開いて、そして、閉じて
白い ぼんやりとした ものの中に 時々
黒っぽい ものが あちこちと 動いてる
ずうっと 聞いてた あの響きも
時々聞こえてきて 縦横わずかン20センチ余りの世界が
いつのまにか そこにあった
そして その空間は 時間とともに 次第に大きく膨らんで
見えるものも 聞こえるものも あらゆる感覚が はっきりしてきて
そのまんなかに 私 が居た
その時空は さらに広がり 永遠の彼方にまで達した時
そのなかの 私とともに だんだん 小さくなり
やがてもとの 20センチ余りにもどると
その白いぼんやりしたものも
黒っぽい あちこち動くものも
ずっと聞こえていたあの音も
いつのまにか 薄れ
そして 消えた
開いて、そして、閉じて