終わったので始めてみます

はじめまして、カミサマです。
突然ですが、世界が滅びました。
原因は皆さまでお考えください。
色々と思い当たる節がおありでしょう。

さて、世界は滅びたわけですが、なにも全てが無に帰したわけではありません。
地球は健在ですし、酸素も皆さま方がいた頃よりたくさんありキレイだと言えるでしょう。
つまり、このまま地球を生物のいない星にしてしまうのはもったいないので、
新しい星として再活動してもらおうと考えたのです。

カミサマとしては、新しい地球では皆さまのように思考能力のある生き物を生まないよう、
気を付けたいと思います。
向上心があるのは結構でしたが、生活の便を求めすぎて方向性を間違えてしまいましたしね。
とはいっても、生き物とは進化をいたします。
その結果どのような生きものが生まれるか、それは実はカミサマにもわからないのです。
ですから、はじめの生き物からどう進化をしていくか見守りながら少しずつ皆様のような生き物にならないよう、
矯正していきたいと思います。

そういえば、この地球の初めの生き物は恐竜でしたね。
その名を皆さまから知った時、恐い竜とはよくつけた名だと思ったものです。
自分たちで見たことのない未知の生き物だから、
空想上の生物「竜」の漢字ををあてたのですね。うまいと思います。
彼らはある程度の進化は遂げたようですが、残念ながら絶滅してしまいました。

その後、細々と生き延びた哺乳類たちが皆様の原型なのでしたっけ。
今でいう猿のような猿人から世界を滅ぼすような存在にまで発展・増殖したのですから、
そのしたたかさは称賛に値するとカミサマは思います。

さて、いろいろとお話をしてまいりましたが、いままでのお話から新しい生き物を創ってみました。

まず、これまでの地球の歴史から、哺乳類は進化が飛躍的で意思を持ちやすい傾向にあるようなので、
哺乳類は６分の１程度に減らし、爬虫類、両生類を主として動物を構成しました。
植物は今まで問題は起きていないのでそのまま。
人間はもちろん廃止、念のためほかの類人猿も廃止しました。
鳥類は知能の高いものの知能レベルを落とし、そのままにしました。
海にいるもの、たとえばイルカやシャチも同様の措置をとりました。

どうでしょう、新しい地球は。
環境に優しく、原初の生態系を守る素晴らしい星になりました。
これも皆さまが一度地球を滅ぼしてくれたおかげです。
本当にありがとうございました。

カミサマこと、地球の新しい住人より。