或る夜の樵

薄暗い中、吐いた。
そ、吐瀉物。

ラクに。どうか

もう少しだけ待ってよ
いま必死で手段を考えてるんだ
一番良い方法なんてきっとさ
ないからせめて研がせて

この刃が煌めくなら
揺れるあの火影に靡くなら
その時がくると言うならきっとさ
切り刻んであげるから許してよ

振り解いたはずの糸が
雁字搦めに首絞めるって云うなら
解くことはもう諦めて
好きな唄でも声で奏でてて

ああ そう
苦しいんだね
声も出ないほど息が出来ないんだね
助けて欲しいなら願って
その首ごとその糸切ってあげる

今まで傲らせてくれてどうもありがとう
此処まで腐らせてくれてどうか果てるように
信じて其れに意味など詰めず空っぽのまま
燃えない日の朝に出してくるよ

もう少しだけ待ってよ
いま必死で手段を考えてるんだ
一番良い方法なんてきっとさ
ないなら全て切り落とすから

或る夜の樵

ぐつぐつしてたから、ちょっと吐き出してみた。
余計に煮えた。

或る夜の樵

留まらないならその必要なんてないと。 そんな気持ちで並べた言葉たち。

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2014-01-15

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