悄然

ぼくはあまりに軟弱すぎた

折れてしまったものは元通りに戻せるだろうか

冷えて色褪せてしまった心は感動を思い出せるだろうか


少数派のぼくたちの住む場所は間違っていませんか


見たくないものが多すぎる 見るべきものと出逢えない

真実はいつだって不正解とすりかわりぼくらを迷わせる

信じられるものなんて何も無いな


にがい薬を飲みこんで朝を待つ 今日は火曜日

現世から魂だけでも逃げ出したくて 昔の記憶ごと喉の奥へ流し込む


遠くから美しい音楽が響いてきている

おぼろげに伝わるその音を信じれば 僕の存在に色味が燈るかな


いつまでこうして居られるだろう

いつまで甘えて居られるだろう

生かされているのは何の為?


ぼくは、僕は、


  このまま、―――――――――――たい。

悄然

悄然

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2011-10-25

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