郁四卓部っ
1
入部初日。
卓球部は、男女混合部。今年の新入部員は男子10人女子6人の、計16人。
のらたち16人に最初のメニューが渡された。
「全員、わかりやすく仲良くなること。仲が良いとわかるまで、他のことはさせません。」
意味がわからない。全員が?顔になった瞬間、体育館の外へ出された。
んで、どうする?16人で顔を見合わせる。
「ど、どうする?」
「とりあえず、自己紹介でもすっか。」
「とりあえずしてみたけど...」
「どうするよ、みの。」
のらが言った。みのというのは、小学校時代からののらの親友である。
「って、ああああああああっ」
のらが叫び声をあげた。
「よし、みんな。アダ名つけよう。」
「は?」
「アダ名で呼べば、なんか親近感沸かない?」
15人はみんな呆然と見ているが、のらだけは眼が輝いている。
「例えば...あ、妻夫木くん!今日からブッキーね!」
のらはビシッと指を指しつつ言った。
毎年毎年、のらの名前の覚えの早さは異常だ。
「あ?俺?」
ブッキーと呼ばれた本人は、勢いで立ち上がってしまい、みんなに笑われた。
ブッキーは、恥ずかしそうに座った。
「んで、じゃあこいつは?」
いつの間にかブッキーも、アダ名作戦に夢中になっていた。
わいわいと、アダ名で盛り上がって、いつの間にかのら達はすっかり打ち解けた。
(それぞれのアダ名、プロフィールなどはまたその都度でてきます)
「1年どうなってる?」
体育館で、コーチに言われた副部長が外に出てくる。
「アレ?!いない?!」
そのころ、のら達は。
「今って鬼だれ?」
「たしか...かっさん。」
「あ、かっさんに見つかった!逃げろ!」
外で暇すぎたため、おにごっこに夢中。
のらsaid
小二から、バレーボールとしかふれあってこなかった。
いや、正確に言うとトランペットとバレーボールかな?
だから、中学校から卓球してるなんて。
チラリとも思ってなかった。
でも、後悔はしてない。
「決勝の組み合わせが発表されます。関係者は整列してください。」
「山川双葉中対郁田第四中 はじめます。」
「よろしくお願いしますっ!」
「1st 永瀬…」
「みんな、行こう。」
わたしたちは、最高の…
郁田四中!
郁四卓部っ