いつかの話

「いつか何もかもを愛せますように」


昔々、そんなことをどこかで書いた気がするのだけど、
その「いつか」がいつくるかなんてわからない。
誰か話を聞いてよ。ここはとても寒いんだ。
雨は降るし、空は見えないし、ひとりぼっちだし、
それは年中何も見ようとしない僕のせいでもあって、
だから。


しあわせってなんだったんだろう。
そばにいること?無難に毎日が過ぎること?
音楽を聴くこと?好きなものがあること?
お金に不自由しないこと?
見えないものを僕らは求める。見えないのにどうしてまだ求めてる?
知らないよ。見えないものはわからない。
あのひとが僕を拾ったときも、頭はひどく冷静だった。


好きとか嫌いとか、愛してるとか憎むとか。
口に出すたび安っぽくなってく。
例えば僕があのひとに今、それらしき言葉をぶつけたとしても
次の日もその次の日も、いつもと同じに笑ってくれるかどうか。
それは確かじゃない。怖い。


強くなりたいんだ。いつか、いつかって、
繰り返し祈らなくてもいいくらいに。

いつかの話

いつかの話

ずいぶん前のメモ帳から出てきました。「幼いなあ」とおもったけど、今もそんなに変わりませんでした。

  • 随筆・エッセイ
  • 掌編
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2014-01-13

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