笑って来たのは、転校生
初めて小説を書くので、下手くそだと思う方もいらっしゃるでしょうが、どうぞその時は、どこがダメなのか、感想をお送りください。
1 転校生
いつからだろうね、君が笑わなくなったのは…
第一章 出会い
四月の終わり、とある中学校の教室でその少年は、一人で母親の作った弁当を食べていた。教室では、殆どの生徒たちが四、五人ないし、最低二人では弁当を食べている。
そんな中、この少年は一人で弁当を食べている。
「くだらない。弁当の何が、楽しいんだ?」
少年は、周りで楽しそうに弁当を食べている同級生に、小声でそう吐き捨てると一人で教室を出て行った。
(こんなとこより、速く図書室に行こう)
少年は図書室に入るとすぐに、いつも座っている席を目指した。
しかし、少年は、席に座ることができなかった。その席には、既に先客がいたのだ。黒く長い髪のその先客は、そこでスヤスヤと寝ていた。
(なっ、俺の席が!)
少年は、困惑した。今迄、この席に座っている人を少年は、見たことが無かったのだった。しかも、その先客はあろうことか、そこで寝ているのだ。そのうえ、服は明らかに私服だった。少年は、迷ったあげく、とりあえずこの先客を起こすことにした。
「おい、起きろ。ここは、寝る場所じゃないぞ」
「へっ?」
その先客は、勢いよく顔を上げ、周りを見回し、慌てて少年に頭をさげた。
「ご、ごめんなさい!」
その先客は、勢いよく図書室を飛び出て行った。
「なんなんだ、いったい?」
少年は、先客のいなくなった席に座ろうとして、あるものを見つけた。
生徒手帳だ。
しかも、新しい。その生徒手帳には、先ほどの先客の顔写真と名前が書いてあった。
(うちの生徒だったのか…じゃあ、あの服は?)
少年は、その先客の名前を読んだ。
「泉 咲良…」
笑って来たのは、転校生