正義のヒーロー(未完)

適当に書いた奴を一年近く放置していたのでここで公開
言葉途中で書きかけてやめていたので一応続けられるところまで書いときました

久しぶりに自分の文章を見ると何ともいえない心地よさと居心地の悪さを感じます

どうせ文才ないから何でもいいですけどね(笑)

正義のヒーロー

「あなたの余命は・・・3ヶ月です」
深刻そうな顔で医者が言ってくる。
「実際には3ヶ月持たないかもしれません」
そんな顔しないでくれよ・・・初対面だろ・・・

発端はついさっきだった。いつものように会社から帰るために電車に乗ろうとして駅に着いたとたん視界がブラックアウト。
気づいたら病院だった。
そんでもって医者から呼び出されてこれだ。
どうも理由は脳に変な腫瘍みたいのができているらしい。

「どうしたもんかなぁ・・・」
余命を過ごすなんて言っても他の人のように大層な生き方をしていない俺にはまったく思いつかなかった。
すでに両親は死に、いい年で嫁もいない。会社に言ったら、もう仕事には来なくていい・・・だそうだ。
退職金みたいな金を渡されて「あとは君の好きなようにしなさい」だなんて言われても普通やりたいことなんて思いつかない。
カップラーメンを大量に買ってきて全部にお湯を入れてひとくちづつ食べるとか、そんな程度のことしかない。

そんなことをだらだら考えていたら一週間経ってしまった。「おおう こんなに俺は駄目だったのかよ」だなんて思っても後の祭り。
消えた一週間は帰ってこない。
そんなこんなでいつものスーパー?(と言えるほど大きくも無い)で惣菜を買って帰るところで、ついに見てしまった。
交通事故だ。
信号無視で突っ込んできた車が、若いOLを跳ね飛ばした。相当のスピードが出ていたのか女はきりもみ回転しながら道路に叩きつけられた。
あれでは即死だろう。
しかしあれだ。自分の死がまじかになると他人の死はそう非現実的なものではなく見えてしまうようで、何とも言えない気持ちと恐怖が俺を襲った。

本当にこれでいいのだろうか? と疑問を覚えるようになった。先ほどの事故は俺にとっての変化のための一部だったのかもしれない(OLには悪いが)。
これからの人生について(2ヶ月と2週間しかないが)考えた。
最終的には答えは浮かばなかったが。
風呂に入りながら考えるのは、小さいころにはあんなにあった夢なんてのは大きくなってしまえば幻想だったなんてことだった。

俺の夢は正義のヒーローだった。
無条件で人を助けて、ちやほやされたかった。
現実の俺は引っ込み思案で、人見知りが激しくて頭も悪かった。
そんな自分を変えたいと思っていたが、年を重ねるたびにその状況に慣れてしまった。

今こそ変わるべきじゃないのか?
無条件で人を助けていたあの映画のヒーローたちはいつだって輝いていた。
でも、その映画のヒーローだって人助けのために自分のことを犠牲にしていた。
俺はこれまで何を犠牲にしてきたのだろうか。

この日俺は決意した。正義のヒーローを目指すと。


しかし、現実はそううまくできていない。
警察がいれば基本的には事件なんて向こうが解決するし、交通事故を助けようったってちょうど目の前で事故は起こるものでもない。
決意はすれど、状況は変わらなかった。
そんなこんなでまた一週間が経った。
病院に呼ばれたので行って来たら、定期健診と抜かしやがった。もうすぐ死ぬのに健康に気を使う必要はないだろうよ。
だなんて思いながら病院の廊下を歩いていたら、小さな女の子が手すりに掴まりながら歩いているではないか。
俺はついその子に話しかけてしまった。
「そんなのことして意味あるの?」 我ながら最低である。ヒーローどころか悪者Aって感じだ。
「わたしはね あるきたいから あるくんだよ いみなんてないよ」
「でもちゃんと歩けてないよ?」
「ならあるけるまで あるこうとするんだよ じゃないとみんなにおいてかれちゃうから」
その子の生き方がわかる言葉だった。こどもらしくはないかもしれないが。
そしてその言葉に自分を惨めに思う大人がここにいるが。

その日から毎日、その子に会いに行くようになった。
どうも聞くところだと、生まれたころから体が弱くて学校もろくに行けなかったのだという。
勉強は自分で(というか親が)やっていたのだというが、歩くこともままならないその体はもうそんなに長くは持たないという。
ある日その子の母親にあったが、余命1年と言われたらしい。
お父さんは死んでしまって母方のみで育ててきたが、母はそれを誇りに思うと同時に残り少ないこの子の人生を申し訳なく思っているようだった。

自分には何一つ出来ないのだろうか?
ただ諦めて、目に見えるものの大半を自分には手に入らないものだとすぐ投げ出してしまった自分には
この子は大きすぎるように感じた。
誰よりも自分にとってのヒーローに感じた。自分とは真逆の生き方、まだあんなに小さな子であるのにその実誰よりも
勇気に満ちた、そして命を輝かせた生き方だった。

正義のヒーロー(未完)

あとでもなんでもつづくのかなあ・・・?

正義のヒーロー(未完)

正義のヒーローって何なんでしょう? 愛と勇気だけが友達だったりすればよいのでしょうか? 現実でそんな生き物はいるとは思えません 実際スーパーマンだって好きな人のことになると不器用でありました ヒーローって完璧じゃないんです 何かが欠けてないとヒーローは駄目なんです そんなおっさんの話

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2014-01-14

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