機機械械
機械は与えられたただ「それだけ」の事をする
機械も初めから「それだけ」の能力しか与えられていない
機械はどこまで何が出来ると使用者に理解された上で購われ
使用者も「それだけ」の働きしか機械に求めていない
機械は操作通り動いただけで使用者に喜ばれるが
機械は驕ることも怠けることもなく淡々と命令に忠実だ
利用者の能力に合わせ機械も出来ることが限られており
それすら使用者は理解している
これは究極の相互理解ではなかろうか
私はそんな機械を羨ましく思う
現代社会に於て機械が人間を必要としているのでは無く
もはや人間の方が機械を必要とする風潮に
人間ありきの機械から機械ありきの人間へ
人が機械を使うのではない機械が人を使うのだ
機械は人間が内に秘めた『苦悩』から生み出した
自身が望む理想の形なのかもしれない
機機械械