新生児を抱いた僕はこの優しくない世界で一体どうすればいいのか分からない!

もしもあなたに妻がいて、赤ん坊が生まれて、仕事はこれからだと言うとき
突然妻が倒れたらどうしますか?
まわりに頼れる人もなく
仕事をしなけりゃ生きていけない。
勿論新生児を預かってくれる所もない!
待機児童、核家族社会
理解の無い会社

さぁ、あなたならどうする?

仕事を諦める?

それとも………

妻が倒れました。

僕は社会人三年目の大手企業に勤めるサラリーマン。
妻はデパート勤務の美容部員。
僕たちは去年結婚し、ほどなくして妻が妊娠。
初めての我が子に胸を踊らせ予定日を待ちわびていた僕。

全てが順調だとおもっていた。

「ほぎゃぁぁぁあああ!!」

分娩室に元気な泣き声が響いた!

生まれたてホカホカの赤ちゃんだ。
ちっちゃい。なんて小さいのだろう。
僕は産まれたばかりの息子を抱いてボロボロと涙を流してしまった。
妻は分娩台の上で息を整えながら両腕を伸ばし、抱かせてと訴えている。
妻の胸に息子を乗せてやると、彼女の瞳から自然に涙が出た。

「初めまして、翔ちゃん。」

しょうちゃんと名付けられた息子の背を撫でていた手が
数回往復した後

妻は意識を無くした。

分娩台の妻の足の間から信じられないほどの血が突然流れ始めた!

僕は息子を抱いたまま部屋から出され、看護師からの説明も耳に入らず立ち尽くしていた。

新生児を抱いた僕はこの優しくない世界で一体どうすればいいのか分からない!

新生児を抱いた僕はこの優しくない世界で一体どうすればいいのか分からない!

社会人三年目の僕は、昨年結婚をしました。 ほどなくして妻が妊娠、出産。 赤ん坊の泣き声を聞いて舞い上がった直後妻が意識不明になりました。 頼れる人が誰もいない東京での勤務 お金に余裕があるわけでもなく仕事は超激務! 長期休暇の望めないこの僕は新生児を抱いてどうしたらいいのか分からない!

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2014-01-21

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