアイレス*
街角で貴方が誘う視線
花が駆け巡り薫り満たせば
すぐに手をとり心通わす
木々の横でステップ
踊りながら猫の様に
タンゴ アルゼンチンで
タンゴ 石畳に舞う
冷静な情熱は視線を奪い
紅い血潮は太陽に同じ
微笑の先に預けられた信頼
街角で貴方踊るしぐさ
木漏れ日が揺れるしたで
*桔梗*
袂引き寄せてその先
座敷の貴方は私を見つめ
くるり回って小首をかしげる
どうして貴方は思うだろう
桔梗の花よりこの姿
愛でて美酒に酔っている
扇子翻るそのたび
畳に落とす過去の愛
路で別れたあの愛は
空に祈った愛とは別で
舞いながら思う
この恋も続くのならばと思い舞う
貴方のために
*マスカレイド*
水の都で微笑んだ
あのベネチアの夢を見て
小舟は壁に影つくり
マスクの下で微笑して
瞳光らせているのよ
華麗な手さばきで引き寄せる
キッス送る 優雅に
ウインクには魔術めいた魅力が宿り
妖しげな世界で回転する
*ロマ*
タンバリンで軽快に
太陽が眩しいから笑顔は花開く
鈴の足並み 猫みたいに
幽玄の森で泉の先で
旋律響かせて
宇宙を取り巻く
大地とつなげる
この体と心と愛と悠久
ジプシーの踊りは生命の踊りよ
タンバリン打ち鳴らす
カスタネット響かせて
鈴を鳴らしては
回転する 回転する
*水の霊*
ああ ジゼル
あの水の音を紡いで聴く
幻想 枝垂れる木々の先に踊る
白馬の影を見つけた気がして振り向く
不安はいつでも爪先から凍えさせる
安堵はすでに置き去りにされたあの心
霧の煙るこの森の奥で 待つ
ああ ジゼル
恋を恐れて泣く記憶は
愛に捨てられ絶望しても
優しく柳が撫でる背に
もたれかかる淡い影
*インカの舞*
捧げられる祈りの声が渦巻く
聞こえるのは神の声と誉れ
貢がれる身が太陽に照らされ
石の台に膝をついた
そして木枝をかざし舞う
ラララ風を受けて
ラララ髪を翻す
裸足を撫でるみなの期待
裸を撫でる陽の光
荘厳な歌声と
そして鳥が羽ばたいた
*月の踊り*
新月に舞う
嗚呼 少女達
薔薇の花を舞わせて
月の誉れ
森の恵みは心を美しく
星の導きはこの目のうちに
狼の咆哮 美しく
五つの力はこの地に
三つの力は宇宙に
永続の自然は地球に
*南国の恋*
波の音
さざなみ
細やかな波
青い海はきらめきを称えた
椰子が揺れる
笑顔揺れる
あの黒髪を艶めかせ
波と共に舞う
かもめは楽しげに波に揺れて
あなたはゆるやかに眠りへまどろむ
*凍てつく世界*
ダイヤモンドダスト
純白の世界に舞う氷の花
きらめきは涼やかに凍てついて
樹氷の森
雪ウサギと狐は顔を覗かせて
青い星の鋭い光
吹雪が駆け巡り
テンのダンス
雪に足跡をつけて
雪のダンス
ほら 舞っているあの雪
純白世界の一部になる
World dance