Darkred Rose Game.


※一部グロテスクな表現あり。
※一部微腐要素あり。

Ep.0

何かを変えたくて、"此処"に来た。
もう二度と戻れないとわかっていても、僕には"新しい日常"が必要だった。


時は平成。
今やネットも普及し、衣食住に困らない快適な生活を送る人々がくだらない毎日をただひたすら生きる現実が此処に在った。


俺もその内の一人、山田壱という名前からも平凡さを醸し出していて、正直名前を変えたいと思っている。


俺の日常はこんなモノだ。毎朝ひたすら家から学校への道のりを歩き、ただぼんやりと授業を受けて、部活もせずに帰る。



こんな毎日で俺は心底うんざりしていた。



何か、苦しい。
心も身体も不変の日常に蝕まれて、やる気も起きてくれない。


こんな日常、捨て去れればいいのに。そしてもっと別の処で新しい日常を手に入れてみたい。


こんな処より、もっと楽しい、もっと俺が笑える、そんな処に。


「いーち!!!今日ゲーセン寄ってかね?」


クラスでも仲の良いと思われる友人から誘いを受ける。
こいつの笑顔は正直うざったい。


いつも毎日が楽しいですよみたいな顔してさ。
どうしたら俺も、そんな風に笑える様になれんだよ…教えてくれよ。


そんな言葉を吐きかけて、とどまる。その言葉の代わりに「行く行く」と肯定の返事だけ残しておいた。


空は、薄紅い。
そろそろ夕暮れ時、俺の一番好きな"紅"で町の風景が染まる。


そう、思っていた。

Darkred Rose Game.

Darkred Rose Game.

不変の日常に退屈していた俺。 そんな時届く一通の非通知。 【ようこそDRGへ】 それが悪夢のような現実の、始まりだった。

  • 小説
  • 掌編
  • サスペンス
  • ミステリー
  • ホラー
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2014-01-23

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