仮面の塗装が剥げたとして、
人生誰しも自分を偽り、
仮面を被って生きている。
そんな嘘で溢れた醜い世界に生まれてしまった僕らは、
醜い他在り得ない。
しかしこの世は不条理で、
僕らは誰かのために、いとも簡単に涙する。
なんとも不思議な話ではないか。
絆や思いに根拠はないのに、
僕らは美しいものを信じてしまう。
それ、ほんとにホント?
だから僕は何度も自分に問い聞かす。
「どうしてそんなに疑うの」
弱いから。すべてが嘘なら耐えきれない。
「どうして信じられないの」
裏切られるのが怖いから。
「仮面の塗装が剥げたとして、あなたは私を嫌えるの」
どうだろうかと僕は笑う。
「嫌えないわ、だってあなたは最初から、仮面の下の目を見てるもの」
どうだろうねと僕は泣いた。
仮面の塗装が剥げたとして、
人に良く思われたいって言う気持ちは
やっぱり誰にでもある自然な気持ちで、
でも、たまに、ほんとの自分をさらけ出したい気持ちになります。
そうした時に、誰か自分を受け入れてくれるの?
嫌わないでいてくれるのかな?
死ぬまで答えは見つからないんでしょうけど。