デスマーチの楽隊

・生足フェチ

・ソフトSM位の暴力性

・拘束

にご理解戴けない方にはオススメできません

Konzentrationslager

第6強制収容所・・・「人類再生計画」の下人間が人間の命の選別を行う施設・・・

国の要、帝国の繁栄の為・・・俺はここに赴任した


収容所付きの楽団、俺はそこのベーシストとしてここに赴任した

所長は神経質そうな50過ぎの男で非戦闘員である俺を嫌っている様だった

俺が「国民繁栄党」の「特・少尉」に任命されたのは全て楽器を弾けたからだった

明日から俺は朝と夕に到着する被差別民を乗せた貨物列車を陽気な音楽で迎えなきゃならない

「最悪のバンドだ・・・」

俺は収容施設から離れた職員用コテージのドアを開けた

「あ・・・あの・・・今日からここで働けと・・・」

中に居たショートカットの女性は驚いた顔でこちらを見た

「話は聞いてる」

俺は女性が差し出した書類を受け取るとテレビの電源を点けソファに座った

「木村日名子19歳ね・・・まぁよろしく」

目の前のテーブルに彼女の履歴を書いた書類を投げて傍らのハードケースからベースを出した

「あの・・・私は何をすれば・・・」

強制収容所の職員にはコテージと望むだけの人数の使用人が与えられる

「使用人」とは言っても相手は処理を待つだけの囚人だ・・・実際は「奴隷」に近い

彼女達はここにいる限り処理される事はなく、また家族の身も保障される

「あぁ・・・一応決まりでさ、服脱いでくれるかな」

俺が言うと日名子は少し戸惑った顔をした

Gehorsam

日名子達囚人が身に纏っている服にはある特徴がある

『凶器になりうる紐がない』

粗末な衣服は着脱が簡単なのだ

「人は時として他人を虐げる事で自己を保とうとする、虐げる事で

虐げている自分は優位だと自己暗示にかける・・・愚かだな・・・」

俺は日名子の腕を背中にまわすと手錠をかけた

「もしかしたら恐れているのかもな・・・だからこんな施設を作り

処理をしている」

俺がナイフで日名子の服を切り裂く間、日名子は怯えたように立っているだけだった

「虐げて処理し、あまつさえ騙す為に音楽を遣うなんてまるで悪魔の仕業じゃないか」

俺は日名子の首筋にナイフをあてた

「でもジェーン・ジャプリンは・・・悪魔こそ神によって最も救われるべき存在であると歌ってます」

震える声は何かを決意した声だった

「ジェーン・ジャプリンを知っているのか?」

俺はナイフをしまうとソファに座った

「父が・・・ここに来るまでよく聴いてました・・・ジェーンは女神の歌声だったと・・・」

「お前、ジェーンの歌を?」

俺はひざの上にベースを置き弾き始めた

「『 SISTER』」

日名子はうなづいた

「人生を歌声にかけるんだな・・・もし気に入ればそれなりの扱いをしてやる」

日名子の声、それは「どこにでもある声」だった、未完成で粗雑・・・しかし可能性を持った声だった

「ここに居て玩具となりながら歌を学ぶといい」

俺は乱雑に日名子の体に手をかけるとソファに押し倒した

der Vertrag

「抵抗しないんだな」

「しても止めてくれないだろうし、家族を人質に取られてるし」

「おとなしくやられた方が得策って事か・・・つまらない女・・・」

俺は日名子から離れた

「女のギターとタイコにアテはあるか?どうせ楽隊のオーディションしなきゃならない

それに合わせてバンドの方も募集する」

日名子に服を投げると俺は近くの椅子に座った

「ギターは昔一緒にバンドやってた人居るし、タイコも元プロがいる

ヴォーカルも・・・私が好きだったバンドの人が居る」

「ツインって事?お前のやるんだろ?」

「ダメかな?」

「勝手にしろ、名前教えろ、あと明日昼過ぎに執務室来い」

Die ausgewählten Frauen

日名子は緊張したような、嬉しそうな複雑な表情をしていた

「元「Das Luftschiff einer Bande 」の井口由宇です」

その女性の放つ光はみすぼらしい囚人服を着ていても隠せるモノではなかった

茶色の綺麗な髪、利発そうな目、八重歯・・・

彼女が二年前までこの国で若者の圧倒的支持を受けていたバンドのVoだと

いやでも思い知らされた

「「Schelmisches Kind」の小峰里奈です」

「同じく小野寺知美です」

こちらは黒髪だがやはり雰囲気を持った二人組

ドラムの里奈とリズムギターの知美

「あ・・・私達は・・・「Der sich verändernde Tag」ってバンドやってた

木村日名子と月宮カノンです」

二人はすっかり緊張していた、何しろ目の前の3人のライヴを観に行っていたのだった

「このメンバーでバンド組む訳だけどOKかな?」

ここで「NO」と言える人間は居ないだろう

「表向きはここの使用人だから、ここで寝起きして貰う

地下にスタジオあるから練習するなり自由にしてくれ

楽器は今日は地下にあるの使ってくれ、明日楽器屋が来るから発注すれば良い」

俺はそう言うと仕事の為に家を離れた

デスマーチの楽隊

デスマーチの楽隊

  • 小説
  • 掌編
  • 成人向け
  • 強い暴力的表現
  • 強い性的表現
  • 強い反社会的表現
  • 強い言語・思想的表現
更新日
登録日
2014-01-20

Copyrighted
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  1. Konzentrationslager
  2. Gehorsam
  3. der Vertrag
  4. Die ausgewählten Frauen